著者
小嶋 雅代 酒々井 眞澄 鈴木 匡 坡下 真大 早野 順一郎 村上 里奈 山本 美由紀 浅井 清文 浅井 大策 石川 大貴 木村 侑樹 明石 惠子 赤津 裕康 大原 弘隆 川出 義浩 木村 和哲
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.221-235, 2019

<p>背景 : 医療系学生による高齢者家庭訪問実習の初年度の教育効果の検証.</p><p>方法 : 実習に参加した医学部3年生5名, 高齢者5名によるフォーカスグループインタビューを基に自記式調査用紙を作成し, 医学部3年生, 高齢者の全参加者に調査協力を依頼した.</p><p>結果 : 学生84人と高齢者30人が協力に同意した. 学生の74%が「高齢者の暮らしぶりが分かった」と回答し, 高齢者の57%が「良い変化があった」と回答した. 93%の高齢者が本実習に満足だったのに対し, 学生の肯定的な意見は半数であった.</p><p>考察 : 学生が本実習に積極的に取り組むためには, 各自が明確な訪問への目的意識を持てるよう, 入念な事前準備の必要性が示された.</p>
著者
佐久間 春夫 松本 清 品冶 恵子 酒井 茉帆 山本 美由紀
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

時々刻々と変化するスポーツ場面で、無意識的に最適方略を選択し、遂行する選手の受動的注意能力の変動状況を明らかにすることにより、瞬間情報処理能力を実現する最適配分のメカニズムを知る為に、注意のタイプ、眼球運動、脳波から検討を行った。クローズドスキル系の注意の「柔軟性欠如」「過度の狭さ」が、オープンスキル系では眼球運動における周辺視野の活用の高さが見出された。さらに注意と意欲について脳波の特徴を見出した。
著者
張 兵 丸池 信弘 仲間 秀典 山本 美由紀
出版者
信州大学
雑誌
信州大学教育システム研究開発センター紀要 (ISSN:13419714)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.57-75, 2000-03

現代は共生・共存が多くの分野で共通課題であるが,現実は専門指向の分析科学的発想のため,社会現場と学問現場の関心が共有できてないことが多い。この問題意識を解決するため,本稿は従来の公衆衛生の基礎知識を踏まえながら,価値観の転換を教育的にどう計るか10年間の試行錯誤の経過と成果を報告する。共生の願いを生かすには,文化と科学技術を融合する文化規範を取り入れ,WHOの新しい健康の定義の試案を理論仮説とすると,住民参加の時代の保健政策の理念を形成できる。次に,それに見合った新しい経済観を作業仮説とすると,新しい保健経済の理論と事例研究の方法論を提案できることを討論する。この人間中心の現代ニーズを受け入れるには,講師と学生が前向きな対話による問題解決指向の教育形態が必要になり,その基本精神が社会現場での学際・職際・国際的な共同作業を可能にするので,これは二十一世紀的な価値転換の共通課題となるだろう。