著者
松原 秀江
出版者
大手前大学・大手前短期大学
雑誌
大手前大学論集 (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.(87)-(109), 2010

堀辰雄の文学に大きな影響を与えた女性たちが、彼の前に常に親子がらみで現れることに注目して、その誕生及び幼少年期を見ながら、『聖家族』に至るまでの作品内容とそれらを比較し、親がらみと裏返しをキーワードに、『聖家族』の書名が「聖母子」ではなく、「聖家族」だったことの意味を考える。
著者
松原 秀江 Hidee MATSUBARA
出版者
大手前大学
雑誌
大手前大学論集 = Otemae Journal (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.87-109, 2011-03-31

堀辰雄の文学に大きな影響を与えた女性たちが、彼の前に常に親子がらみで現れることに注目して、その誕生及び幼少年期を見ながら、『聖家族』に至るまでの作品内容とそれらを比較し、親がらみと裏返しをキーワードに、『聖家族』の書名が「聖母子」ではなく、「聖家族」だったことの意味を考える。
著者
松原 秀江
出版者
大手前大学・大手前短期大学
雑誌
大手前大学論集 (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.(47)-(74), 2008

『たけくらべ』の中の「子どもたちの時間」は、吉原界隈の当時の大人(親)たちの価値観や暮しの中にあること、また一葉の分身と思われる信如と美登利には、一葉の家族や文学に対する様々な思いのこめられていることを、古典とのかかわりの中で述べた。
著者
松原 秀江 Hidee MATSUBARA
出版者
大手前大学
雑誌
大手前大学論集 (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
no.17, pp.65-92, 2016

数え年十歳で、近世の名家・葛野流大鼓師の娘だった母・すゞを失った鏡花にとって、すゞの長兄・孫惣の未亡人・ちよとその娘たち、特にすゞ同様江戸生まれのふみが、代々伝えて今はない鼓の精として、紅葉を師と仰ぐ鏡花の作家としての成長に深くかかわることを、清次とすゞの出会いのきっかけも含め、能とのかかわりの中で述べた。
著者
松原 秀江
出版者
大手前大学・大手前短期大学
雑誌
大手前大学論集 (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.(51-80), 2013

辰雄の文学を考える上で、『風立ちぬ』以後、綾子との出会いを通して、特に『フランダースの犬』の果した役割の大きいことを、苛酷な人生を生きぬいた辰雄にとっての志気や多恵、広子の存在と共に述べた。
著者
松原 秀江
出版者
大手前大学・大手前短期大学
雑誌
大手前大学論集 (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.(77-91), 2012

『フランダースの犬』は、日本の子供たちにとって、「永遠の名作」とも云える作品である。明治四十一年日本語版が出て以来、平成十六年まで百点以上も刊行された。この作品と、『ルウベンスの偽画』・『聖家族』、及び堀辰雄その人とのかかわりについて、愛と友情・偉大な芸術(家)への憧れを中心に述べる。
著者
松原 秀江
出版者
大手前大学・大手前短期大学
雑誌
大手前大学論集 (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.(109)-(128), 2011

「初恋」の詩の中の言葉を手がかりに、この詩は『伊勢物語』を下敷にしていること、そしてまたそのことから、その初恋の相手は、幼訓染の大脇ゆうではなく、明治女学校での教え子・佐藤輔子であることを述べた。