著者
飯野 由香利 倉渕 隆 鶴田 久美子 野田 圭弘
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.53, pp.275-278, 2010-07-18

本研究では、都内の1小学校普通教室で冷房設備の設置前と設置後の温熱・空気環境と環境調節行為および児童の温冷感の相違を明らかにすることを目的として調査を行い、以下の知見を得た。1)冷房設備の設置により、暑熱期の室温28℃以上になると冷房と扇風機の併用が多くなり、窓扉開放率が約10%以下になることが多くなりCO_2濃度が1500ppmを超えることがある。2)室温が26℃以下までは設備を使用しなくても暑さをしのげ、27℃までは扇風機により耐えられるが、28℃以上では冷房が必要になり、室温が高くても冷房による相対湿度の低下や暑熱順応などにより耐えられる。