著者
簗田 優 田路 則子
出版者
特定非営利活動法人 グローバルビジネスリサーチセンター
雑誌
赤門マネジメント・レビュー (ISSN:13485504)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.55-76, 2020-04-25 (Released:2020-04-25)
参考文献数
6

東欧バルト三国のひとつリトアニアでは、若者によるスタートアップの設立が活発である。特にIT関連スタートアップの起業が活発で、都市部のコ・ワーキングスペースや大学内に設けられた起業スペースなどは若い企業家の活気が溢れている。このような活況は産学官が連携したスタートアップ・エコシステムに支えられている。また、近年では外国人起業家や外国人投資家も増加し、スタートアップ・エコシステムはグローバル化しつつある。加えて、大都市の中心的大学では起業家教育が行われており、スキルアップを目指す現役ビジネスマンに混ざって多くの学生がビジネス・スキルを学んでいる。このようなリトアニアのスタートアップ・エコシステムは、同じバルト三国のエストニアや北欧のスウェーデンを参考としたものであるが、大学内インキュベーション施設や起業家教育の取組みには目を見張るものがあり、日本の産学官の各主体が参考にできることも多い。また、起業家やスタートアップ・エコシステムの各主体がグローバル化している点も、日本は参考にできるだろう。そこで本稿では、リトアニアのスタートアップ・エコシステムと、代表的なスタートアップ企業について紹介し、日本が参考にすべき点についても明らかにしたい。

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