著者
張 蘭翎 須曽野 仁志 下村 勉
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.28, no.8, pp.45-48, 2018 (Released:2018-04-07)
参考文献数
6

中国人日本語学習者の語る力を向上させるために、デジタルストーリーテリングに注目した。筆者による日本語学習と演劇の経験を結びつけ、デジタルストーリーテリングを活用し、①状況・感情、②デジタルの良さを重視しながら音声での語り方を鍛えていく学習プログラムを開発した。本研究では、デジタルストーリーテリング用学習プログラムを試行した学習を行い、中国人日本語学習者が語りで苦手とする原因、語る力と意識にもたらす効果について考察する。
著者
須曽野 仁志 下村 勉
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

学習者が自分自身へ宛てた手紙をデジタルストーリーテリング(digital storytelling、略称「DST」)で表現する授業設計及び実践にとり組んだ。具体的に、大学生を対象とした実践は三重大学教育学部授業で、中学生対象の実践は三重県志摩市立浜島中学校で行われた。学習者が授業でDST制作にとり組んだ感想を質的分析し、授業デザインのためのコメントをカテゴリー化した。さらに、授業実践を通じて、手紙形式のDSTは人に伝える言語活動を充実するために有効であり、「自分への手紙」をテーマに設定することが学習者自身の生き方を内省することにつながることが明らかになった。
著者
中廣 健治 下村 勉 須曽野 仁志
出版者
三重大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
三重大学教育学部附属教育実践総合センター紀要 (ISSN:13466542)
巻号頁・発行日
no.33, pp.93-96, 2013

近年、自閉症を有する人たちにタブレット端末を利用したVOCA(Voice Output Communication Aids)が利用され始めてきている。これは、利用者が伝えたい要求のアイコンをタップすることで、機器が相手に画像と音声で内容を伝えるツールである。これにより、障害によるコミュニケーション不良を軽減するのが目的である。しかし、文字や数の理解が難しい人たちには、収納されたデータ内容を理解しやすくするなどの配慮が必要である。本研究では、児童生徒が伝えようとする内容を教員がパソコンでVOCAデータとして作成した。このようにカスタマイズしたVOCAを用いて授業実践を行ったところ、児童生徒の要望が引き出しやすく、かつ教員間でデータを共有できるので児童生徒の主体的な授業参加や教師による継続支援がしやすいなどの効果が見られた。
著者
須曽野 仁志 下村 勉 織田 揮準 織田 揮準
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、デジタルストーリーテリング(静止画をナレーションでつなげたデジタル紙芝居)の制作を取り入れたプロジェクト型学習を進めてきた。教員養成大学授業では、大学生が「もったいない」「読書」「外国人に向けた日本紹介」等をテーマに、小学校授業では、「この本よかったよ」「英語での自己紹介」をテーマに、学習者がデジタルストーリー作品を制作した。実践成果をもとに、協働学習でのデジタルストーリーテリングの意義、作品制作から学ぶこと、マルチメディアでの情報表現について明らかにした。