著者
東 俊佑
出版者
北海道博物館
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

この研究では、サハリン(樺太)西海岸のウショロ場所(現在のロシア・サハリン州、オルロヴォ)のアイヌの給料、手当の額が個人ごとに記された帳簿『北蝦夷地用』の内容を分析した。この帳簿の分析から、次の3つのシステムの存在が明らかとなった。第一は、「給料勘定」である。これは、13~59歳を対象に、会所がアイヌを労働に従事させるシステムであった。第二は、「撫育」である。「撫育」とは、5~12歳、及び60歳以上を対象に、一人につき1日米2合を支給するしくみであった。第三は、高齢者、鰥寡孤独者、長病者を対象とした特別な「撫育」である。これは長寿の人や生活困窮者に「手当」を支給するしくみであった。

言及状況

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@nomukaikyo @marseak26 どんな加害か知りたいですね。 大人や老人には働かずともお米を支給していた福祉(撫育)付きの交易は、加害にならないですよね
@sumida__tokyo @LHqK83CIm2Y8AGf @pikkun840 Edoさん、私的に超面白い資料を見つけました。対アイヌの勘定システムについての研究です。 https://t.co/apstvsjw8F 出だしから興味が惹かれる。 これまでのプロパガンダを覆す内容かも https://t.co/EqCKEFvasG

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