著者
光武 範吏 山下 俊一
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.98, no.8, pp.1999-2005, 2009 (Released:2012-08-02)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

甲状腺癌の大半は予後良好な乳頭癌である.しかし,低分化,未分化タイプの予後不良な進行癌が存在し,新たな治療法が模索されている.最近の研究の進歩により,甲状腺癌の病因と考えられる遺伝子異常の種類とその頻度,そして各機能が明らかにされつつある.すなわち,病理組織学的分類による乳頭癌,濾胞癌,未分化癌そして髄様癌に特徴的な遺伝子異常の存在が明らかにされ,各遺伝子異常を標的とした分子標的治療の新知見が積み重ねられ,欧米では具体的な臨床応用が展開されている.また,甲状腺癌幹細胞様細胞の存在も治療戦略上重要な標的となりうる.しかし,本邦では甲状腺癌治療に関する多施設共同調査研究ネットワークの構築が遅れ,分子標的治療の臨床治験やその統計疫学的な有効性の評価体制も未整備である.本稿は,甲状腺癌に代表的な遺伝子異常とその役割を概説し,第三の内科的治療としての分子標的治療の展望とその有効性について紹介する.
著者
好満 あき子 ヨシミツ アキコ
出版者
広島文化学園大学学芸学部
雑誌
広島文化学園大学学芸学部紀要 (ISSN:21858837)
巻号頁・発行日
no.2, pp.51-59, 2012-03

The aim of this issue is to investigate the level of satisfaction to the contents of classic concertfrom audience's music experience at my invited piano concert place in Italy. Presently, a varietyof concert style is servicing for audience, such as classic concert with talking, with subtitle, orconcert of famous piece of music and those concerts open the road of the door into funny classicmusic. However, I think how these audiences feel to those streams. From the results of thisquestionnaire, those audiences do not expect the additional performance in order to improved theusual classic concert to make active live. Additionally, most important interest of contents forclassic concert is different among beginner, general people, and persons having deep linkage tomusic.As the results, classic music concert must be planned to be satisfied by audience having variousmusic experience, respectively.
著者
西川 純 岩田 亮
出版者
日本教科教育学会
雑誌
日本教科教育学会誌 (ISSN:02880334)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.1-8, 1999
被引用文献数
2

本研究では2つの調査を行った。第一調査では,4種類の調査問題を作成した。理科A問題は,単位を付けたオームの計算問題である。理科B問題は,数学では使わない記号E,R,I)を使ったオームの計算問題である。理科C問題は,単位を付け,数学では使わない記号を使ったオームの計算問題である。数学問題は,以上の理科問題で用いた計算を含んだ問題である。それぞれの問題の解答行動における文脈依存性を比較した。その結果,理科の計算が難しい原因は単位であることが明らかになった。第二の調査では,3種類の調査問題を作成した。数学問題は,分数に関する問題である。理科問題は,分数計算を含んだ,オームの計算問題である。社会問題は,分数計算を含んだ人口密度の問題である。それぞれの問題における文脈依存性を比較した。その結果,各教科における認識の文脈依存性は,内容と個人特性に依存することが明らかとなった。
著者
田中 大介
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.40-56, 2007-06-30 (Released:2010-03-25)
参考文献数
36
被引用文献数
1

本論文は,日露戦争前後の電車内における身体技法の歴史的生成を検討することによって,都市交通における公共性の諸様態を明らかにすることを目的としている.電車は明治後期に頻発した群集騒乱の現場になっていたが,同時期,法律から慣習のレベルまで,電車内の振る舞いに対する多様な規制や抑圧が形成された.これらの規制や抑圧は,身体の五感にいたる微細な部分におよんでいる.たとえば,聴覚,触覚,嗅覚などを刺激する所作が抑圧されるが,逆に視覚を「適切に」分散させ・誘導するような「通勤読書」や「車内広告」が普及している.つまり車内空間は「まなざしの体制」とでもよべる状況にあった.この「まなざしの体制」において設定された「適切/逸脱」の境界線を,乗客たちは微妙な視線のやりとりで密かに逸脱する異性間交流の実践を開発する.それは,電車内という身体の超近接状況で不可避に孕まれる猥雑さを抑圧し,男性/女性の関係を非対称化することで公的空間として維持しつつも,そうした抑圧や規制を逆に遊戯として楽しもうとする技法であった.
著者
新井 智一
出版者
公益社団法人 日本地理学会
巻号頁・発行日
pp.20, 2010 (Released:2010-11-22)

1.研究の目的 近年,ごみ処理場の老朽化に伴う建て替えとその場所をめぐる問題が各地で生じている.本研究は,東京都小金井市における新ごみ処理場建設場所の決定過程を検討し,建設場所の決定要因について考察する. 2.二枚橋処理場の閉鎖と新処理場建設問題 東京都小金井市・調布市・府中市は1957年に,「二枚橋衛生組合」を設立し,3市の縁辺部にまたがる二枚橋処理場で一般廃棄物を焼却処理してきた.1980年代以降,処理場の老朽化が問題となり,組合は2006年度限りで処理場を閉鎖することを決定した.他市と共同処理について協議を進めてきた2市と対照的に,小金井市は財政再建や武蔵小金井駅南口再開発事業などの政治的課題の処理に追われ,ごみ問題を議論してこなかった. 小金井市は国分寺市に対し,ごみの共同処理と,小金井市が市内に新処理場を建設することを打診し,2006年に合意した.小金井市は二枚橋処理場跡地と,ジャノメミシン工場跡地を新ごみ処理場建設候補地とし,市民検討委員会による議論や市民説明会を経て,二枚橋処理場跡地を新ごみ処理場建設場所と決定した. 3.2候補地の問題点 二枚橋処理場は野川流域の低地に所在し,北側には国分寺崖線が走る.加えて,南東部に所在する調布飛行場の滑走路延長上に位置するため,煙突の高さは約60mに制限されていた.そのため,煙突から排出される煙や悪臭が,崖線上の小金井市東町1丁目・5丁目付近に被害を及ぼしてきたとされる. 一方,ジャノメミシン工場跡地は,小金井市が市役所新庁舎の建設を見込んで取得した市有地である.小金井市の中心に位置し,北側をJR中央本線に接し,南側には小金井第一小学校や小金井市立図書館,西側にはマンションがある. 4.新処理場建設場所の決定要因 二枚橋処理場周辺地区の住民は,50年にわたり環境的不公正を受けてきたとされるものの,新処理場建設にあたり,「受苦圏」が変化することはなかった.市長選挙・市会選挙の投票率や,市民説明会の参加者・質問者数を分析すると,新処理場建設候補地周辺の2地区を除き,この問題をめぐる小金井市民の関心は高くなかった.また,市民検討委員会の議論を検討すると,小金井市の行政は,処理方法をめぐる議論を新処理場建設場所決定後に先送りすることによって,ジャノメ跡地に建設することを避けようとする意図があったと推測できる. 一方,二枚橋処理場周辺地区の住民も,公害についての独自調査や,他地区・他市へのアピールをおろそかにしてきた.これに対し,ジャノメ跡地周辺地区の住民は市民検討委員会において,同跡地での開発が地下水に影響を与える可能性があるとする,市の地下水保全会議の見解を指摘した.このことは,市民検討委員会においてジャノメ跡地の評価を下げた大きな要因となった.新処理場建設問題をめぐる市民の無関心と,2候補地周辺住民による対応の違いが,二枚橋処理場跡地に新処理場を建設することとなった大きな要因であると考えられるのである.
著者
紀平英作編
出版者
京都大学学術出版会
巻号頁・発行日
2007

5 0 0 0 OA 電気年鑑

著者
電気之友社 編
出版者
電気之友社
巻号頁・発行日
vol.昭和11年(21回), 1940
著者
石埼学 遠藤比呂通編
出版者
法律文化社
巻号頁・発行日
2012
著者
多和田 友美 伊香賀 俊治 村上 周三 内田 匠子 上田 悠
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.75, no.648, pp.213-219, 2010-02-28 (Released:2010-06-07)
参考文献数
18
被引用文献数
4 4

Various researches highlight that indoor air quality affects performance of workers in offices. Although good indoor air quality improves work performance, it also increases energy consumption. In this study, we achieved a field survey in a real office in order to investigate the relationship between thermal environment, productivity, and energy consumption. In addition to the monitoring of indoor environmental quality and energy consumption, subjective experiments were conducted. In order to evaluate subjective performance, workers and students responded to questionnaires, and to evaluate objective performance, students simulated three types of office works. By calculating room temperature and worker's subjective performance, we demonstrate the correlation between room temperature and worker's performance (R2=0.22, p