著者
茂木 崇
出版者
東京工芸大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本年度の研究は、ほぼ交付申請書に記載した研究実施計画の通りに進めることができた。1 デジタル時代における音楽産業の組織フィールドの構造化プロセスに関する分析本年度はデジタル時代に音楽産業の組織フィールドがどのように変容にするかについての分析を行った。20世紀にレコード会社は少数の楽曲をマス・ディストリビューションすることにより大きな利益を生み、音楽産業の組織フィールドにおいて枢要の位置を占めてきた。しかし、その役割はデジタルの時代により終焉を迎えており、レコード会社は自らのビジネスを再定義する必要がある。無論、音楽産業=レコード会社ではなく、マドンナのライブネーションへの移籍に見られるがごとく、業態の革新は進行中である。今後は、少数の楽曲を流布するよりも、様々な音楽愛好者の趣向にあわせてビジネスモデルを再構築する必要に音楽産業は迫られている。2 専門的知識の吸収:増渕敏之(ソニーミュージックエンタテインメント)、生明俊雄(広島経済大学教授)亀田卓(電通)の三氏から専門的知識を吸収した。研究会として開催した聞き取り調査では、伊吹勇亮(長岡大学講師)、太下義之(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)、各務洋子(駒澤大学准教授)の各氏が参加した。3 海外調査:日米比較の視座から、ニューヨークで調査を行った。技術の変容をいち早く受け入れ業態の革新を図っていく上で、アメリカの音楽産業の意思決定は大変迅速である。4 論文執筆:音楽産業の組織フィールドを構成する批評家及び投資家について論文を執筆した。

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こんな研究ありました:音楽産業における組織フィールドの構造化プロセスに関する日米比較研究(茂木 崇) http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/17730248

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