著者
池内 慈朗
出版者
美術科教育学会
雑誌
美術教育学:美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.65-79, 2009-03-21 (Released:2017-06-12)

本論考では,「感性」というあいまいさを含む概念を解釈すべく,海外の諸領域での異なったアプローチから感性を様々な角度より浮かび上がらせ検討を試みた。(1)「言語と思考」の研究からの解釈,サピア-ウォーフ仮説,文化と言語の関係,(2)J.J.ギブソンのアフォーダンス理論と,ネルソン・グッドマンの流れを受け継ぐガードナーの考えをもとに,シンボル・システム理論との関係について考察した。(3)アナロジー,メタファーは抽象的な情報を抽出し,その類似性を比較し事象の「見立て」「意味づけ」の対応づけである。アナロジー,メタファーは感性を引き出すのに重要な役割があり,イメージ・スキーマはそれらが働く前段階であり,カテゴリー化による構造化された知識と,それを創造的に用いようとする我々のimaginationが見出せる点が明らかになった。日本人特有の「感性」についても考察した。

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芸術的思考におけるシンボル・システム理論とアフォーダンス理論からの「感性」の解釈の試み : イメージスキーマからみたメタファー概念とプロジェクト・ゼロの美術教育における視座 https://t.co/SLMWXjhITG

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