著者
川根 博司 松島 敏春
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.379-383, 1998-12-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
13
被引用文献数
1

1996年度および1997年度に, 当大学の第5学年医学生における喫煙状況と学業成績の関係を調査した.喫煙状況の調査方法としては, 呼吸器内科に臨床実習のため回ってきた際に, 各班ごとに1人ひとりの喫煙習慣について聞き取りを行った.学業成績は第5学年までストレートに進級してきたか, 1回でも留年したことがあるかで評価した.1996年度, 1997年度の男子学生の喫煙率は, ストレート組でそれぞれ48.9%, 39.1%であるのに対して, 留年組では80.6%, 65.4%と有意に高かった.女子学生においても, 1996年度, 1997年度の喫煙率はストレート組がそれぞれ8.7%, 9.1%なのに, 留年組は25.0%, 37.5%と高率を示した.喫煙状況が学業成績に関係することが示唆される.わが国において, 医学生に対するアンチスモーキング教育をもっと積極的に進めていく必要がある.
著者
川根 博司
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.99-103, 2009-10-31 (Released:2016-10-07)
参考文献数
15

禁煙指導はヘルスプロフェッショナルの重要な役割であり,日常診療の場で医師はすべての喫煙患者に対して禁煙を強く勧めるべきである.禁煙のための介入方法として,欧米では5Aのアプローチと5Rによる動機づけが推奨されているが,日本語で対応させた「たちつてと」と「かきこけく」がある.これらの手順に従えば比較的容易に患者の禁煙指導ができると思われる.禁煙指導に保険が適用されるようになったことでもあり,今後ますます禁煙治療を実施する医療機関が増えることを期待する.
著者
川根 博司
出版者
日経BP社
雑誌
日経メディカル (ISSN:03851699)
巻号頁・発行日
no.407, pp.127-129, 2001-10

◎喫煙と関連の強い重要な呼吸器疾患として,肺癌と慢性閉塞性肺疾患(COPD)が挙げられる。最近では,新しい喫煙関連疾患として急性好酸球性肺炎が注目されている。◎喫煙者の肺癌リスクは,非喫煙者に比べ数倍〜10数倍高い。喫煙は,COPD発症の危険因子の80〜90%を占める。◎タバコを途中で止めれば,肺癌やCOPDのリスクが減少し,生命予後は改善する。
著者
川根 博司 松島 敏春
出版者
Japan Society for Medical Education
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.29, no.6, pp.379-383, 1998

1996年度および1997年度に, 当大学の第5学年医学生における喫煙状況と学業成績の関係を調査した.喫煙状況の調査方法としては, 呼吸器内科に臨床実習のため回ってきた際に, 各班ごとに1人ひとりの喫煙習慣について聞き取りを行った.学業成績は第5学年までストレートに進級してきたか, 1回でも留年したことがあるかで評価した.1996年度, 1997年度の男子学生の喫煙率は, ストレート組でそれぞれ48.9%, 39.1%であるのに対して, 留年組では80.6%, 65.4%と有意に高かった.女子学生においても, 1996年度, 1997年度の喫煙率はストレート組がそれぞれ8.7%, 9.1%なのに, 留年組は25.0%, 37.5%と高率を示した.喫煙状況が学業成績に関係することが示唆される.わが国において, 医学生に対するアンチスモーキング教育をもっと積極的に進めていく必要がある.
著者
川根博司
雑誌
日本胸部臨床
巻号頁・発行日
vol.59, pp.921-930, 2000
被引用文献数
1