著者
奥本 牧子 畑江 敬子
出版者
日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.1083-1083, 2009 (Released:2009-08-28)

【目的】 煮物の味は冷めるときに染み込む、と一般にいわれているが、それを確かめるために実験を行なった。前報では、3種の食品を1% NaCl溶液中で加熱し、温度降下速度をかえて、一定温度で保温し、食品中の食塩の濃度を測定した。その結果、温度が高いほど食品中のNaCl濃度は高く、冷めるときに味が染み込むということは確認出来なかった。そこで、さらに温度降下条件を急速にし、煮汁の温度が冷めるときに味が染み込むかどうか確かめることを目的とした。さらにソレー効果との関係を考察した。 【方法】 試料として前報同様ジャガイモ、ダイコン、コンニャクを用い、一辺2cmの立方体に成型し1% NaCl溶液中で一定条件で加熱した後、とりだして、予め、0,30,50,80,95℃に設定した1% NaCl溶液に移し、5,10,30分後に取り出し、前報同様に内層(表面より3mm内側)と外層(表面より3mmまで)に分けて、イオンメーターでClイオンを測定し、NaCl濃度を算出した。 【結果】 いずれの場合においても高温に保った方がNaCl濃度は高い傾向にあった。今回の実験でも冷めるときに味が染み込むことは確認出来なかった。ソレー効果は温度が定常状態の場合に液体中のNaCl濃度が移動するという現象で、濃度によって温度は異なるが、ある特定の温度(海水程度では12℃)を境にしてNaClは高温側から低温側、あるいは低温側から高温側に移動するという現象で、煮物の味の染み込みを説明するには無理があるのではないかと考えられる。

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煮物に味を染み込ませるために冷ますのは、温度が高い煮汁中で細胞壁が壊れ煮崩れを防ぎつつ、時間をかけて味を染み込ませるのが目的で、Soret効果を狙ったものではないという風に認識を改めました。/ 加熱後の温度履歴が煮物野菜における調… https://t.co/xiiDbU7j82
@yashoku_nikki ソレー効果との説明はいくつか目にしたことがありますが、定説にはなっていないのでしょうか? https://t.co/iIJs2cgx9H
これが調理学会での報告ね。https://t.co/vmpgnC3npZ

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