著者
阿部 範之 アベ ノリユキ Abe Noriyuki 阿部 范之
出版者
同志社大学グローバル地域文化学会
雑誌
GR-同志社大学グローバル地域文化学会紀要 = Doshisha Global and Regional Studies Review (ISSN:21879060)
巻号頁・発行日
no.13, pp.1-41, 2019-10-25

論文(Article)現在、中国映画産業は世界第二位の規模に成長したが、競争は激しい。そんな中で、1980年代にデビューした陳凱歌が、なお表舞台にとどまっていることは、注目に値する。しかし、特に1990年代半ば以降、陳凱歌は、メインストリームの商業映画の舞台で活躍する道を選び続けてきた一方で、それに徹することもできずにいる。本論は、こうした前提のもと、商業映画としての側面を軸に、陳凱歌のフィルモグラフィーを概観し、再検討を図ることを目的とする。时至今日中国电影产业已发展到世界第二的规模,电影行业内的生存竞争也异常严酷。尽管如此,陈凯歌从二十世纪八十年代成名开始,至今仍然活跃于中国电影创作的第一线。但是九十年代中期以后,在商业片创作道路上一帆风顺的陈凯歌,更是与他一心追求的理想电影渐行渐远。此篇论文从商业片的角度回顾并分析陈凯歌的电影历程。