著者
三宅 優一郎 高見澤 滋 好沢 克 畑田 智子 服部 健吾
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.1236-1239, 2018-10-20 (Released:2018-10-20)
参考文献数
13

症例は5歳女児.持続する不正性器出血を主訴に当科紹介受診となった.外陰部を含め,身体所見に異常を認めなかった.MRI検査にて膣内異物を同定し,全身麻酔下に膣内観察,摘出を行った.摘出異物は直径約18 mmのプラスチック製の玩具とビニール片であった.異物摘出後,小児用膀胱鏡を用いて膣内を観察すると膣内の炎症所見は高度で,子宮口は同定困難であった.性的虐待の可能性も考慮し児童相談所と相談したが,性的虐待の可能性は低いと判断されたため摘出後4日目に自宅退院となった.摘出1か月後に再度小児用膀胱鏡を用いて膣内観察を行った際,膣内ポリープを認めたため摘出した.ポリープは異物による慢性炎症が原因と考えられる肉芽組織であった.小児の難治性の帯下・不正性器出血は膣内異物を疑い速やかな膣内観察が必要であり,摘出後のフォローアップも重要と思われた.
著者
高見澤 滋 山崎 紀江 好沢 克 町田 水穂 高須 香吏
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.842-846, 2010

【背景】近年,成人領域において胃食道逆流症,栄養剤による下痢などの症状を緩和させる目的で胃瘻からの半固形化栄養剤短時間摂取法(以下本法)が行われている.今回,胃瘻栄養を行っている小児において,便性がゆるい,注入時間が長いなどの問題点を改善することを目的に,ミキサー食を用いた本法を導入し,その効果,問題点を検討した.【対象・方法】摂食障害のため胃瘻からの栄養剤投与を在宅で行っている患児5名.本法開始時の年齢,体重の中央値は5歳5か月(4歳3か月〜7歳3か月),14.8kg(10.5〜16.7kg)であった.基礎疾患は低酸素性虚血性脳症後2例,脳梁欠損1例,無顎症1例,染色体異常1例であった.栄養剤投与の1回をミキサー食の投与に当て,1日1回約50mlから開始し,家族の判断で1回投与量を増やし,本法開始前の栄養剤1回投与量まで増加できた後にミキサー食の投与回数を増やした.【結果】全例において1日2〜4回のミキサー食投与が可能になり,栄養剤投与に要する時間の中央値は本法開始前8時間から開始後1.8時間へ短縮された.また本法開始により,全例で便性が改善した.合併症として食事アレルギーのための入院,便秘を各1例ずつ認めた.【結論】本法により,栄養剤投与時間の短縮,便性の改善が得られ患児,家族のQOLが向上した.また,「患児自身の食事に対する興味が出てきた」,「家族と同じ食品を投与できるためとても嬉しい」など,家族の満足度も高く有用な方法と考えられた.
著者
岩出 珠幾 高見澤 滋 好沢 克
出版者
信州医学会
雑誌
信州医学雑誌 (ISSN:00373826)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.31-35, 2017-02-10 (Released:2017-03-01)
参考文献数
15

Purpose : Evaluation of the drainage of perianal abscesses at first visit by a retrospective study of the treatment of perianal abscess in infants. Methods : The study included 15 infants who were treated for perianal abscess between April 2008 and April 2015. We divided the sample into two groups based on whether or not the abscess was drained at their first visit. The group without drainage included six patients who were treated with the herbal medicine Juzen-taiho-to without drainage. The drainage group included nine patients who were treated with Juzen-taiho-to with drainage. The age of onset/visit, body weight at the time of visit, dose of Juzen-taiho-to, number of hospital visits, duration of treatment, and recurrence rate were compared between the two groups. Results : There were no differences in the age of onset/visit, body weight at the time of visit, dose of Juzen-taiho-to, number of hospital visits, and duration of treatment between the two groups. The recurrence rate in the group without drainage was higher than that in the drainage group (33% vs 0%, p<0.05). Conclusions : Our results support the drainage of perianal abscesses in infants at their first visit to reduce the risk of recurrence.