著者
池田 真治
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
2009-03-23

新制・課程博士
著者
比嘉 夏子
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2005

19年度は、前年度までに実施したトンガ王国における長期フィールドワークで得られたデータを整理、分析し、それを国際的な場において発表することに重点を置いて研究を進めた。具体的な成果としては、ブタをはじめとする多くの伝統財が贈与交換された国王葬儀や宗教行事を比較研究し、2007年6月に開催された第21回太平洋学術会議においてContinuity and Change of Gift and Tribute:Spectacular Practice in the Modern Kingdon of Tongaのタイトルで、英語ポスター発表を行った。また、雑誌Research in Economic Anthropologyへ投稿した論文、Economics Emerging Between Religious Faith and Practice:A Microanalysis of a Donation Event in the Kingdon of Tonga(現在査読中)の執筆をおこない、現代のトンガ王国において、依然として顕著な現象として見られる宗教的贈与について、信仰と経済活動とがどのように人びとの日常生活を織りなしているのか、村落調査で得られた詳細なデータをもとに分析、検討した。年度末にはこれまでのトンガ王国での調査をさらに深めるべく、トンガとは地理的、文化的に隣接していながらも、現在はニュージーランドの自治領であることから島内の過疎化が進行しているニウエ島での短期調査を実施し、王制を維持しているトンガとニュージーランド本島の影響を強く受けているニウエ島の生活が、ブタ飼養や贈与交換のありかたなど、さまざまな点においてかなり異なったものであることが確認された。
著者
山口 琴美
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

日本だけでなく海外を含め、妊娠線に関する研究はほとんど発表されておらず、妊娠線の出現機序や原因について明らかにされていない。妊娠線出現と妊娠線予防行動が妊婦の心理面に及ぼす影響について初めて QOL 評価票を使って明らかにした。妊娠線予防対策実施群では、妊娠線が出現しているにもかかわらず、QOL に差異を認めなかった。そのため、妊娠線予防対策は妊婦に対して QOL の視点から考慮されるべきことが示唆された。
著者
竹沢 泰子 斎藤 成也 栗本 英世 貴堂 嘉之 坂元 ひろ子 スチュアート ヘンリー 松田 素二 田中 雅一 高階 絵里加 高木 博志 山室 信一 小牧 幸代
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

本研究は、京都大学人文科学研究所における定期的な共同研究会と2002年に国際人類学民族学会議において東京と京都において行った国際シンポジウムをもとに、推進してきた。共同研究では年間13日間開催し、毎回5時間以上かけ2人以上が報告を担当した。これまで検討してきた人種の概念に加え、人種の表象と表現に焦点を当てながら、人種の実在性についても、発表や討議を通して研究を発展させた。本研究の最大の成果は、2002年に国際人類学民族学会議において東京と京都において行った国際シンポジウムをもとに、学術研究書をまもなく刊行することである(竹沢泰子編 人文書院 2004)。この英語版も現在アメリカ合衆国大学出版局からの出版にむけて、準備中である。本研究の特色のひとつは、その学術分野と対象地域の多様性にある。さまざまな地域・ディシプリンの人種概念を包括的に理解する装置として、編者(研究代表者)は、小文字のrace、大文字のRace、抵抗としての人種RR(race as resistance)を主張する。それによって部落差別などの意見目に見えない差別の他地域との共通性が見えてくる。さらに、それぞれの三つの位相がいかに連関するかも論じた。また人種概念の構築や発展にとって、近代の植民地主義と国民国家形成がいかに背後に絡んでいるかも考察した。具体的には、まず広告、風刺画、文学作品、芸術作品に見られる人種の表象、アフリカや南米でのアフリカ人の抵抗運動、言説分析、ヒトゲノムや形質(歯や頭骨)からみたヒトの多様性なである。地域的にも、琉球、中国、インド、ドイツ、フランス、アフリカ、アメリカ、南米などにわたった。
著者
井面 信行
出版者
京都大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:03897508)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.25-43, 1980
著者
高橋 秀直
出版者
京都大学
雑誌
京都大學文學部研究紀要 (ISSN:04529774)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.45-110, 1998-03-31

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
中野 智之 上條 隆志 高山 浩司 岸本 年郎 廣田 充
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2022-04-01

小笠原諸島の西之島は、2013年からの噴火によりほぼ全ての陸地が溶岩に覆われ新たな島となった。西之島は最も近隣の小笠原諸島父島から約130km離れた海洋島であり、海洋島における生態系の成立過程を観察できる世界で唯一の場所である。令和元年度に環境省が実施した総合学術調査において海産無脊椎動物、陸上植物、昆虫等陸棲節足動物、土壌微生物が採集された。本研究課題では、主にDNA解析に基づき、海産無脊椎動物、植物、昆虫、土壌微生物の視点から、「なにが」、「いつ」、「どこから」、「どのように」遷移が起きたのかを人類史上初めて明らかにするものである。
著者
米家 泰作 中山 大将 竹本 太郎 三島 美佐子 水野 祥子 永井 リサ 中島 弘二
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2021-04-01

本研究は、明治後期から昭和戦前期にかけての、帝国日本のフォレスター(林学者や林政官僚、林業技術者、林業家)が、本国と植民地(ないし勢力圏)において、どのようにして人材と学知のネットワークを築き、植民地化された人々と接しながら、「帝国林業」を展開したのかを問うものである。さらに、帝国日本が展開した「科学的林業」によって確立した森林保全的な思想が、旧植民地にもたらしたポストコロニアルな影響を検討する。その際、近代科学の発展を帝国主義の空間的な展開のなかで捉えるとともに、イギリス帝国との比較を通じて日本の「帝国林業」の特色を捉える。
著者
高橋 義人
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

戦後の日本におけるゲーテ受容について語るとき、最も重要なのは、『ファウスト』である。ゲーテの『ファウスト』の中核には悪魔との契約譚がある。したがって日本の作家が『ファウスト』文学を受容するときには、「悪魔との契約」という主題を日本の風土に馴染ませなければならない。ところがこれは決して容易なことではない。というのも日本人の多くは、「悪魔との契約」はもとより、悪魔の存在そのものを信じてはいないからだ。遠藤周作は小説『真昼の悪魔』(1980年)のなかで、日本人にとっての悪魔の間題に真正面から挑んだが、その試みは成功したとはいえない。これに対して三島由紀夫は「悪魔」ではなく「通り魔」のような「魔」を間題にし、より日本の現実に即した考察を行なった。しかもその「魔」の考察を三島はゲーテの『ファウスト』と結びつけ、三島の「わがファウスト」を書いた。それが彼の『禁色』と『卒塔婆小町』である。この2作品の中核をなすのは、美と醜の対立であり、メフィストには「醜」の役が与えられている。石川達三は『四十八歳の抵抗』において、ゲーテの『ファウスト』を下敷きにしながら、現代日本のサラリーマンの悲哀に満ちた生活をパロディ風に描き出した。ファウストのように人生をやり直そうと試みた主人公の試みは挫折せざるをえない。ファウストのように生きることは、現代の日本においては不可能だということを石川達三は示した。手塚治虫は生涯に3度、ゲーテの『ファウスト』を漫画化している。彼の諸作品の中心にあるテーマは、科学技術による地球環境の汚染であるが、このテーマは遺作の『ネオファウスト』に明瞭に表れる。ゲーテの『ファウスト』に出てくる人造人間ホムンクルスを手塚はクローン人間に置き換え、大量生産されたクローン人間による軍隊によって地球が壊滅する。『ネオファウスト』によって手塚は、漫画がどれほど強い時代批判力を持っているかを示すことに成功した。
著者
安冨 歩
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
1997-01-23

本文データは平成22年度国立国会図書館の学位論文(博士)のデジタル化実施により作成された画像ファイルを基にpdf変換したものである
著者
京都大学事務局庶務課調査掛 編
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
vol.自大正10年至昭和26年, 1952
著者
松浦 稔
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

食事は炎症性腸疾患(IBD)における有力な環境因子の1つである。腸内細菌は腸炎の発症および慢性化に重要な役割を果たし、鉄は細菌の増殖・生存および毒性維持に必須である。IL-10KOマウスに鉄含有量の異なる食餌を与えた結果、鉄制限食群で組織学的腸炎の軽減と炎症性サイトカインの発現低下を認めた。また盲腸内の腸内細菌数は両群間で有意差を認めず、腸内細菌叢の組成に差を認めた。in vitroの検討にて、鉄負荷を受けたE.coliはJ774細胞内におけるsurvivalが延長し、炎症性サイトカイン産生も有意に高かった。以上より、鉄は腸内細菌叢の組成と毒性変化を介してIBDの病態に関与することが示された。
著者
末永 幸平 塚田 武志 関山 太朗
出版者
京都大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2019-06-28

数学における証明のを計算機を用いて一部自動化することを目指します.本申請課題は,この最終目標に対する探索研究として,自然数に関する命題の証明の一部自動化を目指します.本申請課題では,証明が二者ゲームとして定式化でき,したがってゲーム AI の学習手法を証明ゲームに適用することで有能な自動証明アルゴリズムを錬成できるのではないか,というアイデアに基づいて研究を進めます.自動証明は様々なシステムが意図通りに動作することを保証するための要素技術として用いられており,その点で将来的に産業的なインパクト・貢献の可能性が期待できると考えています.
著者
菊地 夏野
出版者
京都大学
雑誌
京都社会学年報 : KJS
巻号頁・発行日
vol.9, pp.129-147, 2001-12-25

This paper aims at reconsidering the view on prostitution during the 1990s in Japan. When people discuss the issue of prostitution in general, they have tended to reduce the problem into whether it is morally right or wrong. Especially in the 90s, it was often discussed around the dualistic notion of "free will versus compulsion", which have prevented us to see what exactly structuralizes the complex relationship between prostitution and the violence against women. Among the dominant discourses on prostitution during this period, there were some varieties. On one hand, there were discourses that condemn prostitution to be perfectly evil. It had become a convention for the anti-prostitution movement to regard prostitution as a greatest violence and discrimination against women. Such scholars as Daisaburou HASHIDUME and Kaku SECHIYAMA, on the other hand, have objected to the idea that prostitution is essentially bad. Their position was to affirm the act as far as it were carried out without violence and discrimination against women. Their debate tells us that, whether they deny it or not, their concern was to condemn whether prostitution is morally right or wrong. Instead, we proposed to ask why it has always been looked at in such a way. In pursuing the question in this paper, we have clarified the processes in which discourses on prostitution inevitably fell into the reductionism. Finally, we turned to the alternative approach to prostitution advocated by Mitsu TANAKA. It is a distinctive approach that turns our attention to the divided status of Japanese women. By making reference to TANAKA's argument, we have investigated a new way to situate prostitution more fundamentally and offered a clue to the situation into which modern Japanese women are put.