著者
池上 知子
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.133-146, 2014 (Released:2014-12-24)
参考文献数
75
被引用文献数
8 6

社会から差別をなくそうという長年の取り組みにもかかわらず, 現代においても依然として差別に苦しむ人たちは存在する。本稿では, この問題にかかわる社会心理学の理論や研究パラダイムの変遷を追いながら, なぜ事態が改善しないのかを考察する。その一つの理由として, 差別的行動や偏見に基づく思考は, 人間が環境への適応のために獲得した正常な心理機能に根ざしていること, その機能はわれわれの意識を超えた形で働くため, これを統制することがきわめて困難である点を指摘する。そして, それにもかかわらず, 社会心理学はそれらを意識的に制御することを推奨してきたことが, 問題をさらに複雑にする結果となっていることを議論する。最後に, 最近, われわれに楽観的見通しを与えてくれる新しい観点が登場してきたことに言及する。それらは, 伝統的接触仮説を発展させた研究と潜在認知の変容可能性を検討している研究の成果に基づいている。本稿では, これらの新しい方向性についても考察する。

言及状況

外部データベース (DOI)

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6,8,9 などはサイコパスとも思えますが、 他はナルシズムです。 https://www.jstage.jst.go.jp/article/arepj/53/0/53_133/_pdf https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjesp/46/2/46_2_120/_pdf こう言ってはなんですが、 その人は最近そうなったとは思えません。 も ...

はてなブックマーク (2 users, 2 posts)

[*ツイッター][critique][社会][差別] この論文の後半部分で、フィクション等による間接接触や情報環境の変化が偏見、差別の低減に効果があるとする研究結果が紹介されてます。/ 差別・偏見研究の変遷と新たな展開
[差別][偏見][研究] 差別・偏見といったところの研究の変遷がまとまっていてわかりやすい。

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障害者差別解消について色々と考えていた時にみつけたテキスト。いまも考えの基礎に置いている。差別解消について取り組む自治体職員や学校、企業、NPOなど様々な組織の人に読んで欲しいと思っている。 差別・偏見研究の変遷と新たな展開—悲観論から楽観論へ—池上 知子さん https://t.co/pX8byeVvHQ
差別・偏見研究の変遷と新たな展開 今読んでいる途中 https://t.co/mk4LCoGGvd
上位集団への移動を欲するようになる」が、…「上位集団への移動が…極めて困難であると知ると、そのことによって傷ついた自尊心を回復するため、いわば補償反応として下位の集団の価値を貶める」『差別・偏見研究の変遷と新たな展開』池上知子(甲南大学教授)ような→https://t.co/NzW5yKPxVI
https://t.co/kw8ElMOcXa
あと、これもいい。 「差別・偏見研究の変遷と新たな展開 ― 悲観論から楽観論へ ―」 池上知子 https://t.co/MwTOYNdJ9P https://t.co/uJeWcQAdcc
@Kengo_Osaka 面白い論文見つけた。 いま、読みかけ。 https://t.co/76GRTFPexv
J-STAGE Articles - 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 https://t.co/wJGGyc4byq
https://t.co/i0HhstY3x6
自尊心が脅かされたときに無意識のうちに差別をしやすくなるそうです。 https://t.co/xj60ug0WAa 生まれついて変えられない事への差別は不合理とされている一方で人種は変えられなくても国籍は変えられるので国籍による差別は必ずしも不合理ではないけど、誰しもがそんな努力をできるとは限りません。
障害者を障がい者とひらがな表記するとイメージが好転するって報告があってホンマかいな?ってなったけど、この前燃えてた女子けんこう部にも当てはまる事なんやろかな?燃えてたけど。 https://t.co/LaEWzsOBfA
@GcMxM3GGB1ELXL6 こちらですね! ありがとうございます、優先的に読みたいと思います!! https://t.co/oWS2SUaD1M
社会心理学の差別やステレオタイプ研究に関心のある学部生には、まずこの論文を読んで欲しいです。 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 —悲観論から楽観論へ— https://t.co/MsXqn67KOE
水原希子が差別されてるのか。 差別が起きる心理学的要因 https://t.co/vEIHf8puFd 解決法の示唆もあります。
差別・偏見研究の変遷と新たな展開 —悲観論から楽観論へ— 池上 知子(大阪市立大学大学院) https://t.co/wmKtoFJNWJ 差別は人間が本性的に持っている適応的で正常な心理機制の反映なので、無くすのは非常に難しい。
https://t.co/iDXZ8tpv8F
https://t.co/LPC1U9PZMG
池上知子2014差別・偏見研究の変遷と新たな展開@教育心理学年報 https://t.co/S2Qtaifh8G
J-STAGE Articles - 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 https://t.co/CXmW883y4M
潜在的な認知が無自覚に形成されるのであれば、情報環境を変えれば潜在認知にも作用する(偏見が緩和される)という可能性もある。すなわち、自分と異なる存在を受け入れるような環境づくりが有効なのではないか。 『差別・偏見研究の変遷と新たな展開』 https://t.co/l24oh0Z7r7
キチゲが限界迎えてる https://t.co/gzgIa0LIhI
差別的行動や偏見に基づく思考は, 人間が環境への適応のために獲得した正常な心理機能に根ざしていること, その機能はわれわれの意識を超えた形で働くため, これを統制することがきわめて困難である点を指摘する。(池上 知子) https://t.co/BP990bJpWd
>あらゆる人間の認知には歪みがみられ偏見や差別意識から完全に自由でいることは困難と考えられる。 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 池 上 知 子 https://t.co/YabB8h3fHk
✍️のだ:差別・偏見研究の変遷と新たな展開 https://t.co/uxOXOewUWg
@nitijoho そうなんです。面白いことに https://t.co/wgk91ckozb によれば差別ってのは人間の欲望に基づくものであるとされています。ただそれを弱めることは出来るともされています。 ラベリングの中にも先程言ったスティグマと言われるネガティブなものを排除していくことは可能だと考えます
J-STAGE Articles - 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 https://t.co/3OJxhQTdCt
差別・偏見について、わかりやすい考察がされてる。 「差別・偏見研究の変遷と新たな展開:—悲観論から楽観論へ—」池上知子さん。 https://t.co/pX8byeDmtI
あとで読む J-STAGE Articles - 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 https://t.co/Q3ridkyhDV
勉強のためにこの論文を読む。研究動向のレビューなんだけど、面白い。 J-STAGE Articles - 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 https://t.co/koqV3jxJib
この論文の後半部分で、フィクション等による間接接触や情報環境の変化が偏見、差別の低減に効果があるとする研究結果が紹介されてます。/ 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 / “ja” https://t.co/Rz0h8kxKYR
差別・偏見研究の変遷と新たな展開 / “ja” https://t.co/Rz0h8kxKYR
今世界で無意識下の差別に着もしてるのってこの論文で書かれてるような研究の潮流も関係してるのかな。/ 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 / “ja” https://t.co/Rz0h8kxKYR
後半でメディアによる間接接触や情報環境の変化が差別・偏見の低減に効果があるとする研究結果が紹介されてるのですが評価できるほどの知識が無いのでどなたかご教示ください。 / 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 / “ja” https://t.co/Rz0h8kxKYR
後半部分で、フィクション等による間接接触や情報環境の変化が偏見、差別の低減に効果があるとする研究結果を紹介してる。 / 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 / “ja” https://t.co/Rz0h8kxKYR
読んでる / 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 / “ja” https://t.co/Rz0h8kxKYR
差別・偏見研究の変遷と新たな展開 / “ja” https://t.co/Rz0h8kxKYR
差別・偏見研究の変遷と新たな展開 https://t.co/YijLHpUiw0
おもしろかった。専門外の日本語レビューはほんとにありがたい… 最後の方の外集団間の直接/間接接触による差別の緩和がおもしろかった。 → 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 https://t.co/cNobjFkriW
@lilith2160 @mtprince9 J-STAGE Articles - 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 https://t.co/LWNNhBPZFh 心理学の中では50年代初頭から長い歴史があってね,そう性急には結論出せない部分.
『質問紙による態度調査において 「障害者」 を 「障がい者」 とひらがな表記にすると,限定的ではあるがイメージの好転がみられたと報告している。 一見すると本質的でないかに見える工夫にも一考の余地があることを伺わせる。』 まじか…… https://t.co/dkx77rKFJG
『伝統的な性役割観に基づくジェンダー・ステレオタイプが,依然として社会に存在すること,また,伝統的なジェンダー・ステレオタイプは,自尊心が脅威に晒されたり,存在論的恐怖が顕現化すると活性化しやすくなることが示されている。』 https://t.co/dkx77rKFJG
『現代的人種差別主義は,人種間の平等を保障する必要性は十分認識しているが,(中略) 本人の努力の欠如に原因を求め,加えて,社会的弱者が過剰に自分たちの権利を要求し不当に優遇されているという主張を行う傾向を指す。』 https://t.co/dkx77rKFJG
差別・偏見研究の変遷と新たな展開 池上知子 https://t.co/hJKDLwfNxy
@I_love_alone @dabadatw @J_J_Kant @Janome_Narcot 「それほど外れてない、極めればどの道も同じ、慣れた概念で捉えれば良い」と、感じました。 「諸刃の権利論」って初耳ですがPDF135~136あたりザックリ読んで重ねた感触の感想です。 https://t.co/UMJrjBx4Zn
差別・偏見研究の変遷と新たな展開 ― 悲観論から楽観論へ ― 池上知子(大阪市立大学大学院)https://t.co/SczwrXKSIx
@chang__air 人間の習性、「本能」という表現は若干レトリックとして雑かもしれませんが、ふつうに研究されてきている話ですよ。このへん。https://t.co/SczwrXKSIx もうちょっと要約的なのだとこのあたり。https://t.co/BDNwP2p67p
メモ https://t.co/jbFeoxiAUS
.oO( https://t.co/uIIHMPJD4S とか https://t.co/qgH8a3Ke6o を補助線にしてみたけれど、人の行動はその当人には合理性がある前提で理解すべきなのかしら。 https://t.co/t7WMUcuWLb の最後に若干の間接的な希望。)
「差別・偏見研究の変遷と新たな展開—悲観論から楽観論へ」池上知子 2014 https://t.co/XlRGAYB34E
池上知子(2014). 差別・偏見研究の変遷と新たな展開 —悲観論から楽観論へ— 教育心理学年報, 53, 133-146. https://t.co/mrLlxyOLOv

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