著者
石川 登 賀戸 久
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.591-595, 1991-06-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
3

磁束感度が非常に高いSQUIDによる生体磁場計測は,非侵襲計測法として医療診断への応用が期待されている. SQUIDの動作原理と生体磁場計測にて問題となるノイズ対策を概説する.また,生体磁場計測のノイズ対策法である磁気シールドルームの遮蔽性能評価法ならびに将来の医療診断応用を想定した磁気シールドルームに関する研究状況を紹介する.
著者
小柳 知彦 石川 登喜治
出版者
社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.67-74, 1973 (Released:2010-07-23)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

153 female patients with recurrent urinary infection were seen between July 1971 and December 1971 at the Urology clinic of the Hokkaido University Hospital. The age distribution was from 2 year-to 76 year-old. 25 cases harbored well explicable underlying conditions for recurrent infection. Other 128 cases required more detailed functional studies to explain its pathogeneses and to outline the proper treatment. Distal urethral stenosis, the majority of which was found in women over 50 year old, was thought to be etiologically significant in only 12% of the cases. Faulty voiding habit either by infrequent voiding or by frequent holding of the urge to void, was the primary cause of recurrence in 48%. Latent uninhibited ngB was found in 10%. Success rate in the prevention of recurrence was increased by the regimen of frequent voiding among infrequent voiders and by the concommitant administration of anticholinergic in patients with uninhibited ngB. The role of hydrostatic pressure must be a significant factor in patients with recurrent urinary infection.
著者
宮崎 恒二 内堀 基光 床呂 郁哉 山下 晋司 清水 展 伊藤 眞 山下 晋司 石川 登 伊藤 眞 清水 展
出版者
東京外国語大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、高齢者および退職者の海外への移動の実態を探ると共に、人口移動を、日本を含む地域間および世代間の相互循環および交換という視点から考察する可能性を追求するものである。文献資料調査ならびにマレーシア、タイ、フィリピン、インドネシア、オーストラリアなどにおける、政府ならびに関連機関、長期滞在者ないし移住者である日本人、関連業者に対する面接・聴取調査の結果、5に示す学術成果を公開した。その大要は次の通りである。老後の医療・介護に対する不安から、国際移住は定住よりも長期滞在へとシフトしつつある。他方、メディカル・ツーリズムの拡大を含め、滞在先での医療・介護の可能性も開け、日本で最期を迎えることに拘泥しない考え方も見られるようになっている。海外での長期滞在の選択は、経済的には費用対効果という観点から、より豊かな、あるいはより困難の少ない生活を求めた結果である。他方、壮年時の海外生活ならびに海外旅行経験者の増加は、海外在住をライフスタイルの選択肢の一つと考える傾向が生じていることを示している。海外での長期滞在については、滞在先の政府・業者、日本国内の旅行業者などにより広報されており、「ゆったりとした第二の人生」というイメージを多用している。長期滞在者は、不動産投資を目的とする場合もあるが、多くは日本での多忙な生活との対照を強調し、家族、とりわけ夫婦の間の関係の再構築に言及することが多い。長期滞在の対象国は、家族構成・生活形態等の相違により大きく異なり、フィリピン、タイは単身男性が、バリは単身の女性が、そしてその他の地域では夫婦単位であることが多い。一般に、一部の日本語教育のボランティア活動等を除き、受け入れ社会との接触は最小限にとどまる。本研究により、人と空間の関係が固定的でなくなっており、移動がライフサイクルの一部として組み込まれつつあり、かつ家族の再編を促す兆候が示された。
著者
小泉 潤二 春日 直樹 中川 敏 栗本 英世 石川 登 花渕 馨也 春日 直樹 中川 敏 栗本 英世 中川 理 石川 登 花渕 馨也 松川 恭子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究は、トランスナショナルな、つまり国家、国民、民族を超える現代世界の動態的現象を人類学的に把握し分析するために、「境界」に生まれるもの、つまり境界の生産性に着目した。中米、アフリカ、東南アジア、オセアニア、ヨーロッパなど各地で現地調査を実施して経験的資料を集め、国家や民族やモダニティなど多様な要因により複雑に構築される境界の理解を進めるとともに、その境界を越える人やモノの流れの現実を明らかにした。
著者
中谷 文美 宇田川 妙子 石川 登 今野 美奈子 宇田川 妙子 石川 登 金野 美奈子 松前 もゆる
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究では、日本、オランダ、イタリア、ブルガリア、マレーシアという5つの異なる社会において、広い意味での「仕事」をめぐる事象や社会通念が、それぞれの社会におけるジェンダー規範や政治的・経済的変化との相互作用の中で、どのように変容し、あるいは維持されてきたかという問題を比較・検討した。その結果、何が仕事で、何が仕事でないか、といった区分も含め、多様な労働観が各社会に存在すること、また急速な産業化、政治体制の変化、社会政策の展開などが、仕事の水準をめぐる規範や特定の労働の担い手などに変化をもたらす過程を明らかにできた。