著者
山口 晴幸 横山 芳春
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
地球環境シンポジウム講演論文集 (ISSN:18848419)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.269-278, 1998-07-09 (Released:2011-06-27)
参考文献数
5

In this report, the present authors discussed on the coastal pollution by foreign drifted garbages. The field investigations were carried out at the points of 224 in Japanese seashore-lines. The type and classification of foreign drifted garbages were investigated. It was points out from the results of field investigations that the coastal pollution by foreign drifted garbages was very important environmental problem in Japan.
著者
山口 晴幸
出版者
水利科学研究所
巻号頁・発行日
no.302, pp.85-100, 2008 (Released:2011-12-08)
著者
山口 晴幸
出版者
一般社団法人 日本治山治水協会
雑誌
水利科学 (ISSN:00394858)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.49-78, 2013-06-01 (Released:2017-07-07)
参考文献数
3
被引用文献数
1

地盤を構成する土の水質浄化機能,汚染物質への緩衝作用,地下水・土中水への化学成分供給能力などに関する土の環境化学的特性を解明するためには,各種化学成分の主要な供給源となる植物の枯死・腐植化に伴う化学成分組成の変質を把握し,地盤の深さ方向における主要化学成分の動態について評価することが重要となる。ここでは,まず樹葉を対象に,「生葉」が枯死し「枯葉」として落葉し,さらに生物的腐植・分解作用を経ていずれは安定した土壌有機物となる,土壌形成に転化する一連の過程について,元素レベルからの考察を試みている。さらに植物起源とする土壌有機物の腐植・分解過程で生成・溶脱される多種多様な化学成分は,土や土中水の化学成分組成を支配する重要な要因となっていることを,深度方向における地盤の主要な化学成分組成の推移傾向との因果関係から明らかにしている。
著者
山口 晴幸
出版者
一般社団法人 日本治山治水協会
雑誌
水利科学 (ISSN:00394858)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.137-154, 2017-12-01 (Released:2019-02-15)
参考文献数
2

金沢地区は神奈川県横浜市の南端部に位置し,鎌倉市と近接する東京湾に面した地域である。鎌倉幕府開設を機に,鎌倉への陸路・海路の要所となり,人物・物資の往来はもとより,幕府武将らが館を構えるなど,一気に賑わいをみせ,中世鎌倉時代から歴史的に発展してきた地域である。鎌倉〜江戸〜明治時期には,殊に,平潟湾の千変万化する風光明媚な海風景が旅人・墨客らを魅了し,全国的に人気の観光スポットとして名を馳せてきた。また,近代の戦前期頃までは,金沢の海風景をこよなく愛した政治家・文化人などが別荘・別邸などを建てて住み着き,海浜保養地としても知られていた。 このような時代的背景と変遷の下,金沢地区では,中世鎌倉時代からの貴重な歴史的構築物や遺跡・文化財などが数多く保全・伝承されてきた。その中でも主に,ここでは,歴史的な人物や遺産・遺構などと関連し,伝説・逸話・口碑などを秘めた古水や史跡水(水場や水辺も含む)にスポットを当てた探索調査を試みている。 本稿では,古き時代からの変遷と共に,地域の生活・習俗・文化等の発展史に深く係わってきた古水・史跡水・水場を「時代水」と称して着目し,先代人に纏わる利水的な遺構や関連する遺物などを中心に取り上げ,関係する人物や歴史的な時代背景などを織り交ぜて,その来歴・変遷・現状などを解説している。殊に,先代人の利水や水工に纏わる「水」への思いや発想・構想における英知・苦難などに触れることで,今後に継承すべき事柄に光を照らし,利水技術や水工物の古事来歴を顧み,再考する機会になればと願っている。
著者
山口 晴幸 タンヤウィット ポンポー
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
地球環境シンポジウム講演論文集 (ISSN:18848419)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.111-120, 2000-07-06 (Released:2011-06-27)
参考文献数
4

In this report, the authors discussed on the actual situation of coastal pollution by the drifted garbage in the Japan Island. The investigations of coastal environment were performed at a large number of seashores in the Sakishima Is.(Okinawa), Honshu and Hokkaido districts. The number of garbage drifted in seashore was counted and it was also divided according to its type and nationality. It was pointed out from the results of investigations that the problem of coastal pollution by the drifted garbage was a serious problem of environment in Japan. It is strongly required that both the prevention measure and the way of disposition of the drifted garbage must be established in a hurry.
著者
タンヤウイット ポンポー 山口 晴幸
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
地球環境シンポジウム講演論文集 (ISSN:18848419)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.263-272, 2001-07-18 (Released:2011-06-27)
参考文献数
5

The investigations of coastal environment were performed from February 1997 to December 2000 at 620 places of Japan island seashores. The number of garbage drifted in seashores was counted and it was also divided according to its type and nationality. It is confirmed that large number of garbage have drifted from Japan and neighborhood countries such as China, Taiwan, Korea and Russia. In this study, the actual condition of coastal pollution by the drifted garbage is mainly described by the investigation in 2000. The ocean currents seem to be controlled the drifting direction of garbage. In Japan Sea, the high possibility that the most of garbage is drifted along Kuroshio and Tsushima Ocean current is pointed out. The investigation result of the remote islands in Japan Sea, Okinawa islands and Thailand seashores are arranged and compared.
著者
山口 晴幸
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.29, no.8, pp.596-604, 2000-08-20 (Released:2010-03-18)
参考文献数
7
被引用文献数
1
著者
山口 晴幸
出版者
一般社団法人 日本治山治水協会
雑誌
水利科学 (ISSN:00394858)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.56-88, 2016-06-01 (Released:2017-07-31)
参考文献数
22

東日本大震災から 4 年以上経過したが,未だに約150万トンの流失震災がれきが太平洋上を漂流し続けているとされ,北アメリカ太平洋岸のみならず,震災地域から約1, 800km 以南の沖縄県島嶼でも流失した小型漁船の回収などが今もなお報告されている。 筆者は,震災年の2011年 9 月から漂流震災がれきの調査に着手し,3 年間の太平洋上離島の小笠原諸島硫黄島・南鳥島での追跡調査に加え,琉球列島と関東沿岸の三浦・房総半島でのこれまでの 5 年に亘る調査成果を総括し,漂流震災木材類を対象とした震災がれきの漂着実態や漂流動向などについて検討した。 2012年 8 月の硫黄島調査で初めて家屋建材等に使用された250本の漂流震災 木材類を確認すると共に,琉球列島の調査では2014年と2015年の 2 年間で4041 本を確認している。これまでの 5 年間で延べ128海岸を調査し,確認した漂流震災木材類は5596本に達している。2014年10月の三浦・房総半島での調査は台風襲来直後に実施しており,未だに太平洋上に流失した家屋建材類が高潮や暴風で押し戻され,海岸に打ち上がる実態を確認している。今なお洋上漂流している流失木材類は,台風シーズンには日本列島の太平洋岸に広く漂着する可能性が高く,今後も高潮・暴風時には注意して観察する必要性がある。 また,家屋建材類などに混じって,貨物の荷崩れ・損傷防止等に用いられる三角形状の梱包用「歯止め材(ストッパー)」の漂着を,これまで延べ128か所の調査海岸で445本確認している。歯止め材は同時期頃に打ち上がった家屋建材類を,震災地域からの流失木材類として判別するのに有効な一つの指標となる。 なお,2014年に続く2015年春季の沖縄県八重山諸島での追跡調査では,漂流震災木材類の確認数量は約1. 5倍に増加していたが,4 年以上の漂流過程で,腐食・劣化したものや折損・破断し短小・小片化したものが多くなっていることを明らかにしている。今後は,震災起因の流失木材類として判別することが一段と難しくなると同時に,漂着しても 1 〜 2 年後には分解し無害化するため海岸環境や動植物生態系への影響はないものと判断される。 また,放射性物質が付着・吸着した震災がれき等が遠距離に亘って洋上を拡散・漂流することが懸念されていたが,小笠原諸島硫黄島・南鳥島や琉球列島に漂着した震災木材類などの空間放射線量の測定結果から判断して,放射性物質による影響のないことを検証している。
著者
山口 晴幸 伊藤 洋輔 酒井 裕美
出版者
水利科学研究所
雑誌
水利科学 (ISSN:00394858)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.1-25, 2015

福島第一原子力発電所事故により,大量の放射性物質が大気中に排出された。その影響は東北地方に止まらず関東地方にも及び,ホットスポットやミニホットスポットなどと称される放射線量の高い地点や地域が多数確認された。特に都市生活圏での表層土壌への放射性物質の吸着は,動態性の高い微細土粒子成分の経口摂取による健康への影響や,流失による水系(河川,地下水,下水道,海水等)への影響など,新たな問題を誘発することが懸念された。筆者らは原発事故の発生直後から,勤務地であった防衛大学校キャンパス内(神奈川県横須賀市)をはじめとして,神奈川県三浦半島一円・横浜市街区域,さらには東京都区部を中心に各種土壌の放射線量の実態調査と,サンプリング試料土に関する種々の分析・実験を試みており,その成果について論述している。本研究では,主に,(1) 原発事故地から南方約250~300km以遠の神奈川県三浦半島・横浜市街区域及び東京都区部に飛来・降下した放射性物質の雨樋下土壌や車道側片土砂等への吸着実態,(2) 放射性物質の土壌への吸着性と動態性の高い微細土粒子成分への吸着の優位性,(3) 原発事故後ほぼ3年経過時点での放射線量の減衰状況と未だに潜在するホットスポット的地点の実態,(4) 下水汚泥・汚泥焼却灰に波及的な影響を齎している要因,(5) 汚染土の除染・減容化実験と除去効果の評価などについて検討している。
著者
山口 晴幸
出版者
一般社団法人 日本治山治水協会
雑誌
水利科学 (ISSN:00394858)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.78-105, 2002-06-01 (Released:2018-03-14)
参考文献数
10
著者
山口 晴幸 横山 芳春
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
地球環境シンポジウム講演論文集 (ISSN:18848419)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.269-278, 1998

In this report, the present authors discussed on the coastal pollution by foreign drifted garbages. The field investigations were carried out at the points of 224 in Japanese seashore-lines. The type and classification of foreign drifted garbages were investigated. It was points out from the results of field investigations that the coastal pollution by foreign drifted garbages was very important environmental problem in Japan.
著者
山口 晴幸
出版者
水利科学研究所
雑誌
水利科学 (ISSN:00394858)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.24-73, 2009

自然科学紀行古水史跡編。沖縄水史観。最西端の島「与那国島」に湧くティンダハナタの断崖霊泉と水事情。断崖絶壁に囲まれた日本最西端の島。九州南端から台湾にかけて約1,200kmにわたって南西諸島が弧状に連なっている。その最南西端に形成する諸島が八重山諸島である。与那国島は、その八重山諸島の最西端、即ち日本の最西端に位置する島で、日本最後の夕日が見える西崎には、ここが日本最西端の地(東経122度56分9.33秒、北緯24度26分44.99秒)であることを記念した高さ2.5m程の2段重ねの大きな石碑が建立されている。沖縄本島まで509km、東京まで2,030km離れ、八重山諸島の主島である石垣島と117kmに位置し、稀に西方の海上に山並みを映し出す台湾と111kmの領海を隔てて対峙する、まさしく国境の島である。
著者
山口 晴幸
出版者
水利科学研究所
雑誌
水利科学 (ISSN:00394858)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.83-121, 2008

自然科学紀行古水史跡編。沖縄水史観。宮古島の無尽蔵に地下水を秘めた洞井と水事情。先人達の水確保の始まり。約600 kmの弧状列島を形成している琉球列島のほぼ中央に位置する宮古諸島は、大小8つの島々から構成されている。宮古諸島はじめ大小150余の島々からなる琉球列島では、亜熱帯海洋性気候に位置する島嶼独特の水資源環境が形成されていることから、島の暮らしや生活様式の変遷などを語る際には、水問題や水事業などの歴史的背景やその経緯を通して、「水」との関わりを思考することが重要な要素の一つとなっている。水資源となる河川や湖沼のない宮古諸島では、水道施設が普及するまでは、古来より長い間、島民の生活用水や農業用水には、もっぱら天水(雨水)と洞窟からの湧き水が利用されてきた。今も雨水の利用は人家の庭や軒先で散見できる。以前は赤瓦屋根に樋を引き、琉球石灰岩の切石やコンクリート造りのタンクに集水していた雨水が、飲料水などの貴重な生活用水源であったが、最近ではコンクリート屋根に塩ビパイプを引きスチールやポリタンクに集水するようになった。また防潮風林として植えられた太いフクギや桑の木などの幹に藁を結びつけて雨水を集水していた。