著者
小谷内 郁宏
出版者
静岡産業大学
雑誌
静岡産業大学情報学部研究紀要
巻号頁・発行日
vol.9, pp.179-185, 2007

認知科学、特に認知言語学と認知心理学を基盤としながら、1990年代に先人たちの努力をもって新しい文学研究の方法論として「認知詩学」が生まれた。その出現の背景と歴史を簡単に概略し、どのような方法論を内包しているかを考察する。さらに、応用が果たして有効であるかを検証するために、従来の方法論では分析の難しかった日本語による超現実主義の詩をテクストとし、認知詩学のアプローチによる分析と解釈を試みた上で、その可能性を探る。
著者
小谷内 郁宏
雑誌
静岡産業大学 情報学部 研究紀要 = Journal of Shizuoka Sangyo University
巻号頁・発行日
no.24,

太宰治の遺作とも言える『人間失格』(1948 年) のテーマについては、さまざまな解釈がなされている。CiNii( 学術情報データベース) サイトで、「人間失格」をキーワードに論文検索すると、この作品については「人間の営みへの違和感」、「生きることの困難」、「自己愛」、「道化であること」「宗教との相克」といったテーマ設定の論文が見受けられる。 筆者は、この小説の最終部分の章句よりテーマを「父から逃避」と仮定し、社会科学分野の計量テキスト分析、特にアンケート分析などでよく使用される分析ソフトKH Coderを用いテキスト分析をし、そのデータから仮定したテーマの妥当性を確認したい。