著者
小野 文子
出版者
信州大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

地域美術館と教育現場との連携によっで行う鑑賞教育プログラムの開発を目指しで,今年度は以下のような研究を行なった。(1)長野県内の小・中学校を象として行なった,鑑賞教育に関するアンケート調査の結果の分析,及びアンケート回答者への結果報告。(2)長野県に所在する美術館・博物館を対象として行なった教育普及活動に関するアンケート調査の結果の分析。(3)学校教育の現場において,より充実した鑑賞学習を実現するために,信州大学教育学部附属長野中学校において,写生会の事前授業として鑑賞の時間を設け,第1学年(240名)全員に風景画を鑑賞する授業を行った。この授業では,風景画の歴史と鑑賞のポイントについで講義した後,長野県信濃美術館の協力を得て,東山魁夷の作品を美術室に持参してもらい,作品鑑賞を行なった。この写生会のための事前授業は附属学校の美術を担当する教諭との共同研究の一環のでもあり,来年度には,教育実習生のための鑑賞教育の教材開発へと発展させる方向で研究を進めることを合意した。(4)大学の講義である「美術史・美術理論研究」において,学習指導要領で定められている鑑賞学習について吟味すると共に,教育現場においてより有効,かつユニークな鑑賞教育を行うことを目指した教材開発を試みた。また,学生が考案した教材を用いて,須坂市内の小学校の協力を得て実習を行なった。尚,鑑賞対象として,信州大学教育学部で所蔵している彫刻作品を用いた。

言及状況

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●美術館活動を素材とした汎用的教材の開発 http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/19730551 ●地域美術館と教育現場の連携による鑑賞教育プログラムに関する研究 http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/18730541

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