著者
木場 安莉沙
出版者
カルチュラル・スタディーズ学会
雑誌
年報カルチュラル・スタディーズ (ISSN:21879222)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.117-142, 2019 (Released:2019-10-21)
参考文献数
29

本研究は言語的/パラ言語的情報をマルチモーダルに分析し、哲学的知見と言語学的知見の交錯するところに位置づけられるものである。本研究ではメディアに見られる性的少数者の表象を対象とし、バトラーやフーコーの知見を援用しつつディスコース分析の手法を用いて、セクシュアリティの表象に見られる特徴や、表象と関連して動的に産出されるパワーおよびイデオロギーについて考察する。データとして子供向けアニメ映画やバラエティ番組を扱い、そうしたフィクションおよびノンフィクションにおける表象の間に関連性が見られるかどうか、また表象に働きかける「イデオロギーの戦略」や「攪乱」の可能性について明らかにすることが本研究の目的である。分析の結果から、ノン/フィクション間には表象上の類似点が見られるものの両者ともに新しいキャラクラーの登場によって表象の揺れが見られること、このことが攪乱の現れであるとともにその契機となること、さらに、一貫して変わらないように見える表象も異なる(そして多層的な)イデオロギーの戦略から産出されていることが明らかとなった。

言及状況

外部データベース (DOI)

はてなブックマーク (1 users, 1 posts)

Twitter (5 users, 5 posts, 1 favorites)

@oriii_chance 家族を守るというのは維持側だから、その時代にまだ受け入れられない人々が敵になる 下記論文は歴代クレヨンしんちゃん映画とLGBTのやり取りをガチで分析してる 9ページ目からの熱意が半端ない https://t.co/1KRG6w3Aun #クレヨンしんちゃん #LGBT
https://t.co/whvt2BtBg3
例えば、ヘンダーランドの大冒険では、ヘテロによるハッピーエンドしか認められていないし、雲黒斎では家の都合で女がしばれられている。作品通してみさえの扱いは本当にひどい。知識がある前提で見ないとこの差別が正しいと刷り込まれそう… これも後で読んでおこっと https://t.co/nWkEWOyz0z

収集済み URL リスト