著者
吉原 裕介
出版者
東京大学大学院新領域創成科学研究科環境学研究系社会文化環境学専攻
巻号頁・発行日
2011-03-24

報告番号: ; 学位授与年月日: 2011-03-24 ; 学位の種別: 修士 ; 学位の種類: 修士(環境学) ; 学位記番号: 修創域第4035号 ; 研究科・専攻: 新領域創成科学研究科環境学研究系社会文化環境学専攻
著者
矢尾 幸三 曽根原 裕介 永濵 文子
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.158, no.5, pp.408-418, 2023-09-01 (Released:2023-09-05)
参考文献数
40

ダルビアス®点滴静注用135 ‍mgの有効成分であるダリナパルシンは,グルタチオン抱合体構造を有する有機ヒ素化合物である.腫瘍細胞内でミトコンドリアの機能障害(膜電位の低下等)や細胞内活性酸素種の産生促進等を引き起こすことにより,アポトーシス及び細胞周期停止を誘導し,腫瘍増殖抑制作用を示す.ダリナパルシンの一部は,細胞膜表面に発現するγ-グルタミルトランスペプチダーゼ(γ-GT)を介してジメチルアルシン酸-システインに変換され,シスチントランスポーターによって細胞内に取り込まれる.多くの腫瘍細胞は,酸化ストレスを回避するためグルタチオンの細胞内レベルを高く維持しており,そのためγ-GTとシスチントランスポーターが高発現している.ダリナパルシンは,腫瘍細胞のこの特性を利用し,腫瘍細胞に効率的に取り込ませることで増殖抑制作用を示すよう設計された新規の抗悪性腫瘍薬である.再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫を対象とした国際共同第Ⅱ相試験(ピボタル試験)において,主要評価項目である効果安全性評価委員会の中央判定による奏効率は19.3%(11/57例,90%信頼区間:11.2~29.9%)であり,ダリナパルシンが投与された患者65例のうち発現頻度が5%以上のGrade 3以上の副作用は,好中球減少(9.2%,6例),貧血(6.2%,4例)及び血小板減少(6.2%,4例)であった.国際共同第Ⅱ相試験で再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫に対する一定の有効性及び許容可能な安全性が示されたことを受け,「再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫」を効能・効果として2022年6月にソレイジア・ファーマ株式会社が承認を取得し,同年8月に日本化薬株式会社から発売された.当該疾患の新たな治療選択肢の一つとして臨床現場に寄与し得ることが期待される.
著者
清家 剛 三牧 浩也 原 裕介 小田原 亨 永田 智大 寺田 雅之
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 = Papers on city planning (ISSN:1348284X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.451-456, 2011-10-25
参考文献数
5
被引用文献数
9

急速な人口減少や高齢化に直面し、我が国では詳細な人口変動分析に基づく都市の再構築が必要になっている。しかし、国勢調査などの既存の基幹統計では、都市内部における人口変動を十分に捉えることができない。NTTドコモのモバイル空間統計は、携帯電話サービスを提供するために必要な運用データから時間毎に変化する人口の地理的分布を推計した統計情報であり、都市解析の新たな手段となることが期待される。本稿では、千葉県柏市におけるケーススタディを通じて、モバイル空間統計の信頼性の検証並びに、まちづくりにおける活用可能性の検討を行った。