著者
堀山 貴史
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.418-426, 2012-03-15

「任意の凸多面体は,辺を切り開くことで,その面が重ならないように展開することができるだろうか?」これは,計算幾何学の未解決問題の1つである.より正確に言い換えると,「任意の凸多面体は,単純で自己交差のない多角形に辺展開することができるだろうか?」という問いである.展開図と言うと,小学校の算数の時間に,立方体や直方体の箱をチョキチョキと切り開いたのを思い出される方が多いだろう.本稿では,その頃には出てこなかった「単純」や「自己交差」,「辺展開」といった見慣れないキーワードの解説から始め,上記の未解決問題へのアプローチと関連研究について述べる.

1 0 0 0 OA 年録

出版者
巻号頁・発行日
vol.[159],
著者
板垣 英治 寺西 一栄
出版者
金沢大学環日本海域環境研究センター = Institute of Nature and Environmental Technology Kanazawa University
雑誌
日本海域研究 = Bulletin of the Japan Sea Research Institute, Kanazawa University (ISSN:13477889)
巻号頁・発行日
no.47, pp.49-69, 2016

Benkiti Ohno, a technician who made mechanical dolls, wrote about mechanical dolls who had metal-coiled springs in his notebook "Ittousi Kyuroku". In this article, we described the structures and working mechanisms of his dolls. These included the 'tea-cup serving doll' and the 'Sanbasou-festival doll.' We discovered how original the specified structures of the machines were, which are different from those ofYorinao Hosokawa's tea-cup serving dolls. The dresses of the Sanbasou-festival doll showed that the upper clothing was made of the linen cloth, Linum usitatissimum. This is a characteristically Japanese cloth called "Sanbon Roh". The "Hakama" skirt was also made of a very beautiful and valuable silk cloth embroidered flowers and grass. Other figures, which were related to artillery and bullets that were described in "Ittousi Kyuroku", were copies of the real life and large size working pieces used at the Kanazawa Clan's Suzumi artillery production factory in 1856. This article describes Benkiti's activities in Kanazawa in the second half of the 19th century.
著者
橋本 行洋
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.2, no.4, pp.92-107, 2006-10-01

本稿は、新語の成立および定着・普及の経緯を「食感」という語を通して観察するとともに、その要因について考察したものである。「食感」は近年広く用いられるようになった新語であるが、この語は教科書や公的文書にも使われ、筆者のいうところの《気づかない新語》の一つに数えることができる。この語はもと食品学・調理学研究者の間で、「味・香・触」を総合した〈広義の「食感」〉の意味で用いられたが、食品のテクスチャー研究が本格化した1960年代ころから、現在のような口内の触覚を示す〈狭義の「食感」〉の用法が多く見られるようになった。この〈狭義の「食感」〉発生の背景には、先行する同音の類義語「触感」の存在が関与しているものと考えられる。「食感」が《気づかない新語》となり急速に一般語化した要因としては、この語が漢字表記を本来の形とする漢字語であること、また「味」や「色」に対応する触覚を総合することばの欠を補うものであったことや、「食味」「食育」などの「食-」語彙の一つに位置づけられるといった、《語彙体系のささえ》の存在があげられるだろう。
著者
佐藤 秀明
雑誌
椙山国文学
巻号頁・発行日
no.19, pp.25-47, 1995-03-12
著者
Kazuo NAKAMURA Kotoyoshi NAKANISHI Hiroto HOMMA
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
JOURNAL OF THE BREWING SOCIETY OF JAPAN (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.107, no.11, pp.830-835, 2012 (Released:2017-12-15)
参考文献数
15

醸造食品の製造には,麹菌Aspergillus oryzaeを中心とした糸状菌が用いられている。糸状菌の仲間には,きのことしてなじみの深い担子菌が自然界に分布していて,春秋の季節には,私たちの食卓に上ることが多い。きのこは糸状菌の仲間であり,麹菌よりも大型で複雑な形態の子実体を形成し,麹菌と同じように分解酵素を生産することが知られている。本解説では,これまで食材として見られていた担子菌・きのこの酵素生産性に着目して,発酵食品の製造への利用への研究が進められていること,著者らが進めているきのこの耐塩性プロテアーゼの検索に関する研究成果ときのこの醸造への利用の展望についてわかりやすく解説していただいた。
著者
魏 然 陸 一菁
出版者
神戸松蔭女子学院大学
雑誌
神戸松蔭女子学院大学研究紀要. 人間科学部篇 (ISSN:21863849)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.63-79, 2014-03-05

本稿は、中国語圏のジャニーズファン及びジャニーズファンによって形成されるファンコミュニティの実態と特性を明らかにするために、中国語圏最大のジャニーズファンBBS「J家闲情」におけるアンケート調査を行った。その結果、北京、上海など経済水準が高い地域在住の20代の女性というのが中国大陸のジャニーズファンの典型像だといえる。彼女たちは日本国内のファンと比べると、アイドル情報や音楽映像、関連グッズの入手が困難な環境にあるが、それでも様々なルートを通じて、大量のお金を費やしアイドルの応援活動に没入している。応援活動では、特にインターネットの使用が際立つ。また、ジャニーズファンのオンライン匿名コミュニティから、オフ会を行い、お互いに認知できる少人数の特定コミュニティに転化するケースが多く観察される。このようなコミュニティは「ファン同士の集まり」よりも、「同じ趣味をキッカケとした交友関係」であると認識したほうがより妥当だと考えられる。更に、日本のファンコミュニティのキー概念ともいえる「担当制」は中国語圏のジャニーズファンコミュニティにも存在するが、しかし決して日本ほど重要な要素ではないと考えられる。This article outlines a questionnaire survey conducted on the largest fan site of Johnnys in China. It investigated the current situation and characteristics of Johnnys' fans. The survey shows that the majority of Johnnys' fans are women aged 20 to 30 living in prosperous cities such as Beijing and Shanghai. Compared with fans living in Japan, Chinese fans can not access the latest resources and information about Johnnys as conveniently. However, the fans in China invest large amounts of money to support their idols through the internet. Some anonymous fans who get to know each other through the internet even become real-life friends. The "tanto" system which mostly exists in Japanese fan groups of Johnnys also exists in Chinese fan groups, but it can no longer be considered a very important factor.
著者
平山 るみ 楠見 孝
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.186-198, 2004-06-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
19
被引用文献数
31 15 11

本研究の目的は, 批判的思考の態度構造を明らかにし, それが, 結論導出過程に及ぼす効果を検討することである。第1に, 426名の大学生を対象に調査を行い, 批判的思考態度は, 「論理的思考への自覚」, 「探究心」, 「客観性」, 「証拠の重視」の4因子からなることを明らかにし, 態度尺度の信頼性・妥当性を検討した。第2に, 批判的思考態度が, 対立する議論を含むテキストからの結論導出プロセスにどのように関与しているのかについて, 大学生85名を用いて検討した。その結果, 証拠の評価段階に対する信念バイアスの存在が確認された。また, 適切な結論の導出には, 証拠評価段階が影響することが分かった。さらに, 信念バイアスは, 批判的思考態度の1つである「探究心」という態度によって回避することが可能になることが明らかにされ, この態度が信念にとらわれず適切な結論を導出するための重要な鍵となることが分かった。
著者
野田 大志
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.1-16, 2011-04-01

本稿は,現代日本語の[他動詞連用形+具体名詞]型の複合名詞を,構文理論(construction grammar)における構文であると位置づけ,その構文的意味形成について包括的,体系的に分析した。まず,考察対象とする複合名詞の多様な構成要素間の関係性を構文的な多義性と位置づけ,個々の複合名詞の意味の検討を踏まえてボトムアップ的に抽出した7つの構文的意味を認定した。次に意味形成における2つのレベルの比喩の関与について検討した。1つ目として,個々の複合名詞の意味形成への比喩の関与について明らかにした。2つ目として,構文的意味拡張(構文的多義ネットワークの形成)の動機づけとしての比喩の関与について明らかにした。

31 0 0 0 OA 日本紳士録

著者
交詢社 編
出版者
交詢社
巻号頁・発行日
vol.44版(昭和15年), 1940

2 1 1 1 身体と性

著者
[松浦寿輝ほか執筆]
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
2002
著者
細井, 広沢
出版者

著者の細井広沢(1658-1736)は、書家としても知られる人物であるが、町見術にも造詣が深かった。若年の頃より学んだその知識と、後に柳沢吉保(1658-1714)の配下として参加した地方の巡検の際の実践の成果が、本書『秘伝地域図法大全』に集約されている。