著者
江種 伸之 姜 学妍 峠 和男 西田 憲司 平田 健正
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.297-304, 2011-06-30 (Released:2011-07-01)
参考文献数
11

土壌汚染対策法の施行規則では,原位置封じ込めが地下水汚染を経由した健康被害を防止するための標準的措置になっている。しかし,同法の主な対象と考えられる市街地では,原位置封じ込めの適用条件を満足する不透水層があまり存在しないことが明らかになってきた。そこで本研究では,より多くの現場に適用可能な原位置封じ込め措置として地下水揚水併用型を考え,数値解析を実施して汚染拡散防止効果を考察した。その結果,薄い難透水層しか存在しない現場においても,地下水揚水の併用によって,原位置封じ込め措置を適用できることが確認された。また,汚染拡散防止に必要な難透水層内の上向きの地下水浸透量は,封じ込め区域900m2あたり0.1m3/d程度でよいことも推察された。これは,遮水壁の性能が十分であれば,地下水揚水量が難透水層内の浸透量と同程度の少量で済むことを示唆している。
著者
西田 憲司 岩永 恭雄 二宮 晏 山形 邦夫 越谷 重夫 平野 康之 藤田 尚昌
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

ホップ代数が作用する環について研究した。特に環上の加群の伴う素イデアルの不変性を研究した。Auslander公式の一般化を行った。更に、その証明の過程で得られたExt群、転置関手、シジジーからなる短完全列がある種の双対関手で記述できることを観察し、それにより加群のlinkageに関する新しい定式化を得た。この結果を可換ゴレンシュテイン局所環に応用することによって、有限生成加群が極大コーエンマコーレーになるための必要充分条件はその加群のlinkage加群が極大コーエンマコーレーかつその加群が水平linkagedになることを示した。ハッセ原理をみたすある種のp群を全て決定した。また、Hecke環の可換性を指標を通して考察し、ある群Gがp-ベキ零群で、そのシロ-p-部分群Hの位数がpの場合にHecke環が可換であるための素数pに対する条件および群Gの構造を全て決定した。体上の有限次元多元環で自己入射的なものについて、反復多元環によるガロア被覆を持つ場合の性質を研究した。一般標準的なARクイバーを持つ自己入射多元環の決定や、自明拡大多元環上の加群と反復多元環上の加群の関係を研究した。可換な3不足群を持つ主ブロックにたいし、ドノバン、ブイグ予想を肯定的に証明した。有限群のモジュラー表現の現在最も重要な問題ブルエ予想についての成果を上げた。具体的には、有限群のシロー部分群が位数9の基本可換群の場合の主ブロックに対して、ブルエ予想を完全に解決した。その後、同じ位数9の群を不足群にもつ非主ブロックに対して、考えている群が特別の重要な幾つかの離散的有限単純群の場合に、ブルエ予想が正しいことを証明した。環Rの任意の剰余環が右アルチン的にならないこととR上の組成列を持つ任意の右加群が巡回加群になることが同値を示した。そして、この同値条件が有限正則拡大、森田同値で不変なことを示した。大きいglobal dimensionを持つタイル整環を半完全環内のneat idempotentに着目して研究し,新たな視点を得た。応用として特に,Jansen-Odenthalの例を概念的に改良した。構造系により定義される全行列代数について、フロベニウス全行列代数を詳しく研究し、ゴレンシュテインタイル整還との関係を決定した。