著者
鬼塚 雅子
出版者
埼玉女子短期大学
雑誌
埼玉女子短期大学研究紀要 = Bulletin of Saitama Women's Junior College (ISSN:09157484)
巻号頁・発行日
no.4, pp.131-177, 1993-03

This paper deals with what horrors and terrors are shown or hinted at in Walter de la Mare's short stories and his novel. It also shows how de la Mare originated his unique style of horror and terror in his works, adopting some elements of traditional English ghost stories.
著者
宮澤 眞一
出版者
埼玉女子短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

平成11年度から平成13年度の三年継続の本研究計画が認可されたとき、サトウ自筆日記の日本滞在に係わる三つの時期(1862-1869;1870-1884;1895-1900;1906)のなかでも、前半部分(1862-1884)に集中することが、私の当面する研究の必要性と、力量の及び範囲と考えていた。実際に三年間という長い呼吸の歳月の進行とともに、研究意欲は膨らむ一方の勢いとなった。結果的に三年間の継続研究の研究実績は、アトウ自筆日記全39冊の解読・活字化を達成して、66年に及んだサトウ日記執筆の全体像を把握できたことである。その成果を纏めるのに更に一年を要したが、2003年3月には研究成果報告書において、幾つかの事項に関して詳細に報告した。第一の事項は、上記全体像に係わる点である。「表1:サトウ日記の自筆原稿(manuscripts)と転写原稿(transcriptions)の概算」(上記報告書p.18)を纏めあげることによって、サトウ日記の総体を眺望する内外で初めての資料となった。具体的な一例を挙げるなら、当初計画の自筆日記分(1862-1884)は、約2537頁となり、全39冊分の総頁数が約9373頁であるのだから、当初計画の約3.7倍の基礎作業を完了したことになり、A4版30行の転写原稿は、約6457枚の総枚数を数えることが一目して分かる。第2報では全自筆日記資料の書誌的纏め方について、を表2に言及しつつ、極めて簡略化した「記入日リスト」の形にした今回のを述べてある。今後の研究実績の予定されている発表について、最後にひとこと触れておきたい。本研究の中核となる仕事は、解読し活字化した転写テキストを書物として発表することにある。本年度は幕末維新(1861-1869)を出版し、向こう5年間に全20巻で逐次出版することで出版社と協議中である。また、来年度には新書版で「アーネスト・サトウの日記」を出版して、本研究の実績報告の内容を一般読者に向けて公表することになっている。
著者
衣川 清子
出版者
埼玉女子短期大学
雑誌
埼玉女子短期大学研究紀要 (ISSN:09157484)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.433-448, 1999-03-01

This paper shows a potential use of rock/pop songs in a lecture on American culture and society. Selected songs here are considered appropriate teaching materials when we talk about alienation/isolatedness that non-Americans (and immigrants) feel, serious problems and harsh realities in America, and more positively, American dreams and hopes, all of which are important aspects of American society and culture.
著者
林田 弘美
出版者
埼玉女子短期大学
雑誌
埼玉女子短期大学研究紀要 (ISSN:09157484)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.275-298, 1999-03-01

Regrettably, Mineko Matsumura, a tanha poet and translator, is long for gotten. Her excellent translations into Japanese of Irish literature were once much praised by Kan Kikuchi and Ohgai Mori among others. This paper deals with her inner life in terms of the conflict between a realist and a fancier. The strife could encourage her to produce outstanding translations as well as many impressive tanka poems.
著者
坂本 清恵
出版者
埼玉女子短期大学
雑誌
埼玉女子短期大学研究紀要 (ISSN:09157484)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.39-45, 1997-03-01

1996年春学期の国語表現で、表記を正すために作成した手紙文例のうち「是非いらっしゃってください」を「いらしてください」や「来てください」などに訂正したものがあった。表記の誤りではなく、敬語表現の誤りと誤解して訂正したものと思われる。必ずしも表現の誤りと考えたとはいえなくとも、表現としては馴染みのない、少しおかしいということなのであろう。このことは、「いらしてください」や「来てください」が日常的に使っている馴染みのある敬語としてとらえられていることを示すと同時に、「いらっしゃってください」は敬語的には誤りであるという意識に繋がるものであることを示すと思われる。そこで、訂正のなかで、一番多かった「いらして」を中心に、「いらっしゃって」や他の敬語表現との使用状況・使用意識について調査・考察を行った。