著者
名波 弘彰
出版者
筑波大学
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.168-200, 2000

『平家物語』を構成する義仲物語が大きく分けて三つの説話群をもって成立していることはよく知られたことだろう。第一には横田河原合戦を緒戦とする英雄義仲の活躍を描く北陸道合戦説話群、第二には義仲の都入り以後の笑話群、第三 ...
著者
名波 弘彰
出版者
筑波大学
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.78-124, 1995
著者
名波 弘彰
出版者
筑波大学
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.208-150, 2001

平家一門の重衡という人物にとって、武将としての終焉は、元暦二(?)年(一一八五)二月七日の一の谷の合戦で、武運尽きて源氏軍の生け捕りとなった瞬間であった。(1)時に重衡は二八歳であった。しかし運命の残酷さ ...
著者
名波 弘彰
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.142-220, 2004-03-30

本稿の筆者は、前稿「延慶本平家物語の「青侍の夢」の生成と流通(1)」で(1)「青侍の夢」の諸神集会の場の議定というシチュエーションは、叡山天台宗教圏の鎮護国家イデオロギーを支える二所宗廟信仰の表出 ...
著者
平石 典子
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.83-118, 2002-03-30

「煩悶青年」---現在では聞き慣れないこの呼称は、明治三十年代から大正時代にかけて、メディアを賑わせた一種の流行語であった。徳富蘇峰は、大正五年に著した書『大正の青年と帝国の前途』の中で、当時の青年たちを「模範青年」 ...
著者
相澤 啓一 Aizawa Keiichi
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.1-29, 2000-10-20

明治以後の近代日本において、ドイツおよびドイツ文化は、長い間独自の魅力や親近感の対象であり続けてきた。それは単に、明治期の国家形成に際して憲法・刑法や軍事・教育制度、また医学・化学を始めとする実用的諸科学 ...
著者
加藤 行夫
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.1-20, 1999-03-30

やはり問題の発端は、作品を読んでいて、その箇所に来たときに必ず抱き、いかなる解説書によっても払拭できない「心残り」といった感覚だ。『マクベス』のなかでそれを感じるのは、劇の終幕近く、マクダフとの決闘の際に明かされる予言 ...
著者
今泉 容子
出版者
筑波大学
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.85-128, 1998

失楽園という言葉がはやって、流行語大賞に選ばれた。一九九五年に渡辺淳一が日本経済新聞に連載して、一九九七年に講談社から出版された『失楽園』が、その出処だ。不倫をテーマにしたこのベストセラー小説 ...
著者
名波 弘彰
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.102(65)-166(1), 2005-03-31

本稿は前稿の第一章で慈円『愚管抄』(巻五)の宝剣・武士大将軍交替の論理を『夢想記』における密教的王権論の形成とむすびつけて検討した。それは建仁三年(1203)から承久二年(1220)にかけての院政=天皇王権と武家政権 ...
著者
新町 貢司 Shimmachi Koji
出版者
筑波大学文藝・言語学系
雑誌
文藝言語研究. 文藝篇 (ISSN:03877523)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.21-33, 2003-10-30

アルフレート・ボイムラーは、ヒトラーが政権を獲得した1933年にベルリン大学の政治教育学の教授に就任し、ナチス時代のドイツの教育・文化政策に関わった人物である。そのボイムラーが著した様々な論考について、ナチズムの民族主義 ...