著者
原田 康徳
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.813-818, 2020-07-15

ビスケットがどのようにして誕生し成長してきたかを述べるとともに,これからプログラミング教育が進むべき道を考察した.
著者
原田 康徳
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.114, pp.41-48, 2005-11-17
参考文献数
3
被引用文献数
4

子供でも簡単にプログラムを楽しむことができるViscuit(ビスケット)を紹介する.Viscuitは,柔らかい書き換えという原理に基づいて図形の配置を変更することで,アニメーションを生成する.プログラミングと実行のモードがない,エラーを出さずにとにかく実行する,など,それを使用する人にとって敷居ができるだけ低くなるように,設計をした.本稿では,これまでの使用経験を交えながら,特に子供向けとして注意して設計した部分を中心に,述べる.We introduce Viscuit, a visual programming language for kids. Fuzzy rewriting that executes programs softly is its main innovation. It is appropriate for kids because the programming mode and execution mode are unified such that no error is possible for any program or input. Typical programs produce animations by repetitive execution of rewrite rules. This article presents details of Viscuit's design considerations for kids and reports on several experiences.
著者
渡辺 勇士 井上 愉可里 原田 康徳
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.468-473, 2017-05-15

ビスケットはコンピュータの専門家ではない人でもプログラミングを楽しく理解できるツールである.2016年にアプリ版がリリースされ,タブレットで使えることによって,指で操作できるため,ペンを使うことに慣れていない児童でも,ストレスを感じずにプログラムをつくることができる.ビスケットは開発されてから,言語の進化と同時にビスケットの教え方も進化してきた.根底にある原理は「子供たちの驚きと喜びを最大化する」ように情報を提示することである.本稿では,実際の子供たちへの教え方になぞって,我々がどのように子供たちに教えているのか解説する.
著者
渡辺 勇士 井上 愉可里 原田 康徳
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.468-473, 2017-05-15

ビスケットはコンピュータの専門家ではない人でもプログラミングを楽しく理解できるツールである.2016年にアプリ版がリリースされ,タブレットで使えることによって,指で操作できるため,ペンを使うことに慣れていない児童でも,ストレスを感じずにプログラムをつくることができる.ビスケットは開発されてから,言語の進化と同時にビスケットの教え方も進化してきた.根底にある原理は「子供たちの驚きと喜びを最大化する」ように情報を提示することである.本稿では,実際の子供たちへの教え方になぞって,我々がどのように子供たちに教えているのか解説する.
著者
原田 康徳 浜田 昇 渡辺 慎哉 三谷 和史 宮本 衛市
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC)
巻号頁・発行日
vol.1989, no.60(1989-ARC-077), pp.67-74, 1989-07-13

分散環境上の多くの資源を自由に使用し、複数のユーザで協調して利用したいという要求が高まっている。このような分散型アプリケーションを記述することは容易ではない。本研究は並列オブジェクト指向モデルKamuiに基づいたネットワークプロトコルKamuiProtocolについて報告する。KamuiProtocolは、異なったマシン、言語間の上で動作する。各プログラムは幾つかのKamuiオブジェクトとしてみなされ、それらが共通のKamuiProtocolによって通信しあう。
著者
原田 康徳
雑誌
情報処理学会論文誌教育とコンピュータ(TCE) (ISSN:21884234)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.1-7, 2022-10-21

プログラミング言語ビスケットが誕生して19年になる.その間,単なるプログラミング言語の開発を越えて,ビスケットによる教材,ビスケットの指導法の開発にも関わってきた.ビスケットの指導者育成を目指した「ビスケットファシリテータ講習」は100回を超え,修了者も1,000名に達した.無償で提供しているアプリも,GIGAスクール構想で配布されたタブレットに採用された影響もありiOSだけで260万ダウンロードに達し,非常に多くの小学校に採用されている.本稿ではこの19年間を振り返って,どのようにビスケットとその周辺が変わってきたのか,そしてこれからどの方向に進むべきなのかを述べる.
著者
渡辺 原田 康徳 三谷 和史 宮本 衛市 Shin-ya Watanabe Yasunori Harada Kazufumi Mitani Eiichi Miyamoto 北海道大学工学部情報工学科 北海道大学工学部情報工学科 北海道大学工学部情報工学科 北海道大学工学部情報工学科
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.41-55, 1989
被引用文献数
7

並列性が内在する問題を計算機上で表現する時,1対1の通信を基礎とするモデルでは不自然な表現を強いられる場合が存在する.そこで,オブジェクト同士が制限付きブレードキャストによって相互作用を行う並列計算モデルを提案し,そのモデルによる同期や相互排除の表現について論じる.また,分散協調型問題解決システムを構築する道具として本モデルを適用した場合の有効性に関しても述べている.
著者
原田 康徳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.87, no.8, pp.674-677, 2004-08-01
被引用文献数
3

コンピュータはプログラムで動いています.これまでの文字で作られたプログラムは難しかったですが,絵でプログラムを作ると格段に分かりやすくなります.ここで紹介するビスケットはプログラムを絵で表現して,実行した結果をアニメーションにします.動作は簡単な原理ですが,きちんとしたコンピュータらしさも残っています.子供だけでなく,コンピュータが怖いとか難しいと思っている大人の方も,どうぞ楽しんで下さい.
著者
原田康徳
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.105-111, 2015-04-15

プログラミング教育を,実用的なプログラムを書くためのスキル教育だけでなく,情報化社会を生き抜く上で広く全員が知るべき教養的な位置づけで捉える.筆者は,ビジュアルプログラミング言語ビスケットを使って「コンピュータとは何か」を一般人(小学生から大人まで)に伝える活動(授業,ワークショップ,イベント)を行っている.その内容を紹介する.
著者
原田 康徳 勝沼 奈緒実 久野 靖
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.8, pp.1765-1777, 2014-08-15

近年,コンピュータプログラミングが小学校教育においても重要な教育テーマと見なされるようになりつつある.わが国においても,小学生を対象とした多くのプログラミング教育活動があるが,その大半は専門家が教え,多数のヘルパーがつくものであり,そのまま公立小学校などに導入することは難しい.本稿では東京都墨田区立緑小学校の課外活動である「みどりっ子クラブ」において,教育用プログラミング言語「ビスケット」を使用したプログラミング教育の事例について報告している.この活動は,1人ないし2人の非専門家の地域ボランティアによって,各回数名~数十名の児童を集めて3年半にわたり実施されているが,本稿で報告する教え方に関する多様な工夫やそれをサポートするビスケットシステムの工夫のおかげで,うまく機能している.評価として,参加児童の数名に対してインタビューを実施した結果,(1)子どもたちはコンピュータをブラックボックスではなくそのうえで自力で面白いものが作れるようなものだと認識するようになったこと,(2)プログラミング上のさまざまな「技」を進んで教え合っており,協同学習がうまく行われていることが示された.
著者
原田 康徳 勝沼 奈緒実 久野 靖
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.8, pp.1765-1777, 2014-08-15

近年,コンピュータプログラミングが小学校教育においても重要な教育テーマと見なされるようになりつつある.わが国においても,小学生を対象とした多くのプログラミング教育活動があるが,その大半は専門家が教え,多数のヘルパーがつくものであり,そのまま公立小学校などに導入することは難しい.本稿では東京都墨田区立緑小学校の課外活動である「みどりっ子クラブ」において,教育用プログラミング言語「ビスケット」を使用したプログラミング教育の事例について報告している.この活動は,1人ないし2人の非専門家の地域ボランティアによって,各回数名~数十名の児童を集めて3年半にわたり実施されているが,本稿で報告する教え方に関する多様な工夫やそれをサポートするビスケットシステムの工夫のおかげで,うまく機能している.評価として,参加児童の数名に対してインタビューを実施した結果,(1)子どもたちはコンピュータをブラックボックスではなくそのうえで自力で面白いものが作れるようなものだと認識するようになったこと,(2)プログラミング上のさまざまな「技」を進んで教え合っており,協同学習がうまく行われていることが示された.Recently, computer programming is being recognized as an important topic in elementary schools of the next decade. Even in Japan, various activities which teach programming to elementary school children are in progress. However, most of those activities are taught by professionals (of programming education), with supoort of many assistants; such activities cannot be ported as-is to public schools. In this paper, we introduce our experiences with "Viscuit" educational programming language on Midorikko-club, after-school activities held in Midori elementary school, Sumida-city, Tokyo. The activities, in which ten to several tens of children have attended, are led by small number (one or two) of local non-professional volunteers for more than three years. Thanks to the novel teaching method and supporting funcionalities of the Viscuit system, both described in this paper, the activity turned out to be very successful. As an evaluation, we have conducted interviews to some of the attended children, which has shown that (1) children have become to recognize that computers are not the blax boxes, but something on which they can create interesting things, and (2) they have become to enjoy teaching various programming techniques each other, thus realizing cooperative learning.
著者
原田 康徳 Yasunori Harada NTT基礎研究所 NTT Basic Research Laboratories
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.271-274, 1996-05-15
参考文献数
3

3回目となったWISS (Workshop on Interactive Software and Systems)は広島県加計町温井スプリングスで開催された.プログラム委員長は,2年間続いたSony CSLの竹内影一氏に代わり,筑波大学の田中二郎先生である.今回の参加者は約90名と,年々増加の傾向にある.古くて新しいテーマであるインタラクティブシステムも,ハードウェアの進歩に伴い,次々と新しいアイデアが産まれているようである.
著者
原田 康徳 宮本 衛市
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.37, pp.664-665, 1988-09-12

近年、ハードウエアの価格の低下に伴い、様々な分野へのコンピュータの進出が著しく、プログラマのすそ野が広がっている。そこでは、小規模なソフトウェアを短時間で開発できるような環境が重要であり、様々な簡易言語(いわゆる第4世代言語)が開発されているが、種々の問題を抱えている。ここでは、インタプリタ言語 Laplas(Language Processor for Listing and Stacking)を紹介し、汎用的な簡易言語として備えるべき性質を満足していることを示す。