著者
山田 智之 坂東 茂
出版者
一般社団法人 エネルギー・資源学会
雑誌
エネルギー・資源学会論文誌 (ISSN:24330531)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.219-225, 2020 (Released:2020-09-10)
参考文献数
18

After flexibility market will be established in Japan in 2021, the role of demand response (DR) will not be only for securing capacity (kW) and adjustment of power consumption (kWh), but also for adjustment of the power grid (⊿kW). Services which require faster response generally have higher market prices because limited resources are able to bid. DR services might be continuously monetized with the balancing market. To consider commercialization of DR and Virtual Power Plant (VPP) in Japan in the future, it is important to watch the foreign cases where ancillary service market operations are ahead, and to investigate price level and resource type there. We clarified price trends in three markets in the UK, Germany and the US, and resource type trends. In the UK and Germany, we conducted interviews with DR operators who hold demand-side resources to understand the actual situation and future directions.
著者
堀田 龍也 高橋 純 青木 栄太 森下 誠太 山田 智之 吉田 茂喜 江山 永
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.161-164, 2008
被引用文献数
4

教科書に準拠した算数科提示用デジタルコンテンツを開発した.教室におけるICT活用の現状と算数科の授業の実態から,教科書のレイアウトをそのまま拡大することを基本とした.開発された提示用デジタルコンテンツでは,見開きレイアウトの本文がリンク有効箇所となる場合が多く,リンク先のモジュールは本文と図表等の組合せが多かった.提示用デジタルコンテンツの開発を通して,教科書から提示用デジタルコンテンツへの変換ルールを同時に検討したところ,6カテゴリ,全26ルールのルール群が見出された.
著者
石塚 丈晴 堀田 龍也 小川 雅弘 山田 智之
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.225-228, 2004-03-05
参考文献数
8
被引用文献数
3

本研究では,PDAの手書き文字認識機能を利用して書きとり練習を行なう漢字ドリル学習システムを開発した.本システムを搭載したPDAを1クラスの児童全員に各1台貸与し,PDA漢字ドリルと学習効果の関係について研究を行なった.その結果,PDA漢字ドリルの利用量が多いほど漢字能力も向上するという関係があることが,判明した.一方で,児童の学習記録を教師が把握し適切な指導を随時行なっていく必要も判明し,そのためのシステムを今後開発していく必要があることが分かった.
著者
豐田 隼 山田 智之 加戸 隆司 飯塚 駿 百瀨 光一 遠藤 俊郎
出版者
日本スポーツ心理学会
雑誌
スポーツ心理学研究 (ISSN:03887014)
巻号頁・発行日
pp.2022-2204, (Released:2023-02-05)
参考文献数
50

Affirmative opinions on tolerating corporal punishment are deep-rooted in athletic activities. This study investigated conditions of corporal punishment and inappropriate coaching in high school athletic club activities by examining factors explaining attitudes tolerating corporal punishment from the perspective of proactive or reactive aggression. We surveyed university students (n=180) and assessed their rate of experiencing some form of corporal punishment or inappropriate coaching. Next, we examined factors explaining attitudes toward tolerating corporal punishment through hierarchical multiple regression analysis using the Bootstrap method. The results indicated that the experience of corporal punishment had a positive effect on the degree of tolerating corporal punishment. Moreover, positive assessment of aggression, revengeful intentions, and anger continuity positively explained the degree of tolerating corporal punishment. These findings clarify specific psychological variables explaining pro corporal punishment attitudes and would contribute to the future elucidation of their detailed psychological mechanisms.
著者
山田 智之
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.861, 2021

2019年12月に中国武漢で発生した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行が続いている(2021年4月現在).<br>このような背景のなか,COVID-19に対するワクチンが開発され(COVID-19ワクチン),各国で接種が進められている.これまでワクチンは,生ワクチンや不活化ワクチン等が認可されてきたが,COVID-19ではmRNAワクチンやウイルスベクターワクチン等の遺伝子を用いたワクチンを中心に開発が進められてきている.<br>例えば,mRNAワクチンとは,新型コロナウイルスのスパイクタンパク質をコードするmRNAを,体内での分解を防ぐために脂質ナノ粒子で包みカプセル化したものである.ワクチン投与後はヒト細胞中に取り込まれたmRNAを鋳型としてスパイクタンパク質が生成され,免疫応答が誘導される.これらのワクチンは既存の生ワクチンや不活化ワクチンと異なりウイルス培養を必要としないため,従来型のワクチンと比較して迅速な開発と実用化が可能であり,2020年1月にゲノム配列が報告されてから1年足らずで実用化に至った.本稿では,Badenらが報告した2021年5月現在,モデルナと武田薬品工業が我が国で承認申請中のmRNAワクチンであるmRNA-1273の臨床試験結果を紹介する(注:本ワクチンは2021年5月21日に厚生労働省から特例承認を取得し,すでに接種が開始されている).<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Polack F. P. <i>et al</i>., <i>N</i>. <i>Engl</i>. <i>J</i>. <i>Med</i>., <b>383</b>, 2603-2615(2020).<br>2) Baden L. R. <i>et al</i>., <i>N</i>. <i>Engl</i>. <i>J</i>. <i>Med</i>., <b>384</b>, 403-416(2021).<br>3) Seki Y. <i>et al</i>., <i>J</i>. <i>Infect</i>. <i>Chemother</i>., <b>23</b>, 615-620(2017).<br>4) Dagan N. <i>et al</i>., <i>N</i>. <i>Engl</i>. <i>J</i>. <i>Med</i>., <b>384</b>, 1412-1423(2021).
著者
山田 智之
出版者
上越教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

1年目に予定していた職場体験やキャリア教育の教育課程上の位置づけや関連する取り組みに関する中学校の教員を対象とした調査については、北越地域、関東地域の26校の中学校の校長、副校長、教員等を対象に面接調査を行った。このうち、北越地域のデータの分析を行った結果については、多くの中学校が、仕事や職業、進路や将来を生徒が主体的に考えることを目的としており、ほとんどの学校が総合的な学習の時間を活用し,学習内容を系統的に構成していることが明らかとなった。この結果については、日本キャリア教育学会第39回研究大会(上越教育大学)において、「シンポジウム:上越市における5日間の中学校職場体験に関する研究」を企画し、教育現場における職場体験やキャリア教育の教育課程上の位置づけについて研究を深めた。また、1・2年目に予定していた、中学校時代の職場体験やキャリア教育が成人期の進路選択・職業生活やセルフマネジメント等に与えた影響に関する大学生や職業人を対象としたアンケート調査については、全国の大学生1000名、北越地域の職業人100名のデータを収集した。このうち北越地域の職業人データをもとに分析をすすめ、職場体験の体験日数(1~2日間, 3~4日間, 5日間以上)が長いほど職業選択や職業生活に影響を与えたと自認する傾向があることが確認された。また, 地元での生活や仕事への満足感が高いほど成人職業キャリア成熟にプラスの影響を与え, 理想の自分イメージにも影響を与えることが明らかになった。この結果については、上越教育大学研究紀要37巻に、調査協力者とともに共同執筆を行い「中学校における職場体験が職業選択や職業生活に与える影響-新潟県上越市における社会人への調査からー」として発表した。
著者
山田 智之 野中 陽一 石塚 丈晴 高橋 純 堀田 龍也 畠田 浩史 小柴 薫
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.61-64, 2010
被引用文献数
1

普通教室における日常的なICT活用を支える環境を検討するため,板書とプロジェクタ投影を組み合せることができ,入力ソースを左右任意のプロジェクタに投影可能な環境を構築した.実証実験を通して教員のICT活用経験による活用方法の違いや特徴について調査した結果,ICT活用の経験に関わらず投影画面内外の板書を組み合わせる授業が高い割合で見られた.エキスパートは非エキスパートと比較し,投影画面内へ書き込みをした授業数が約2倍であり,左右両方のプロジェクタを多く活用していたことから,エキスパートが授業の実態等に合わせて投影先を選択していることが示唆された.
著者
菅野 純夫 中井 謙太 橋本 真一 山田 智之 土井 晃一郎
出版者
東京大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2005

われわれが開発したオリゴキャッピング法による完全長cDNAライブラリーを基盤に、特定領域研究「生命システム情報」及び特定領域研究「比較ゲノム」と連携し、多種類の生物の完全長cDNAリソースの整備とトランスクリプトーム解析を行った。同時に、次世代シークエンサーとオリゴキャップ法を組み合わせて、ゲノムワイドに転写開始点を同定し、その発現量を半定量的に測定する方法を確立した。
著者
高橋 純 堀田 龍也 青木 栄太 森下 誠太 山田 智之
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.117-120, 2009
被引用文献数
2

教科書に準拠した算数科提示用デジタルコンテンツを活用した授業実践を行い,実物投影機を活用した授業との比較から,本コンテンツを評価した.その結果,提示用デジタルコンテンツを活用した授業では,実物投影機を活用した授業と同じレベルまで理解度が高まっていた.児童や教員を対象にしたアンケート結果では,両群共に4段階評価で平均3を越える高い評価であったが,両群を比較すれば,本コンテンツを活用した授業の方が高い評価であった.児童の楽しさや満足,教員の板書のしやすさといった項目で,より高い評価が得られていた.また,本コンテンツを活用した授業の方が,拡大提示にかかる操作時間は短く,数多くの指導場面で教科書の拡大提示が行われるといった授業の特徴も明らかとなった.
著者
石塚 丈晴 堀田 龍也 山田 智之 畠田 浩史 青木 栄太 笹田 森 伊藤 博康 田中 優
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.121-124, 2008

教員の情報収集を効率化するため,2006年度に開発・実証実験を行った,教員に有用なWeb情報の所在を配信するシステム"Teacher's Desktop"に,「リコメンド」「検索精度の向上」「ランキング」「マイブックマーク」の4機能を追加し,実証実験によりシステムの評価を行った.その結果,「リコメンド」「検索精度の向上」「ランキング」機能については,使用感・利便性ともに肯定的な評価を得て,教員の教育情報の効率的な検索への効果が認められた.一方,「マイブックマーク」機能に関しては,ほとんど利用されず,実装方法が今後の課題として残った.