著者
高橋 三雄 大沢 啓助 蔡 哲宗 阿部 昌宏
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.100, no.2, pp.221-223, 1980-02-25

Nine kinds of fatty acids, fifteen hydrocarbons, three sterols, and six amino acids were detected by gas chromatography-mass spectrometry and amino acid analysis, from the dried fruits of Capsicum annuum L. var. fasciculatum IRISH. The distribution of N-(13-methyltetradecyl) acetoamide isolated from Capsicum annuum L., and named Capsi-amide, was investigated in four varieties of Capsicum annuum L., i.e. C. annuum L. var. fasciculatum IRISH, var. grossum SENDT., var. longum SENDT., and var. minimum ROXB. Capsi-amide was detected in all four varieties.
著者
田中 孝幸 安東 敏彦 高橋 三雄 石坂 裕子 谷 瑞希 山門 實
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
人間ドック (Ningen Dock) (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.24-28, 2007-06-29 (Released:2012-08-20)
参考文献数
21

目的:環境の変化や人間関係,過労などに心身の適応が困難な場合,精神的身体的緊張を引き起こし様々なストレス疾患が表れる.一方で,アミノ酸を摂取することによってストレスに対する抵抗性が高まることを示す研究結果が報告されており,ストレス下において血中アミノ酸パターンが変化していると予測された.今回は,アミノ酸を測定することにより,ストレス疾患の早期発見・治療につながる可能性が得られたので報告する。方法:ストレス負荷の定量的評価として当センターで用いているストレス関連問診票より職業性ストレス簡易調査票に対応する問診項目を抽出しスコア化した.また,当センターの問診票からDSM-IV(Diagnostic and Statistical Manualof Mental Disorder,4th ed)診断基準を準用し,大うつ病を判定した.上記ストレス問診結果と血中アミノ酸の解析を行った.成績:「ストレスなし」群をコントロールとして,他の群と各アミノ酸の血中濃度を比較したところ,「抑うつ」群および「大うつ病」で有意にリジンが低下していた.また,うつ病患者においてトリプトファンの低下が報告されているが,今回の結果でも大うつ病にてトリプトファンの有意な低下がみられた.結論:人間ドックにおけるアミノ酸測定は,ストレス群のようなうつ病予備軍の発見・治療において有用な情報を提供できる可能性があると言える.
著者
渋井 二三男 高橋 三雄 柿岡 明 石井 宏
出版者
日本教育情報学会
雑誌
教育情報研究 (ISSN:09126732)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.49-56, 1995-07-31 (Released:2017-05-31)
参考文献数
5

企業における情報処理教育(本調査では,「OA・情報関連教育」の語を使用)の現状を把握し,企業における情報処理教育の在り方を調査研究することにより,今後の施策形成の一助とすることを目的に実施した.分析の結果,(1)OA・情報関連教育は,73.4%の企業で実施されているが,その目的・内容は,伝統的な「OA教育」の範疇に従うものであり,情報の高度利用を念頭に置いたものとはいえない.(2)取締役・部長クラスに対する教育を実施している企業は少数であるが,今後は,かなりの企業が重視する意向を示している.(3)OA・情報関連教育を実施中の企業では,教育の効果に疑問を呈する意見が強く,非実施企業では実施すべき教育内容が不明確であることを問題視する意見が強い.(4)14項目の知識・能力分野によって(注)「情報リテラシー教育」観を質問した結果,(I)理系-文系軸(II)SE-プログラマー軸,(III)実務家-理論家軸の3つの因子で58.8%まで説明できることが分かった.
著者
安富 和男 高橋 三雄
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.315-321, 1989
被引用文献数
3 2

Culex tritaeniorhynchus mosquitoes collected at Chinen Village, Okinawa, in 1987 and colonized in the laboratory were tested for resistance to insecticides. High resistance levels of the Chinen strain to organophosphorus (OP) and carbamate insecticides were similar to those of 16 samples in the 1984 country-wide survey in which no material from Okinawa was included. Extremely high levels of resistance to malathion and temefos were observed in the Chinen strain; the resistance ratio in larvae was about 10,000 for malathion and >125,000 for temefos. However, the Chinen strain was less resistant to fenitrothion, fenthion, and carbamates than the mosquitoes tested in 1984. The electrophoretic analysis indicated that the Chinen strain showed higher activity of carboxylesterases which hydrolyze β-naphthyl acetate than in the susceptible (Taiwan) strain. Therefore, the enhanced carboxylesterase activity was estimated to be a mechanism of OP resistance in the Chinen strain, although the role of acetyl-cholinesterases has not been analyzed. The Chinen strain was also resistant to pyrethroids with the resistance ratios of 50-1,000 for larvae. This finding was contrary to the results in the 1984 survey. When piperonyl butoxide was applied, LC_<50>'s of permethrin and cypermethrin for Chinen larvae were decreased by 1/3 and 1/23,respectively, but a considerable difference between LC_<50>'s for Chinen and Taiwan larvae remained in each of these pyrethroids. This indicates mfo's are not major factors regulating pyrethroid resistance in the Chinen strain. Application of an inhibitor of DDT-dehydrochlorinase (DMC) and an inhibitor of mfo's (sesamex) did not affect the LC_<50> of DDT for Chinen larvae. Experimental crosses of the Chinen strain with the susceptible (Taiwan and e ma) strains showed that pyrethroid resistance of the Chinen strain is regulated by genetically recessive factor(s). This indicates that kdr-like factor(s) might participate in resistance of this strain to pyrethroids and DDT.
著者
高須 俊明 高島 郁夫 上村 清 橋本 信夫 高橋 三雄 土井 陸雄 五十嵐 章 ANWAR Wagar 石井 慶蔵 磯村 思〓 吉川 泰弘 山内 一也 近藤 喜代太郎 YASMEEN Akba MUBINA Agbor AKRAM D.S. SHAISTA Rauf AKHTAR Ahmed AKBANI Yasmeen AGBOATWALLA Mubina AHMED Akhtar RAUF Shaista WAQAR Anwar
出版者
日本大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1988

研究代表者らは、昭和57年度以後の調査研究で、カラチでは亜急性硬化性全脳炎(SSPE)の発生頻度が日本や欧米の大多数国に比べ数十倍以上高く、また血清学的にみて日本脳炎(JE)が疑われる患者が発生していることを知った。この事実に立脚して、今回SSPE多発の要因解析とJE様脳炎の病原研究に取り組んだ。成果の概況としては亜急性硬化性全脳炎(SSPE)については著しい進展があり、特にSSPEおよび麻疹の疫学やウイルス学での成果が目立っている。しかし、日本脳炎(JE)様脳炎については目立った進展は得られなかった。1.パキスタンにおけるSSPE多発の要因解析SSPEは麻疹ウイルスが個体に持続感染している間に生じた変異株が遅発性に脳を侵して起こる疾患である。今回の研究で、パキスタンにおけるその多発の要因は、以下の点でかなり明らかになった。(1)疫学的成果:SSPE患者の麻疹罹患年齢がパキスタンでは日本や欧米の大多数国と異なりearly measles(EM;2歳未満罹患麻疹)0.353、late measles(LM;2歳以上罹患麻疹)のうち5歳未満罹患麻疹(LM5>)0.340、5歳以上罹患麻疹(LM5≦)0.307(いずれも全measlesに対する比率)とLMが大多数を占めているという事実が判明した。これに基づき麻疹罹患年齢層別に計算されたパキスタンにおける麻疹罹患者からのSSPEの発生率は、EMからは308.1×10^<-6>、LM5>からは197.4×10^<-6>、LM5≦からは585.2×10^<-6>、麻疹罹患者全体からは280.2×10^<-6>と推定され、いずれも日本におけるそれぞれの数値に比べ高く、特にLM5>は46倍、LM5≦は296倍と著しく高いことがわかった。一般人口からの麻疹発生率のパキスタン対日本比は麻疹罹患年齢で層別しても高々2倍に留まる。したがって、パキスタンにおけるSSPE多発の最大の理由は、麻疹罹患者からのSSPEの多発、特にlate measlesからの多発にあると考えられた。[高須]第2に、SSPEのcase control studyの結果、患児は対照に比べて生下時体重が低く、出生後頭部外傷やけいれんに罹患している頻度が高い傾向がみられたことから、麻疹罹患前および後の環境因子がSSPEの発生に何らかの役割を果たしている可能性が示唆された