著者
矢野 秀武
出版者
「宗教と社会貢献」研究会
雑誌
宗教と社会貢献 (ISSN:21856869)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.61-65, 2014-04

島薗進著『日本仏教の社会倫理 ―「正法」理念から考える―』岩波書店、2013 年9 月18 日、四六判、281 頁、2300 円+税
著者
池澤 優 近藤 光博 藤原 聖子 島薗 進 市川 裕 矢野 秀武 川瀬 貴也 高橋 原 塩尻 和子 大久保 教宏 鈴木 健郎 鶴岡 賀雄 久保田 浩 林 淳 伊達 聖伸 奥山 倫明 江川 純一 星野 靖二 住家 正芳 井上 まどか 冨澤 かな
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、欧米において成立した近代的宗教概念とそれに基づく宗教研究が、世界各地、特に非欧米社会においてそのまま受容されたのか、それとも各地域独自の宗教伝統に基づく宗教概念と宗教研究が存在しているのかをサーヴェイし、従来宗教学の名で呼ばれてきた普遍的視座とは異なる形態の知が可能であるかどうかを考察した。対象国・地域は日本、中国、韓国、インド、東南アジア、中東イスラーム圏、イスラエル、北米、中南米、ヨーロッパである。
著者
矢野 秀武
出版者
東京大学文学部宗教学研究室
雑誌
東京大学宗教学年報 (ISSN:02896400)
巻号頁・発行日
vol.30, no.特別号, pp.51-70, 2013-03

2010~2012年度文部科学省科学研究費補助金基盤研究 (B) 「宗教概念ならびに宗教研究の普遍性と地域性の相関・相克に関する総合的研究」 (研究代表者 : 池澤優) 課題番号 : 22320016 報告書
著者
矢野 秀武
出版者
東京大学文学部宗教学研究室
雑誌
東京大学宗教学年報.別冊
巻号頁・発行日
vol.15, pp.5-9, 1998-03-31
著者
矢野 秀武
出版者
駒澤大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、東南アジアのタイ国における政教関係に注目し、国家が宗教に介入するといった制度についての研究を行った。タイ国家は、単にナショナリズムをもとに国民を統合するというためだけに宗教を用いるわけではない。教育、福祉、観光、多文化・多民族社会の政策など、多様な目的に合わせて、宗教集団や宗教的シンボルを行政資源として用いている。このように宗教が行政とつながりを持つことで、宗教団体は活動の制約を課される一方、多様な公共的活動に参入できる可能性もあるということが明らかとなった。
著者
矢野 秀武
出版者
「宗教と社会」学会
雑誌
宗教と社会 (ISSN:13424726)
巻号頁・発行日
no.7, pp.111-131, 2001-06-17

本稿は、タイにおいて巨大な寺院組織(教団)へと拡大してきたタンマカーイ寺およびタンマカーイ財団をとりあげている。1970年代初頭より活動を展開しているこの教団は、独特な瞑想実践の思想、マスメディアの使用、大規模な建造物の建立、大々的な教団イベントの実施、過剰な献金要求などから問題視され、1998年末から批判が高まり、タイ仏教史上重大な社会問題となっている。本稿では、そのようなタンマカーイ問題を直接は扱わないが、この問題の背後にある消費社会と宗教の接点からタンマカーイ寺と財団の特質を明らかにする。対象としては、瞑想実践、教団イベント、マスメディアの介在と、消費的な宗教行為の連関を取り上げる。そして彼らの宗教的な自己構築と自己表象の営みが、都市部の高学歴層が直面している、生産と消費の心性の急速な形成、消費社会と公的な仏教道徳の矛盾等の問題を、独自の形で乗り越える試みであることを明らかにする。