著者
藤崎 清孝 新美 孟
出版者
九州大学附属図書館
雑誌
九州大学附属図書館研究開発室年報 (ISSN:18813542)
巻号頁・発行日
pp.11-17, 2013

RFIDシステムは,図書の自動貸出・自動返却等の図書館業務の効率化を図る上で核となる技術である.本報告では,卓上型のRFIDリーダの基本性能を調査すべく,標準的な構造をもつ卓上リーダの性能を評価した.また,卓上リーダを設置する台が金属の場合に,これが卓上リーダのタグの読み取り性能に与える影響を評価した.
著者
財前 翔一 藤崎 清孝
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 平成22年度電気関係学会九州支部連合大会(第63回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.46-47, 2010 (Released:2012-02-24)

災害時などの緊急用の通信や,有線回線を敷設できない山間部や過疎地の通信を補完するネットワークの一つとして衛星通信が挙げられる.しかし,広帯域の衛星回線を利用した通信の場合,通信プロトコルに従来のTCP(Transmission Control Protocol)を用いると,回線の大きい遅延時間と通信品質の変動から回線のもつ性能を十分に活かすことができないことが分かっている.本発表では,既存のTCPのウィンドウサイズの制御アルゴリズムを改良することにより,衛星回線に適した性能を持たせることを検討した結果について報告する.
著者
藤崎 清孝 立居場 光生
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

次世代の高速衛星通信・放送の回線品質安定化を目標に、マルチビーム衛星に対して以下の結果を示した。(1)降雨が回線に与える影響を気象予測データから予測し、送信電力制御等を行う対策は有用である。(2)効果的補償には、より短時間の降雨予測と対応が必要である。(3)短時間に強い雨が降る場合には、送信電力の制御だけでなく、符号化率や伝送速度の変更などの対策も必要である。また、大気が回線品質に与える影響を評価し、アンテナサイズが大きくなると大気揺らぎの影響が無視できないことを示した。
著者
高畑 文雄 小野里 好邦 嶋本 薫 初田 健 三橋 龍一 青木 由直 棚橋 真 村井 純 佐藤 亨 木村 磐根 藤崎 清孝 大迫 陽二 立居場 光生 都築 伸二 田崎 三郎 岡 育生 藤原 値賀人 越後 宏 康 健 大沼 孝一 佐藤 利三郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.435-456, 1997-05-25
被引用文献数
28

衛星の高機能化,無線周波数帯Kuバンドの使用,地球局設備の小型化・低廉化,電気通信事業法の改正に伴う民間企業の衛星通信ビジネスの参入などによって, 衛星通信に関する大学独自の実験・研究が可能になったことをふまえ, 大学を中心とした多数の教育機関と電気通信事業者からなる組織化された研究・実験機関である「ディジタル衛星通信の大学間高度共同利用研究協議会」を設立した. 本報告では, 上記協議会について概説した後, 協議会のもとで衛星を介して実施されている主要な実験・研究として, マルチメディア衛星通信, 北海道統合通信網, 知的通信による手話画像伝送, インターネットアーキテクチャにおける衛星通信の利用などを取り上げて, その内容を紹介する.
著者
藤崎 清孝
出版者
九州大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
2000

Ka帯を用いた大容量・高速な衛星通信を簡易なシステムで実現するための基礎研究として,昨年度に引き続き,今年度も以下の研究を行った.(1)伝搬路中の媒質を不均質乱流媒質とみなし,ランダム媒質中の多重散乱理論を適用して,ビーム波がスポットダンシング状態にある状況下で伝搬路媒質がビット誤り率に及ぼす影響の解析を行った.これまでに電離層媒質がKa帯に与える影響は少なく,主に大気乱流が影響を与えることが明らかになっているが,今回,より詳細に解析を行った結果,地上のアンテナの仰角が低くなるほどに,大気媒質中を伝搬する距離が長くなるため,乱流媒質の影響がより顕著となり,この大気乱流による損失を十分に考慮した回線設計が必要であることが示された.また,数値解析で用いる大気乱流の揺らぎ特性を評価する相関関数として,ガウス分布モデルとコロモゴルフ型乱流モデルの二つのモデルを用いて解析を行ったが,2つの結果は大きく異なっており,この伝搬問題の解析を行う場合には,大気乱流を表現しているコロモゴロフ型の乱流モデルを用いることが重要であることが明らかになった.実際の伝搬では,これ以外にも様々な要因が入り込んで来るため,今後,これらの影響を加えたより詳細な解析が必要となる.更に,(2)本研究室の所有する複数の衛星通信システムを用いて,様々な気象条件下のKu帯の伝搬データおよびひまわりやアメダスなどの気象情報を取得し,気象と電波伝搬状況との相関について評価を行った.実験で取得されたデータは膨大な量であり,現在も解析を進めている状況であるが,これまでに得られた結果より,気象データより伝搬状況を予測できる可能性があることが示された.これらのデータの解析は今後も引き続き行い,電波伝搬環境の気象予測の可能性について検討していく.
著者
藤崎 清孝
出版者
九州大学附属図書館研究開発室
雑誌
九州大学附属図書館研究開発室年報 (ISSN:18813542)
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.1-6, 2005

RFIDタグはリーダ・ライタと電磁界の結合を利用して電力並びに信号のやりとりを行う。非接触で情報交換 が可能なことから、図書館においても蔵書管理をはじめとする様々な利用が期待されている。しかしながら、 この技術は万能ではなく、タグとリーダ・ライタが交信する際に重要となるタグの共振周波数が大きくずれる と交信性能が低下する、あるいは交信できないという状況を生じやすい。この周波数は、タグの周りの環境に 左右され、単にタグを貼付対象である物に貼り付けるだけでも変動する。本報告では、13.56MHz帯RFIDタグ を図書の管理に用いることを想定し、その共振周波数に、図書を構成する基本素材である紙が及ぼす影響と図 書を並べた場合に起こる近接する他のRFIDタグが与える影響を実験により評価した結果を報告する。