著者
水野 誠
出版者
日本香粧品学会
雑誌
日本香粧品学会誌 (ISSN:18802532)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.113-118, 2017-06-30 (Released:2018-06-30)
参考文献数
37

Continuous use of sunscreen products prevents not only sunburn or suntan, but also signs of photo-aging such as wrinkles or pigmentation spots. In the U.S., sunscreen products are categorized as over-the-counter drugs. If certain conditions are fulfilled, statements on the preventive efficacies against skin cancer and early skin aging are allowed on the package insert. The EU commission also stated “sunscreen products can prevent the damage linked to photo-ageing.” Application of sunscreens is strongly recommended for the prevention of photo-aging or skin cancer in these countries. However, statements on the preventive effects of sunscreen cosmetics against photo-aging or skin cancer are not approved in Japan because their efficacies in Japanese people are unclear because of the lack of reliable data. This article reviews the studies that demonstrated the preventive effects of continuous application of sunscreens on photo-aging, and also describes our three-year study on sunscreen application for Japanese elderly subjects, which is probably the first long-term, interventional, clinical study conducted in Japanese people. The results of our clinical study showed that continuous application of the appropriate amount of sunscreen prevents photo-aging signs such as a change in skin color tone uniformity, similar to that seen in Caucasians. Our study investigating the relationship between efficacy and the amount of sunscreen applied, in order to examine the appropriate use of sunscreens to achieve a sufficient effect, is also introduced here.
著者
水野 誠 佐野 幸恵 笹原 和俊
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.6-18, 2021-03-31 (Released:2021-03-31)
参考文献数
28
被引用文献数
2

パワーブランドのロイヤル顧客には,しばしば熱狂的なファンが含まれる。彼らがなぜ熱狂するのか,しかもなぜ熱狂が持続するのかを理解するため,われわれはファンの熱狂が典型的に現われるプロ野球に注目する。その際,集合行動としての熱狂に働く社会的相互作用について把握するには,ソーシャルメディアでのファンのコミュニケーションを分析するのが1つの有効な方法である。そこでわれわれはTwitterから2018年の日本のプロ野球に関するツイートを収集し,ファンの投稿頻度のみならずポジティブ/ネガティブな感情を測定し,試合の勝敗や優勝争いの展開でそれらがどのような影響を受けるかを分析する。また試合中にファンのツイートとリツイートが瞬間的に同期する現象をバーストとして分析を行う。これらの分析から,長期と短期の異なるタイムスケールで熱狂が変化している様子を把握し,ファンダムを形成し維持するための示唆を得る。
著者
畑農 鋭矢 田村 哲樹 堀江 孝司 水落 正明 水野 誠 桑島 由芙 竹下 諒 野地 もも
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究の骨格として経済政策に関するアンケート調査を計6回実施した。蓄積されたパネル・データは各研究分担者の専門の観点から実証分析の対象となり,いくつかの重要な発見がなされた。多岐にわたる研究成果のうち,とりわけ幸福度に関する知見が注目される。すなわち,本調査の結果によると消費税に対する反応パターンによって幸福度が異なるらしいのである。幸福な人ほど消費税増税に無頓着で消費行動を変えず,幸福でない人ほど消費税増税にネガティブに反応する。つまり,消費税の影響も心の状態次第ということになる。
著者
水野 誠 大西 浩志 澁谷 覚 山本 晶
出版者
日本マーケティング・サイエンス学会
雑誌
マーケティング・サイエンス (ISSN:21874220)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.7, 2019-06-30 (Released:2019-08-18)

インターネットなどの発展によりデジタルメディア環境が拡大するなか,C 2 Cインタラクションの重要性が増している。本研究ではC 2 Cインタラクションを情報フローとモノ・サービスのフローのどちらを扱うかで大別し,さらにコンソーシャリティの高低も加味して 4 つに分類した。そして,それぞれの領域に対するマーケティング・サイエンスにおける量的モデル研究や消費者行動研究の研究動向について,隣接諸科学の研究を視野に入れつつレビューする。(ソーシャルメディア,クチコミ,オークション,シェアリング)
著者
水野 誠
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.15-18, 2012

アフィリエイト広告はソーシャルメディア上の広告の一種で,広告の挿入が消費者に権限委譲される。すなわち,Consumer Generated Advertising Mediaと呼べる。われわれはアフィリエイトを含むブロガーとアフィリエイト広告からの購入経験者を含むブログ読者に対するウェブ調査を実施した。その分析結果から,アフィリエイト広告は読者がブロガーのプロファイルを知るほど効果的だが,アフィリエイトは他のブロガー以上に匿名性を求めるといった「逆説」が見いだされた。こうした知見に基づき,ソーシャルメディア上での広告の可能性について議論したい。
著者
上原 静香 吉川 智香子 吉田 美鶴 水野 誠 笠 明美 許 鳳浩 鈴木 信孝
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.33-38, 2019-03-31 (Released:2019-04-10)
参考文献数
11
被引用文献数
2 3

ハトムギ全粒熱水抽出エキスの顔面肌に及ぼす影響を検討した.方法は,28~58歳(44.5±11.6歳)10名にハトムギ全粒熱水抽出エキスを1 g/日,8週間摂取させ,各種皮膚パラメーターを計測した.結果は,肌の透明感の指標である頬内部反射光測定で,摂取8週間後に青色内部反射光の総量が有意に増加した(p=0.011).さらに,肌表面のキメは,摂取4および8週間後に有意な改善効果が認められた(p=0.007, p=0.042).角層剥離状態についても,摂取4および8週間後に有意な改善効果が認められた(p=0.0002, p=0.020).以上のことから,本ハトムギ全粒熱水抽出エキスは,1 g/日と比較的少量摂取でも,優れた美肌効果をもたらすことが示唆された.
著者
佐田 登志夫 水野 誠
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.124, no.4, pp.257-269, 2004 (Released:2004-10-01)
参考文献数
36
被引用文献数
5 4

オルメサルタン メドキソミル(オルメテック®)はプロドラッグタイプのアンジオテンシンII(AII)受容体拮抗薬(ARB)であり,消化管で吸収された後,速やかに脱エステル化を受け,活性体オルメサルタンに変換され薬効を示す.オルメサルタンはチトクロムP450系と相互作用せず,ヒトにおいてその約60%が肝臓から,約40%が腎臓から排泄される.オルメサルタンは,AII受容体のAT1サブタイプに対し強力かつ競合的な拮抗作用を示すが,AT2サブタイプには殆ど作用を示さず,AII受容体以外のホルモン受容体やイオンチャネルにも作用を示さない.摘出血管のAIIによる収縮反応の用量反応曲線は,オルメサルタンを前処置することにより,右方への移動は殆どみられず最大反応が大きく抑制される(insurmountable antagonism).また薬物除去後も収縮抑制作用が持続する.これらの現象は,オルメサルタンがAT1受容体に強固に結合することに起因する.ラットおよびイヌにおいて,AIIによる昇圧反応は,オルメサルタン メドキソミル経口投与後,強力かつ持続的に抑制される.これらin vitro,in vivoにおける本剤のAII拮抗活性は,類薬の中で最強の部類に属する.各種の高血圧モデル動物において,本剤は,持続的な降圧効果をもたらし心拍数や交感神経活性には殆ど影響を与えない.降圧作用以外に,本剤には心血管や腎臓の保護効果が動物モデルで観察されている.特に,心不全や腎不全を呈するモデルにおいては,本剤の投与により延命効果が示されている.臨床試験において,本態性高血圧患者でのオルメサルタン メドキソミルの降圧効果は,常用量で比較した場合,既存の類薬に比べ有意に優ること,副作用はプラセボ群と差がないことが示されている.これらの特徴を有するオルメサルタン メドキソミルは臓器保護効果の期待できる有用な降圧薬である.
著者
水野 誠 生稲 史彦
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.10, no.6, pp.441-462, 2011-10-26 (Released:2017-10-10)
参考文献数
12

世界的に有名なクリエイティブ・エージェンシーであるワイデン・ケネディの東京オフィスで5人のクリエイターとプランナーにインタビューを行い、彼らの仕事のスタイルや消費者インサイトを獲得する方法について聴いた。その結果は、社内における異質性を前提としたコラボレーション、消費者理解のための現場の取材や観察、それに基づくメンタル・シミュレーション、社外の人々との公的・私的なネットワーキング活動が重要であることを示している。
著者
水野 誠 桑島 由芙 東 秀忠 貴志 奈央子
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.13, no.11, pp.415-442, 2014-11-25 (Released:2015-11-25)
参考文献数
22

本研究では、日本市場で販売されている約150 車種の乗用車について4 時点にわたって測定された多次元の知覚データと、各種先端装備の採用レベルの関係を分析することで、知覚ポジショニングに適合する装備の採用が行われているかどうかを分析した。さらにそれを潜在顧客の購買態度と結びつけると、ポジショニングから期待される以上の「過剰装備」が、他の要因を一定とすると、購買への態度を悪化させることが示された。
著者
山本 加代子 池部 晃司 白井 和美 笹谷 真奈美 水野 誠士 川尻 なぎさ
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 第56回日本農村医学会学術総会 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
pp.83, 2007 (Released:2007-12-01)

今回、外科領域の術中検査として検査した際に全てのパネルセルと反応する不規則性抗体が検出され、精査の結果、高頻度抗原に対する抗Ku抗体を保有した症例を経験したので報告する。高頻度抗原に対する抗体を保有する場合、ほとんどすべてのパネルセルと反応し陽性となるため、一般病院での同定や抗原陰性血の確保は困難である。このような場合、血液センターとの情報交換や連携が重要となり、主治医との迅速かつ的確な連絡を改めて示唆された1症例である。 <症例>患者 : 66歳 女性 妊娠歴あり 2子出産経験あり 現病歴:2006年12月 胃部不快感出現 2007年1月 食欲低下、体重減少のため他院受診 2007年2月1日 胃癌精査のため当院外科紹介受診 2月13日 膵臓、胃十二指腸摘出手術のため、輸血に備え、 タイプ&スクリーニング実施 既往歴:特になし <結果>ABO式血液型 O型 Rh式血液型 (+) 不規則性抗体(カラム凝集法)Pegクームス法、フィシン法 (2+)~(3+)陽性 抗体同定用パネルセルにて、Pegクームス法 自己対照以外すべて(3+)~(4+)陽性 レクチンH(3+)の反応 在庫MAP3本とのクロスマッチ Pegクームス法(4+) 上記の結果より、高頻度抗原に対する抗体の保有を疑い、広島県赤十字血液センターに精査を依頼した。その結果、ABO式、Rh式以外その他の血液型検査をさらに実施したところ、Kell式血液型がK-k-、Kp(a-b-),Js(a-b-)であり、抗Ku血清と患者血球との反応が陰性であることから、稀な血液型K0が疑われた。また、O型K0血球と患者血清との反応を確認したところ、生食法、ブロメリン法、Pegクームス法すべてにおいて陰性であったため、血清中には抗Ku抗体の存在があると考えられた。 <まとめ> 全てのパネルセルと反応することから高頻度抗原に対する抗体を疑い、血液センターに連絡し、精査と適合血の確保を依頼した。抗Ku抗体の存在が確認され、適合血が広島に解凍赤血球4単位あるとの連絡があった。主治医には高頻度抗原に対する抗体を保有しているため、適合血の確保が容易ではないことや、解凍赤血球の使用について説明した。高頻度抗原に対する抗体の同定は、一般病院では困難なため、血液センターとの情報交換や速やかな血液製剤供給体制のための連携が重要となると思われた。また今回の場合、術中および時間外に対応した症例であり、タイプ&スクリーニングの事前検査の重要性を再認識し、同定不能な時の適切な対応ができるマニュアルを備えておくことが重要と思われた。
著者
杉森 真樹 水野 誠 笹原 和俊
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回 (2019) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.4A2J305, 2019 (Released:2019-06-01)
被引用文献数
1

熱狂は、人間が有する重要な性質であり、個人の行動の原動力となるとともに、人々を結びつけ社会的、集団的な活動を引き起こす、などといった人間特有の集合現象を引き起こす。熱狂の本質を理解するために、日本で最も人気のあるスポーツの一つである日本プロ野球(NPB)に関するソーシャルメディア(Twitter)のデータ分析を行った。ツイート数とリツイート数の増加の共起を測定することによって熱狂現象を検出、定量化するとともに、NPBにおける熱狂現象と試合の結果や記憶、記録に残る出来事(例:スター選手の引退など)の間に関連性があることを確認した。さらに、投稿から形成される集合注意を分析し、球団ごとの意味的性質を比較することで、球団によって単語の関連性のパターンが異なっており、球団の性質などを反映していることを明らかにした。
著者
水野 誠
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.35-46, 2015-06-20 (Released:2016-04-07)
参考文献数
14

本稿では,ビッグデータの利活用が求められる現在のマーケティング環境において,ボトムアップ型発想を行うことの重要性を論じる.第一に,マーケティング実務におけるデータ分析の歴史的経緯を概観し,第二に,ビッグデータの活用に関する一般的な誤解を指摘する.そのうえで,マーケティングにおけるトップダウン型発想とボトムアップ型発想を対比させ,ビッグデータとマーケティングの共進化にむけた,両者の相互循環 のありかたを考察する.
著者
水野 誠一
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1106, pp.121-124, 2001-09-03

今回の静岡県知事選は、私を取り巻く環境がことごとく厳しいものだった、というのが率直な感想です。 昨年、長野県では田中康夫知事が誕生し、今年に入り千葉県で堂本暁子知事が生まれました。いずれも、旧来型の政党政治に辟易とする県民の改革意識を吸収し、一気に選挙戦を駆け抜け勝利を収めたものです。 そして7月29日。静岡県において知事選が実施されました。
著者
水野 誠
出版者
関西医科大学医学会
雑誌
関西医科大学雑誌 (ISSN:00228400)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.129-148, 1988-06-20 (Released:2013-02-19)
参考文献数
66

Dynamic mechanism of severe head injury was studied and analyzed clinically with special reference to the brain damage and the outcome of it in 149 cases, in which more accurate mechanism of severe head injury could be informed during these three years. The outcome of the head injury had a significant correlation with the occurrence of intracranial lesion, especially with the degree and extent of the brain damage, and the severity of consciousness disturbance was most important as the clinical presentation of the brain damage and had a relation to the prognosis. Dynamic assessment performed in the present series showed that the dynamic force and direction closely related to the occurrence of intracranial lesion, especially brain damage. In other words, fatal brain injury such as diffuse brain injury or brain stem injury occurred when an extremely severe force was delivered on the head. It was suggested that a rotational accelerating force and shearing force to the he ad would be most important as the characteristics of dynamic force in the development of severe brain damage. In the present report, the above mechanism was discussed. Not only clinical and morphological assessment by CT but also dynamic assessment of the head injury has much more value for the diagnosis, prediction of the outcome, and treatment.
著者
水野 誠
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.271-277, 2013-12-20 (Released:2015-12-21)
参考文献数
21
被引用文献数
1

日本では,日焼け止め化粧料の紫外線防御効果はSPFやPAといった指標で表されている。これらは国の定めた基準ではなく,日本化粧品工業連合会 (粧工連) が自主基準として制定した試験法での測定結果に基づいたものである。本稿では,日本において2013年1月から追加導入されたUVA防御効果におけるPA++++表記をはじめ,紫外線防御効果に関する測定法や表記法についての最近の動向について紹介する。
著者
水野 誠
出版者
Japan Association for Consumer Studies
雑誌
消費者行動研究 (ISSN:13469851)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.57-77,100, 2006-12-15 (Released:2010-07-27)
参考文献数
28

日本社会の階層化に関する最近の議論は、マーケティングの実務家にとっても重要な意味を持つ。本研究は、1994年、1998年、2002年の3時点にわたって行なわれた消費者意識調査に基づき、階層帰属意識が様々な生活・消費意識に対してどのような影響を与え、それがどのように変化しているかを分析した。その結果、階層の代理指標として測定が容易な階層帰属意識のセグメンテーション変数としての有効性が示唆された。
著者
水野 誠 生稲 史彦
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
AMR (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.10, no.6, pp.441-462, 2011

<p>世界的に有名なクリエイティブ・エージェンシーであるワイデン・ケネディの東京オフィスで5人のクリエイターとプランナーにインタビューを行い、彼らの仕事のスタイルや消費者インサイトを獲得する方法について聴いた。その結果は、社内における異質性を前提としたコラボレーション、消費者理解のための現場の取材や観察、それに基づくメンタル・シミュレーション、社外の人々との公的・私的なネットワーキング活動が重要であることを示している。</p>
著者
水野 誠
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.47, no.11, pp.1222-1228, 2006-11-15

最近,Web2.0と並んで,ロングテールという考え方が議論を呼んでいる.これは消費者の製品・サービスへの需要がベキ則にしたがうことを前提に,従来のように売上が集中した市場(分布の頭の部分)ではなく,個々の売上は小さいが広範囲に分散する市場(分布の裾の部分)をターゲットとした,新たなビジネスモデルの提案である.本稿では,消費者の需要がベキ分布にしたがうかどうかから始め,ロングテールのビジネスモデルがマーケティングおよびマーケティング・リサーチ,ひいてはその科学的・工学的研究を目指すマーケティング・サイエンスにどんな影響を与えるのかについて,先行研究を踏まえながら議論する.