著者
面川 怜花 松浦 執
出版者
一般社団法人 CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.41-47, 2018-12-01 (Released:2019-06-01)

小学校2年生の4ヶ月にわたる道徳の授業で,教室にコミュニケーション・ロボットを交え,命とは何か,ロボットに命はあるのかについて児童が話し合い学習を重ねた。本研究の第1の目的は,道徳教育として,自他の命を認識し命のかけがえなさを理解することである。第2の目的は,知能機械との共生の観点で,自らの命のかけがえなさに立脚してロボットに生命性を見出し共感できるかを明らかにすることである。授業実践では次のような児童の変容が見られた。児童はロボットのコミュニケーション機能に着目するようになり,会話プログラミングの体験などを通じ,人の自律的な意識に着目できた。ロボットに命はあるのかという討論を通じて,生命の自己認知性と自己決定性への気づきが生まれた。さらに本実践を通じて,児童は,自らの生活感情に共感するロボットのあり方を描き出した。
著者
五関 俊太郎 後藤 勝洋 松浦 執
出版者
日本STEM教育学会
雑誌
STEM教育研究 : 論文誌 (ISSN:24346438)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.21-30, 2022-05-16 (Released:2022-06-17)

現代社会ではイノベーターの視点が求められており,学校教育においてもその人材の育成が注目される。イノベーションを創出する人材の育成にはデザイン思考とイノベイティブ・マインドセットの涵養が重要とされる。本研究では,第6学年理科「電気の活用」の展開として,センサーを用いたプログラミングを含む回路づくりを行い,デザイン思考の「Double Diamond」モデルをベースとしたものづくり活動を実践した。児童の討論記録と作品の分析から,Double Diamondモデルをベースとした指導計画の下で,多様なアイデアの創出が見られた。また,イノベイティブ・マインドセットに関する質問紙調査から,「理科の学習への意欲」「課題解決への粘り強さ」「コミュニケーションへの姿勢」「変革志向」「社会への参画」の5因子が抽出された。さらにこれらの因子が,本ものづくり実践の実施前後で顕著に向上することが見られた。