著者
木俵 豊 是津耕司 河合 由起子 水口充 宮森 恒 柏岡 秀紀
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.50, no.7, pp.613-623, 2009-07-15
被引用文献数
1

ライフログはユビキタスネットワーク・コンピューティング環境における新たな情報利活用技術の情報源となりつつある.ライフログは実世界におけるユーザの行動履歴を記憶の拡張として活用されている.ウェアラブルコンピュータを使って,ユーザの周りのさまざまな情報を取得する手法も提案されているが,このような情報は意図せぬ他人の情報を取得してしまうこともあり,プライバシの問題なども発生している.一方,ディジタルコンテンツを実世界で利用する場合の情報端末の操作や音声による発話および対話記録もライフログとして重要な情報源である.これらは,ユーザごとの興味に基づいた実世界のイベントや特徴を表現していることが多く,実世界アノテーション情報としても有益である.つまり,有効なライフログとして活用するためには,その情報の生成・発信,管理,分析,提示する技術開発が重要となる.本稿では,実世界におけるコンテンツ利活用に着目したライフログの活用について述べる.
著者
水口充 岡本芙之
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2014-EC-31, no.61, pp.1-6, 2014-03-06

電子書籍は,紙媒体のように紙面が固定的でなく,動的に表示を変化させられるという利点がある.我々はこの利点を活かしたスクロール表示によるビューアを実装している.読者はページによって文章を分断されることなく読み進めることができ,また,自動スクロールによりページめくり操作も不要となる.本稿では,このビューアについて,可読性を向上させるための分かち書きやズーム表示および前後のコンテキスト表示を中心に報告する.
著者
重森 晴樹 後藤啓太 倉本 到 渋谷 雄 辻野 嘉宏 水口充
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.79, pp.43-48, 2008-07-31
被引用文献数
2

これまで PC ユーザはファイルやメール,ブックマークなどの膨大な情報資源に短時間でアクセスするために,情報資源を手探りで分類したりキーワード検索を利用してきたが,これらの手法による支援は十分ではない.一般に PC ユーザは情報資源にアクセスするために,それらに対する経験 (ユーザエクスペリエンス) を分類や検索のキーとして利用できると考えられる.そこで本論文では,このユーザエクスペリエンスを 5W1H (What,Where,Who,When,Why,How) を用いて記述し,従来手法を含む様々な情報分類・検索手法を表現することができる情報資源管理スキームについて述べる.PC users have many information resources such as files, e-mails and bookmarks. They would be able to use their experiences related to the information resources as keywords of classification and search to access them quickly. We discuss an information resource management scheme in which the user experience is described based on 5W1H (What, Where, Who, When, Why and How). In the scheme, we can represent various methods of information classification and search, including traditional ones.
著者
水口充 中村 聡史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.52, pp.23-30, 2006-05-19

個人の属性/趣味/所有物の誇示やコミュニティへの帰属は人間の高度な欲求に基づく行為であると考えられる.これらの行為は実世界のみならずネット内の活動においても観察することができる.本稿では,ネット内のコミュニティをシンボル化した物理タグを着用することで実世界とネット内での活動を融合し,興味の共有によるコミュニケーション支援や環境ディスプレイを介した気軽な情報アクセスを実現する手法について提案する.Exhibition of personal attributes, hobbies and possessions can be regarded as actions derived from human's high-leveled desires. Such actions can be observed not only in the real world but also in the virtual societies. In this paper, we discuss a linking method between real and virtual activities via physical tags that symbolize communities in the virtual society. We expect this method can enhance communications among users and realize casual access to information through ambient displays.
著者
水口充
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.110, pp.23-28, 2007-11-12

文字の位置や大きさなどの属性を時間的に変化させる,動的な文字情報表現がコンピュータによって可能になり,映画やテレビやビデオゲームなどの映像表現として日常的に目にするようになってきた.本稿では,このような文字のアニメーション表現を記述するための XML 言語とその処理系の開発の取り組み,および応用について紹介し,情報表現手法としての可能性について議論する.Animated text, also known as kinetic typography, is the visual expression method that temporally changes displaying attributes such as position and size. As computer has put it to practical use, we can see many works in films, TV programs, and video games today. We report our efforts to make animated text widely applicable, including an XML language for description of animated text, processing modules for the language, and applications. We also discuss its possibility for information visualization.