著者
西田 利貞 中村 美知夫 松阪 崇久 松本 晶子 座馬 耕一郎 松本 晶子 座馬 耕一郎 島田 将喜 稲葉 あぐみ 井上 英治 松本 卓也
出版者
財団法人日本モンキーセンター
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

採食、道具使用、毛づくろい、遊び、求愛誇示、威嚇誇示のいずれの分野でも文化的行動パターンが見られ、その発達過程の概要を明らかにすることができた。社会的学習のプロセスとして検討した「対角毛づくろい」は形式自体は母親によって「モールディング」で伝達される可能性が高いが、細かいパターンは試行錯誤で決まるようである。記録された40以上の新奇行動のうち、いくつかは「流行」と呼べる程度まで頻繁に観察されるにいたったが、文化として固定される確率は低いことがわかった。