著者
井上 一信 大崎 繁 山内 康平 壁村 勇二 浦 正一 扇 大輔 大東 且人 柳池 定 長澤 久視 中江 透 古賀 信也 川嶋 弘美 井上 晋 内海 泰弘
出版者
[九州大學農學部附属演習林]
巻号頁・発行日
no.95, pp.45-64, 2014 (Released:2014-07-18)

九州大学農学部附属福岡演習林の樹木園において、1977年以降に試験植栽された演習林自生種と演習林外の国内自生種、外来種、園芸品種68科340種の植栽記録を精査し、植栽位置が特定できた個体について生存率と胸高直径を調査した。植栽記録があり2013年時点までの枯死または現存の照合が可能な個体は4430本であり、この内の現存本数は1853本、生存率は41.8%であった。
著者
扇 大輔 長 慶一郎 山内 康平 大崎 繁 田代 直明 古賀 信也
出版者
[九州大學農學部附属演習林]
雑誌
九州大学農学部演習林報告 (ISSN:04530284)
巻号頁・発行日
no.93, pp.28-36, 2012-03

平成18年10月7日午後から8日午前中にかけて台風並みに発達した低気圧により九州大学北海道演習林に大規模な風害が発生した。今後の資料とするため,ここではその被害概要についてまとめた。被害発生時,北海道演習林内では主に北ないし北北東方向から最大風速10m/s以上,瞬間最大風速20m/s以上の風が吹いたと推定された。被害は北海道演習林のほぼ全域にわたり発生し,被害面積158ha,被害推定本数48,481本,被害推定材積21,284m3に達した。今回の被害の特徴として,カラマツを中心とした針葉樹人工林,とくに40年生以上の壮齢林に大規模な風倒被害が発生したこと,被害が北東斜面の林分に集中し,風向とほぼ一致したこと,カラマツ林の被害形態は「根返り」が最も多く,次いで「傾斜・幹曲がり」で,「幹折れ」の被害はわずかであったこと等が挙げられた。