著者
古泉 快夫 佐藤 正子 武 桓子 大塚 一止
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.14, no.12, pp.545-547, 1967-12-15 (Released:2009-04-21)
参考文献数
6

電子レンジによる食品類の殺菌効果を試験し,つぎのような結果を得た。(1) 純水50mlについて電子レンジ照射による水分蒸発量は加熱時間にほぼ比例し,180秒間で約半量蒸発した。(2) 電子レンジ内部の温度上昇率は中央部がもっとも速く各部均等に上昇しない。(3) 既知微生物は20秒間照射で完全に死滅する。(4) 一般食品類の微生物は20秒前後の照射で完全に殺菌され,味・外観ともにほとんど変化しない。(5) 無処理の食品類は冷蔵庫で6日間保存中にその微生物はやや増加の傾向が見られるが,電子レンジで処理した食品類は6日間保存で微生物の増加は全然認められなかった。
著者
武 恒子 大塚 一止
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.125-129, 1964-06-20 (Released:2010-03-11)
参考文献数
9

抽出条件を変えて、調整した鰹節煮出汁の核酸組成を調べ、溶出された5'-IMP量と煮出汁抽出の条件との関連性について検討した結果を要約すると次の通りである。1. 煮出汁に溶出されるN量とP量には関連性がないが、P量の多い煮出汁には5'-IMP量も比較的多量に存在する傾向がある。2. 60℃、80℃、100℃の何れの温度でも5'-IMP量は殆んど差異が認められなかった。尚、5'-IMP量は100℃、10分の加熱時に於いて最高であった。3. 吸物用としては60℃ 5分浸漬する抽出法が、官能試験結果及び5'-IMP量よりも適当であることが明らかになった。