著者
吉岡 慎一郎 光山 慶一
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.623, 2017-05-24

定義 アフタ(aphtha)およびアフタ様潰瘍(aphthoid ulcer)については,一般的には口腔粘膜のアフタに類似した病変が消化管粘膜に認められる場合に用いられるが,明確な定義はなく異なる見解が混在している1)〜3).本稿では「日本消化器内視鏡学会用語集第3版」と「胃と腸用語事典」の両見解を踏まえ,アフタ,アフタ様潰瘍はほぼ同じ病変を指し示すものとし,単なるびらんと区別するために紅暈を伴う小さな潰瘍もしくはびらんを“アフタ様病変”と定義して解説する.
著者
光山 慶一 増田 淳也 山崎 博 桑木 光太郎 北崎 滋彦 古賀 浩徳 内田 勝幸 佐田 通夫
出版者
公益財団法人 日本ビフィズス菌センター
雑誌
腸内細菌学雑誌 (ISSN:13430882)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.143-147, 2007 (Released:2007-05-31)
参考文献数
15

プロピオン酸菌による乳清発酵物は,乳清をエメンタールチーズ由来のプロピオン酸菌で発酵させて製造したプレバイオティクスである.その主要成分である1,4-dihydroxy-2-naphthoic acidはビフィズス菌を特異的に増殖させ,腸内環境を宿主に有益な方向へ導くことが可能である.我々は,本食材が実験大腸炎モデルや潰瘍性大腸炎患者に有用であることを明らかにした.本稿では,これまでに報告されたプロピオン酸菌による乳清発酵物の特性について概説するとともに,潰瘍性大腸炎への治療応用について述べる.