著者
オチャンテ 村井 ロサ メルセデス オチャンテ カルロス
出版者
奈良学園大学
雑誌
奈良学園大学紀要 = Bulletin of Naragakuen University (ISSN:2188918X)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.167-177, 2017-09-29

本論文では日本のカトリック教会にニューカマーがやってきてからどのように変化したのかを論じる。ニューカマーの増加が教会での信者数へ影響し始めたのは90年代である。その後、外国人集住都市と呼ばれる地域の教会では主にブラジル人、ペルー人、フィリピン人などのカトリックコミュニティ(共同体)が誕生し、数十年の歴史を持っているものも多い。ニューカマーの増加によって多民族化した教会ではミサなどの行事が多言語で行われるなど様々な対応と支援が行われている。本論文で対象にした伊賀市カトリック教会はこれまで多文化共生を課題に発展したケースであり、成功例でもある。
著者
オチャンテ 村井 ロサ メルセデス
出版者
奈良学園大学
雑誌
奈良学園大学紀要 = Bulletin of Nara Gakuen University (ISSN:2188918X)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.27-35, 2016-09

外国のルーツを持つ子どもたち、いわゆる移民の第二世代が日本の公立の小・中学校に通い、その数が年々増える傾向にある。乳幼児で来日している場合や、日本生まれの子ども達が多いが、各家庭では、親の話している言語や文化の下で育っていくため、日本の公立学校に通うことになると適応の問題や言葉の問題が現れる。公立学校に通い、問題なく学校生活を送り、高校や大学へと進学しているケースが徐々に増えているが、未だに学校においてなんらかの困難を体験している者は少なくない。本稿ではそうしたケースを考察しながら、不登校や、不適応に繋がる要因を調べ、その原因を分析する。また他の研究で関わった成功の事例と照らし合わせ、生徒指導の課題について考える。