著者
成田 健太郎
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 = Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.41-68, 2018

This paper is the first part of an annotated English translation of the section “Calligraphy 書” of the Taiping yulan 太平御覽.
著者
橋本 鶴人
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.239-254, 2019

近世の関東甲信に所在した神事舞太夫・梓神子を支配した神道系宗教者集団習合家は、神職・陰陽師・夷願人・修験など他の宗教者集団との争論を通じて「家職」と称する固有の職分を確立していった。習合家にとって、梓神子職の独占は組織を維持する上で至上の課題としていたが、近世後期の段階で類似する行為を行う者が多数現れた。その中で、当山派・本山派修験が組織する神子により梓神子職の核になる「ささばたき」の法式が執行されていることが判明して文政四年に習合家は本山派修験と争論に及んだ。梓神子職に紛らわしい行為を執行する修験の背後には神職本所の吉田家が存在し、争論は習合家にとっては修験の対立のみならず、吉田家との対立を内包するものであった。本稿では、修験との争論を中心に、文政年間に展開された習合家と他の宗教者の争論を概観し、近世後期における宗教者の様相と彼らを取り巻く社会状況を明らかにすることを試みるものである。
著者
杉浦 晋
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 = Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.187-197, 2022

偽書は、事実(ファクト)もしくは現実(リアル)と虚構(フィクション)とのあいだに位置づけられる、もう一つの虚構(フェイク)であり、独特の事実=現実らしさ(リアリティ)を虚構(フィクション)に与える。芥川龍之介「奉教人の死」、谷崎潤一郎「春琴抄」、石川淳「喜寿童女」といった偽書の趣向に基づく近代以降の小説は、現実を拒絶して虚構に向かう指向とあわせて、近代以前の諸テクストによって自らを根拠づけようとする、いわばインターテクスチュアリティへの指向を有する。森鷗外の歴史小説や史伝はその先例とみなされ、たとえば「喜寿童女」は「渋江抽斎」にならった可能性がある。偽書をめぐる考察は、文学の想像力の本質にかかわる。
著者
ビュールク トーヴェ
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 = Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.125-139, 2020

本稿では、享保期江戸歌舞伎界で活躍した二代目市川團十郎(元禄元〔一六八八〕年~宝暦八〔一七五八〕年)の日記を詳しく読解する。文献が少ない近世中期における貴重な資料でありながら、これまで分析されることがなかった二代目團十郎の日記には、舞台制作の詳細はもとより歌舞伎役者としての日常生活についても縷々綴られている。これらを読み解くことで、当時の歌舞伎役者のありのままの姿を、また当時歌舞伎の舞台がどのように制作されたかを知ることができ、ひいては歌舞伎界の転換期とされる享保期江戸歌舞伎の実態の解明につながるであろう。
著者
成田 健太郎
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 = Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.111-130, 2019

This paper is the second part of an annotated English translation of the section “Calligraphy 書” of the Taiping yulan 太平御覽.
著者
中村 大介
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.129-147, 2020

漢代の遼東郡は楽浪郡とならんで、朝鮮半島や日本列島の社会に関連の深い地域である。さらに、王莽期頃から烏桓が塞内でも活動していたことが、発掘によってわかってきた。そこで、本稿では遼東半島の墓を軸に時期的変遷と交流関係について考察を行い、当時の交易活動について検討した。その結果、東の膠東半島と北の騎馬遊牧民との仲介者として貝墓を造営していた人々の活動が重要であることが理解された。訂正(1p)あり
著者
水野 博介
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.167-174, 2014

1 問題意識2 『ガールズ&パンツァー(略称:ガルパン)』聖地巡礼①「聖地」をめぐる概要②まち歩き③「大洗町商工会」へのインタビュー3 『耳をすませば(略称:耳すま)』①「聖地」をめぐる概要②まち歩き③「せいせき観光まちづくり協議会」へのインタビュー4 結語:
著者
沢田 和彦 畠山 雄三郎
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.203-222, 2021

本号から数回にわたって長崎市の長崎歴史文化博物館所蔵の『東京親朋書翰綴込』の翻刻を連載する。志賀親朋は本邦最初のプロのロシア語通詞である。第一回は文久元(一八六一)年二月十五日から八月十八日までの書翰計十一通を紹介する。
著者
成田 健太郎
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 = Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.149-176, 2020

This paper is the third and last part of an annotated English translation of the section “Calligraphy 書” of the Taiping yulan 太平御覽.
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 = Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.179-209, 2019

教養学部では、初年次生の必修科目として「アカデミック・スキルズ」を開設して久しい。「アカデミック・スキルズ」は、入学したばかりの大学一年生に、大学での学びの基本を学修してもらうことを目的に設置されている。授業でのノートの取り方や文献の探し方などからはじまり、探求するテーマを自ら見つけ、参考文献を収集して整理分析し、グループ・ディスカッションやプレゼンテーションを経てレポートを作成するまでの一連の作業を経験する。本稿は、その「アカデミック・スキルズ」科目の全体会にゲスト・スピーカーとしてパルコキノシタ氏を招き、講義していただいた講演の記録である。講義は2019年6月28日(金)、埼玉大学全学講義棟1-301教室でおこなわれた。
著者
岡崎 勝世
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 = Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.21-64, 2016

はじめに第1章 学校教育体制創始期における世界史教育(1872、明治5~1879、明治12) 1.『史畧』(明治5)と『萬國史畧』(明治7)2.グッドリッチ『パーレー萬國史』3.普遍史型万国史教科書とその原典第2章 学校教育体制模索期における世界史教育(1879、明治12~1886、明治19)―啓蒙主義的世界史への傾斜― おわりに
著者
高木 英至
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 = Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.39-52, 2022

意見によって社会が多数派と少数派に分かれるとき、少数派成員は多数派成員より自己の(自集団の)意見への確信度が高い――この点を筆者の社会的影響モデルから予測できるかどうかを確認する。報告する3つの計算機シミュレーションにより、同モデルがこの予測を生み出すことを示す。社会的影響の公的同調モデルからは、少数派の規模が小さく、個人の信念が適度なバラツキを持つときに、この予測が顕著に成り立つ。
著者
岡崎 勝世
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 = Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.21-64, 2016

はじめに第1章 学校教育体制創始期における世界史教育(1872、明治5~1879、明治12) 1.『史畧』(明治5)と『萬國史畧』(明治7)2.グッドリッチ『パーレー萬國史』3.普遍史型万国史教科書とその原典第2章 学校教育体制模索期における世界史教育(1879、明治12~1886、明治19)―啓蒙主義的世界史への傾斜― おわりに
著者
岡崎 勝世
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 = Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.1-52, 2016

はじめに第1章 近代教育体制確立期における世界史教育 (1886、明治19~1893、明治26)1. 中学校令(1886、明治19)と世界史教育2. 帝国大学と史学科の発足3. 天野為之『萬國歴史』(1887、明治20) ―「初期文明史型万国史」―4. スウィントン『世界史概説』と木村一歩『萬國歴史』(1891、明治24)5. 文明史型万国史教剰書の二つのタイプ6. 中国史の革新 〈以上、本号)第2章 近代教育体制整備期における世界史教育 (1894、明治27~1902、明治35)1. 「完成期文明史型万国史」2. 国史・東洋史・西洋史「三分科制」の提起3. 「官学アカデミズム史学」の形成と近代ドイツ歴史学4. 万国史教科書の消滅と東洋史教科書、西洋史教科書の分立へ (第2章は次号)おわりに
著者
水野 博介
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 = Saitama University Review. Faculty of Liberal Arts (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.167-174, 2014

1 問題意識2 『ガールズ&パンツァー(略称:ガルパン)』聖地巡礼①「聖地」をめぐる概要②まち歩き③「大洗町商工会」へのインタビュー3 『耳をすませば(略称:耳すま)』①「聖地」をめぐる概要②まち歩き③「せいせき観光まちづくり協議会」へのインタビュー4 結語: