著者
廣田 照幸 佐久間 亜紀 筒井 美紀 徳久 恭子 荒井 英治郎 植上 一希 末冨 芳 布村 育子 森 直人 小野 方資 宇内 一文 丸山 和昭 冨士原 雅弘 長嶺 宏作 古賀 徹 岩田 考 太田 拓紀 清水 唯一朗 二宮 祐 冨士原 雅弘 佐藤 晋平 田中 真秀 金子 良事 長嶺 宏作 香川 七海 中嶋 亮太 高木 加奈絵
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究の成果として、a)初期教育研究大会の成立と講師団選出過程、b)日教組結成から1950年までの法的な位置づけと政治的な立ち位置の変容、c)「教え子を戦場に送るな」のスローガンの成立過程、d)人材確保法の成立過程、e)日教組におけるストライキ批准体制の確立、f)1973年春闘におけるストライキ戦術と交渉の解明、g)連合加入をめぐる400日抗争の解明、h)1995年の文部省と日教組の和解のプロセス、i)国際労働運動における日教組の位置を明らかにした。以上の点から、労働運動体と教育運動体としての日教組との二重性をふまえ、日教組の多面的な運動、それぞれに与えた影響を実証的に明らかにした。
著者
中嶋 亮太 田中 泰章
出版者
日本サンゴ礁学会
雑誌
日本サンゴ礁学会誌 (ISSN:13451421)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.3-27, 2014 (Released:2014-09-02)
参考文献数
134
被引用文献数
1 6

造礁サンゴが透明で粘性のある有機物(サンゴ粘液)を海水中に分泌することは古くから良く知られてきた。この粘液はサンゴの生育に欠かせない生理的機能に関与しており,例えばストレスに対する防御や餌の捕獲,細胞内の代謝調節など,様々な理由から分泌される。粘液の化学成分は糖質,タンパク質,脂質などから成り,海水中に放出されると大部分は溶存態有機物として従属栄養細菌に利用されながら微生物ループに取り込まれていく。一方,高分子の粒状態有機物はその粘性ゆえ,海水中の粒子を次々に捕捉しながらサイズを増大させ,効率良く高次の栄養段階に取り込まれる。このように,サンゴ粘液は多様な経路でサンゴ礁の生物群集に取り込まれていき,生態系の物質循環を構成する上でなくてはならない有機物エネルギーとして機能している。本総説では造礁サンゴが放出する粘液の形や化学組成,生産速度,従属栄養生物群集に対する役割などについて紹介し,サンゴ粘液の重要性について生物地球化学的・生態学的観点からまとめる。さらにこれまでの研究の問題点を整理し,今後の研究の方向性を述べる。
著者
中嶋 亮太 山下 麗
出版者
日本海洋学会
雑誌
海の研究 (ISSN:09168362)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.129-151, 2020-09-15 (Released:2021-12-22)
参考文献数
104
被引用文献数
1 7

海洋マイクロプラスチック汚染は,海洋が直面する地球規模課題の1つであり,近年,海洋マイクロプラスチック(MPs)に関する膨大な数の論文が出版されている。MPs をモニタリングする重要性が増す一方で,MPs の調査・計測手法は発展途上の段階にあり,多くの研究者が最適な手法を模索している。海洋MPs の主な調査・計測する手順は,(1)海水・堆積物・生物などの試料の採取,(2)夾雑物(有機物・無機物)を除去することでMPs を分離と精製,(3)検鏡と化学判別の組み合わせによるMPs の識別と同定からなる。それらの手法は多岐にわたり複雑である。本総説では海洋MPs の採取,前処理,同定,定量化の様々な手法について紹介するとともに,各手法の特徴と問題点を整理した。さらに今後のMPs 計測手法の方向性を述べる。
著者
川崎 弘作 雲財 寛 中村 大輝 中嶋 亮太 橋本 日向
出版者
Japan Society for Science Education
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.85-90, 2023-12-09 (Released:2023-12-07)
参考文献数
14

本研究では,生命領域における探究の特徴を踏まえた学習指導が知的謙虚さの育成に有効か否かを明らかにすることを目的とした.このために,小学校第6学年「植物のからだのはたらき」において授業実践を行った.その結果,量的分析から,知的謙虚さ得点の平均値が実践後に向上していたと判断できる結果が得られなかった.このため,生命領域における探究の特徴を踏まえた学習指導が知的謙虚さの育成に有効であるとはいえないと判断した.その一方で,本研究の成果と先行研究の知見を比較することを通して,知的謙虚さの育成に関する新たな視点として,「自身の考えが誤っている可能性を常に疑い続ける学習」が有効であるという示唆を得ることができた.
著者
中嶋 亮太 田中 泰章
出版者
日本サンゴ礁学会
雑誌
日本サンゴ礁学会誌 (ISSN:13451421)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.3-27, 2014
被引用文献数
6

造礁サンゴが透明で粘性のある有機物(サンゴ粘液)を海水中に分泌することは古くから良く知られてきた。この粘液はサンゴの生育に欠かせない生理的機能に関与しており,例えばストレスに対する防御や餌の捕獲,細胞内の代謝調節など,様々な理由から分泌される。粘液の化学成分は糖質,タンパク質,脂質などから成り,海水中に放出されると大部分は溶存態有機物として従属栄養細菌に利用されながら微生物ループに取り込まれていく。一方,高分子の粒状態有機物はその粘性ゆえ,海水中の粒子を次々に捕捉しながらサイズを増大させ,効率良く高次の栄養段階に取り込まれる。このように,サンゴ粘液は多様な経路でサンゴ礁の生物群集に取り込まれていき,生態系の物質循環を構成する上でなくてはならない有機物エネルギーとして機能している。本総説では造礁サンゴが放出する粘液の形や化学組成,生産速度,従属栄養生物群集に対する役割などについて紹介し,サンゴ粘液の重要性について生物地球化学的・生態学的観点からまとめる。さらにこれまでの研究の問題点を整理し,今後の研究の方向性を述べる。