著者
井深 雄二
出版者
名古屋工業大学
雑誌
名古屋工業大学紀要 (ISSN:0918595X)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.43-51, 1996-03-31
著者
井戸田 秀樹
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究は,鋼構造部材の靭性に不可避な不確定性が存在することを前提とし,鉄骨ラーメンの耐震信頼性を効率的に向上させるための部材靭性統計量制御についての新たな知見を目的としたものである.研究成果は以下の3点である.(1)部材靭性の不確定性が鉄骨ラーメンの耐震信頼性に与える影響を把握した.(2)文献調査と実験に基づく部材耐力および靭性の統計情報の再構築を行った.(3)鉄骨ラーメンの効率的な耐震信頼性向上を実現する部材靭性の統計的性質を提示した.
著者
吉田 江依子 横越 梓 武藤 敦子
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2022-04-01

毎年、年末になると、今年の「流行語大賞」が話題になる。本研究で取り上げる新語・流行語は、その時々の社会の世相を表すその場限りの奇抜な表現を含んだ言葉に過ぎず、その研究に学術的意義があるのか、と考える人がいるかもしれない。しかし、言語学的視野に立ってみると、流行語は言語の創出、変異、消滅といった言語サイクルを短期間で表出している非常に興味深い言語対象である。どのような流行語が廃れ、どのような流行語が残るのか。ツイッターから言語データを収集し、生成文法を基本とする理論言語学の枠組みを用いて、今現在、進行形で起こっている流行語の言語変遷の仕組みを解明する。
著者
川島 慶子
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究の最大の「問い」あるいは動機は、日本女性初の物理学者にして戦後日本人初の頭脳流出という稀有な存在である湯浅年子が、近年までほとんど真剣な科学史研究の対象になってこなかったのは何故か、というものである。本研究の特徴は、フランスにある湯浅資料の中でも、パリのキュリー・アーカイヴが保管するジョリオ=キュリー資料の中にある湯浅資料をとりあげることである。応募者は最近使用可能になったフランス側の資料を、日本の資料と合わせて精査することで、湯浅年子を新しい視点から問い直す。
著者
池俣 吉人
出版者
名古屋工業大学
巻号頁・発行日
2006-03-23

主査:藤本 英雄
著者
中井 三留 足立 俊明 岩下 弘一 上野 一男 山本 和広 戸田 暢茂
出版者
名古屋工業大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

理想境界の一般理論の構成を目指す本研究の第一段階として,本年度の研究目的とした,固有境界と空間及びその上の諸種の調和構造が特定の理想境界とどの様に係わるかを明らかにする間題に於て,特に理想境界をロイデン境界に取った場合に以下のような成果を得た.n次元ユークリッド空間R^n内の単位球B^nのpロイデン調和境界Δ_p(B^n)(1<p≦n)の連結性が,B^n上非定数のpディリクレ積分有限なp調和測度,或は更に一般の指数をpとするA調和測度,が存在しないと言うコンデンサー問題の否定的解決と同等となることを示した.ついでΔ_p(B^n)が連結となる必要十分条件は2≦p≦nであると言う決定的な結論を得た.1くp〈2の時Δ_p(B^n)の非連結の度合を,B^n上に常にpディリクレ積分無限なA調和測度が存在すると言う形で,最初はn=2に対し,ついで一般のn≧2について明らかにした.B^nを一般化してリーマン多様体Mをとるとき,その上の(n-1)次のドラムコホモロジーが0で,更にMがビルタネン性を持つならば、2≦p≦nのときΔ_pp(M)が連結となると言う形の一般化も行った.特にビルタネン性を詳しく調べ,B^nnの幾何学的形状の一般化を考察した、その結果,B^nを特別な場合として含むものとして,R^nの部分領域Gで,星型であるか,又はGの境界∂Gが連結で局所的にみてグラフ状曲面からなる場台にも,2≦p≦nであるならば,Δ_p(G)がまた連結となることが分かった.更に別の見地からの進展として,MをC^∞級の完閉境界∂Mを持つC^∞級のり-マン多様体とするとき,2≦p≦nの時かつその時に限り,M上の全ての指数pのA調和測度はMの閉包==MU∂M迄連続に拡張できて,∂Mの各連結成分の上で1又は0となると言う結果も得た.
著者
大桑 哲男
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

高齢ラット、肥満ラット及び糖尿病ラットを対象に運動トレーニング及びL-アルギニン投与が血液の凝固・線溶に及ぼす影響をタンパク質酸化及び脂質過酸化から検討した。本実験においてL-アルギニン摂取と運動トレーニング群のプラスミノゲン活性化因子は正常ラットに比べ有意に増大し、血液凝固マーカー(トロンボキサンB2)は有意に減少した。またL-アルギニン摂取と運動トレーニング群のタンパク質酸化及び脂質過酸化は対照群に比較し有意に減少し、還元型グルタチオン及びグルタチオンレダクターゼ活性は有意に増大した。これらの結果から運動とL-アルギニン摂取は酸化ストレス軽減させ、血栓予防に有効であることが示唆された。
著者
中村 光一 稲葉 次紀 若松 勝寿 仲野 〓 河崎 善一郎 依田 正之
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1996

平成10年度冬季ロケット誘雷実験は、準備・撤収を含めて平成10年10月26日から12月5日までの間、石川県奥獅子吼山山頂の北陸電力試験用送電線30号鉄塔付近で実施された。今年度は、鉄塔誘雷6回、地上誘雷10回の計16回の誘雷に成功した。この16回を加えると昭和52年度からの通算成功回数は187回(過去のエアー砲通算2を含まず)となる。本実験では火薬ロケット、火薬を使わないエアー砲、も試みた。主な研究項目は次の通りである。(1)鉄塔誘雷:160m長のナイロン糸でワイヤを絶縁することにより、鉄塔誘雷を目指す。鉄塔側では、碍子間電圧、塔脚電位、鉄塔脚に接続した針付き接地電極への分流、などの測定。(2)地上誘雷:接地されたスチールワイヤを火薬ロケット、エアー砲、ウォータロケットにより引き上げ、地上への誘雷を目指した。限流式避雷針の特性試験、雷エネルギー測定、雷管石の生成。(3)ロケット搭載型電界計による空間電界の測定、(4)雷測定:雷撃電流、地上電界、磁界変化、放電路の光学観測、雷鳴による放電路再現、液晶雷警報器の屋外試験、鉄塔コロナ電流、搭頂電界測定。(5)4km離れたベースでは地電流測定を行った。(6)誘雨ロケットによる誘雨試験も併せて行った。誘雷を目的としたロケットは21回打ち上げて16回成功した。他に、エアーロケットに200m長のロープを取り付け、地上に回収する方式の試験も実験した。結果の一覧を表1に示す。60m鉄塔への誘雷には160m長のナイロン糸を使用した。9回の内6回成功し、1回は山側下相導体に誘雷した。中国式限流避雷針と従来形避雷針を6m置いて並列させ、その上空20mに誘雷を導き、いづれの避雷針に誘雷するかのテストを試みたが、別の場所に誘雷した。ウォータロケットは、飛行高度が不充分で誘雷に到らなかった。本研究は、平成8年度から、3年間の継続研究であり、3年間の合計誘雷成功数は、36にのぼる。この実験を通して上述の(1)〜(6)に関し、多くの成果が得られた。
著者
小山 由紀江 杉森 直樹 田中 省作
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究の目的は理工系学生の英語語彙・語句に関する能力を測定するために、科学技術コーパスデータの分析に基づいたコンピュータ適応型テスト(CAT)を作成することである。この目的ため、科学技術コーパスを分析し、重要語彙・語句を抽出しこれを試験項目に使用した。テスト項目の分析と受験者の能力推定にはLatent Rank Theory(LRT)を採用し、予備テストを実施し230項目の項目バンクを作成した。これらを基に開発した理工系英語CATをmoodle上で実施した結果、科学技術英語のテストとして一定の妥当性があることが解った。
著者
川島 慶子
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究はマリー・キュリーとパリの科学アカデミーの関係について、ジェンダーの視点から分析したものである。キュリーは女性初のノーベル賞受賞者かつ、人類初の二度のノーベル賞受賞者として、科学史上の偉人である。しかしフランスでは、著名な科学者なら必ず所属する科学アカデミーの会員選挙に落選した。ノーベル物理学賞の共同受賞者である夫のピエールもベクレルも会員である。つまりマリーの落選には20世紀初頭のフランスにおけるジェンダーバイアスが影響していた。加えて、この選挙事件には民族問題と政教分離の問題も影響していた。これら三問題は現在同様絡みあい、キュリーの科学者としてのキャリアに、大きな影響を与えた。
著者
加藤 昇平
出版者
名古屋工業大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究課題では、高齢者の音声に対する独自の解析手法を提案することで,ごく早期の認知症発見・予防を目的とした極めて簡易な,在宅でも利用可能な音声認知症スクリーニングの基礎アルゴリズムを開発した。データ解析ならびにデータマイニング技術の手法であるROC解析ならびに多重ロジスティック回帰分析の技術を応用することで、高齢者の質問応答発話音声から抽出した音響ならびに韻律特徴を用いて認知機能の危険度指標SPCIRを計算するアルゴリズムを提案した。これにより、誰でも、定期的に、安心して認知症スクリーニング検査を受けることができ、認知症の疑いを早期に発見することで専門医への受診誘導を促す仕組みが実現される。
著者
坂上 文彦
出版者
名古屋工業大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では,ライトフィールドディスプレイの作成方法について検討し,その作成方法および校正方法について確立した.この方法では,観測者を模したカメラによりライトフィールドディスプレイを撮影することで,幾何的な情報を取得することなくどのようなライトフィールドが提示されるかをモデル化することに成功した.また,このようなモデルを用いることで,低視力者が裸眼でディスプレイを観測した場合に,任意の鮮明な画像を観測させることに成功した.さらに,画像を観測させるだけで視力を計測可能となる方法を提案した.また,通常のディスプレイを用いて視力仮想矯正を実現する方法についても提案した.
著者
前田 健一
出版者
名古屋工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

防波堤等の防災の構造物は海底や大きな石を積み上げたマウンドなどの地盤で支えられていることから,津波の押し波や引き波が構造物に作用する圧力だけでなく,地盤に波が浸透することにも着目した.その結果,地盤がゆるんで弱くなる液状化が被害を大きくするとともに,いったん構造物を超えた波が再び海面に落ち込む越流によっても,地盤の表面に液状化が発生し,大きく削る洗掘が発生することを明らかにした.さらに,津波襲来前の地震動による液状化の影響を調べ,巨大地震では以上のような液状化の負の連鎖が被害を大きくすることを示すとともに,被害を減らすための対策方法について,地盤工学の立場から提案している.