著者
宇野 重規 宮本 雅也 犬塚 元 加藤 晋 野原 慎司 網谷 壮介 高見 典和 井上 彰 馬路 智仁 田畑 真一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

1971年に公刊された『正義論』に端を発するジョン・ロールズの正義論は、いまなお自由、平等、そして民主主義をめぐる多様な研究の重要な基軸である一方、刊行から半世紀近くを経て、それ自身が一つの歴史になりつつある。本研究は、ロールズの正義論について、現代政治哲学における最先端の研究と、政治思想史や経済思想(史)からの歴史的な再定位を結びつけることで、「平等かつ自由な社会とは何か」というロールズの最も根源的な問いに答えることを目指す。この作業を通じて、政治哲学と政治思想史、さらに経済思想(史)研究の研究者のプラットフォームを作り、21世紀のリベラルな民主的社会のあり方を考察する。
著者
渡辺 達徳 宇野 重規 嵩 さやか 飯島 淳子 岡部 恭宜 北島 周作 宇野 瑛人 姥浦 道生 伏見 岳人 犬塚 元 水野 紀子 坂田 宏 島村 健 巻 美矢紀 稲葉 馨
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

「人口減少社会」に関する基礎的・横断的研究の遂行という本研究の目的に沿って、平成29年度は、前年度に個別研究班が行った分析をもとに、海外研究者を含む学外の研究者を招いた研究会を開催することを通じて、全メンバーによる意見交換、研究進捗状況の確認と今後の課題を共有することに努めた。研究会において特に注目したテーマは、東日本大震災における社会資本の役割、私人間における障害を理由とする差別の禁止、個人の自立を支援する行政の法的統制などである。その上で、それぞれの個別研究班において、上記の研究会において得られた知見をも組み入れつつ、平成29年度に予定された研究が以下のとおり進められた。すなわち、基礎理論班においては、前年度までの検討を展開させ、人口の概念の再定位を検討した上で、人口減少社会を論ずるための理論的枠組みを提示するための検討を行った。また、制度班においては、人口減少社会への対処としての食い止め策と課題対応策との関係を整序し、体系的な制度設計の方向づけを試みた。さらに、政策班においては、前年度に行われた研究をもとに、人口減少社会の問題の所在と構造を把握した上で、問題の進行状況や問題の所在を異にする諸都市の特性をも十分に考慮に入れながら、条件不利地域・地方都市・三大都市圏という類型化を意識しつつ、フィールドワークも含めた研究を進めた。各研究者による研究成果は、後掲「研究発表」のとおりである。
著者
小田川 大典 太田 義器 安武 真隆 犬塚 元 石川 敬史 遠藤 泰弘
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

研究成果の概要(和文):オットー・フォン・ギールケ、ジョン・スチュアート・ミル、ジョン・アダムズ、デイヴィッド・ヒューム、フーゴー・グロティウスの著作の解読を中心に、近代政治思想史における制度論の諸相について思想史的、理論的な研究を行い、社会思想史学会(2012、2013、2014)、日本政治学会(2013、2014)で関連するセッションを開催した。また関連する研究報告を政治思想学会(2013)で行った。