著者
長根 裕介 五十嵐 匠 杉本 周路 平方 仁 川田 望 滝本 至得
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.529-531, 2003-06-20

症例は52歳の男性。妻および子供2人と同居。40歳頃より,女性になりたいとの願望が生じる。日々自己性器への嫌悪が強まり,自宅で陰囊をカミソリで切開後,両側精巣を摘除し投棄した。その後,陰囊部の疼痛と腫脹が増強し,当科を受診した。同日緊急に血腫除去,精索断端の結紮およびドレナージを行った。術後に精神神経科で性同一性障害と診断され,現在外来で経過観察中である。本邦における自己去勢報告例は,本症例を含めて4例のみである。
著者
白井 將文 滝本 至得 石井 延久 岩本 晃明
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.92, no.7, pp.666-673, 2001-11-20
被引用文献数
3 1

(目的)われわれはEDが生活にもたらす影響やEDに関する受療行動とその阻害要因等について明らかにするため,一般市民に対してアンケート調査を実施した.(対象と方法)2000年4月,全国の30〜79歳の既婚男女を対象に郵送でアンケートを実施し,男性2,034人(回収率37%),女性1,820人(同38%)より回答を得た.(結果)男性回答者のうち29.9%がEDであることを自覚しており,また女性回答者のうち夫のEDを認識している割合は30.1%であった.これらの男女では,性交回数の減少や性生活に対する満足度が低く,EDの男性では23.6%が,またEDの夫を持つ女性の16%が夫婦生活に影響をもたらしていると答えている.しかし,これらED男性のうち医療機関に相談した者はわずか4.8%であった.このように医療機関を訪れない理由をみると「日常生活にさほど影響がない」「困ったことがない」「セックスに関心がない」などの回答が多くを占め,また受療阻害要因として「恥ずかしい」「どこの病院に行ったらよいかわからない」「費用が高い」などが多かった.最後に,EDに対する保険適用については「制限つきで保険適用すべき」を含め,男女ともに80%以上がED治療に対し何らかの保険適用をすべきと考えていることが判った.(結論)EDはかなりの頻度で認められたが,適切な治療を受けている者はわずか4.8%であった.一方,80%以上の男女がED治療に保険を適用すべきと考えていることが判明した.