著者
平本 嘉助
出版者
The Anthropological Society of Nippon
雑誌
人類學雜誌 (ISSN:00035505)
巻号頁・発行日
vol.80, no.3, pp.221-236, 1972 (Released:2008-02-26)
参考文献数
36
被引用文献数
20 22

関東地方の縄文時代より近代初期まで,各時代人の平均身長を推定し,これに既発表の現代人の生体計測による資料を加えて縄文時代より現代までの身長の時代変化を検討した.繩文時代より近代初期(明治維新より1900年まで)までの各時代人の推定身長は大腿骨をもちいた身長推定式によって算出した.推定式は藤井(1960)の報告による大腿骨最大長の身長推定式をもちいた.結果は男女ともに繩文時代人より古墳時代人が大きく,以降,鎌倉時代,室町時代,江戸時代,そして近代初期へと順次身長が低下してきたことが推測される。そして現代においては急激な身長の増加が生じている.また現代人の身長は古墳時代人よりも大きくなっている.

言及状況

外部データベース (DOI)

Yahoo!知恵袋 (1 users, 1 posts)

鎌倉時代の平均身長については、関東地方から出土した大腿骨の最大長から身長を推定した論文が確認されています↓ https://www.jstage.jst.go.jp/article/ase1911/80/3/80_3_221/_pdf 4ページ目のtable2に記載がありますが、男性の平均身長は古墳時代をMaxとしてその後近代まで概ね低下傾向にあるようです。時代区分だけで見ると鎌倉時代は縄文時代 ...

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#勾玉後夜祭 現代人は有史以来一番身長が高い時代であるものの、それ以前は古墳時代が一番高くて男性平均が165センチくらい、と調査結果がありますね。そのあとは近代までどんどん縮む模様。 主な理由は仏教伝来以降の肉食禁止と言われているはず。 https://t.co/y3gWHSyoc6 https://t.co/ubJeCe9kXT
@nagaoka_sun https://t.co/o2I8p6cVTl
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身長の変遷については東大の人類学研究室の論考より。近世以前だと古墳時代〜平安時代がMAXで鎌倉時代〜江戸末期にかけて下降しているのでサイズ比較の際はこの点も考慮した方が良さそう。 https://t.co/5gKIWdV38M
@woody_honpo ちょっと古い論文ですが、こういう研究がありますね。 関東地方に限定した研究ですが、この論文によると古墳時代が1番高身長であり、その後1900年頃まで徐々に下がって以降、現代まで急激に右上がりになっていると。 現在の学説と比較したらどうなのかはわかりませんが… https://t.co/tHvtgTnTg9
日本人の身長、室町時代と江戸時代だとほぼ同じ、古墳時代の方が高いというのがあるなあ。 https://t.co/im7hMRiB4x ただ、武将と農民の身長差も大きいので甲冑で比較するとまた話が違うと思われる。
@Sir_Thomas_ 倭は「矮」の意味だと思っていたのですが、諸説あって、字義的には必ずしもそうではないようですね。人類学では、古墳時代が一番大きいという研究もあるようでhttps://t.co/ad5AIHkx28、どうも「小柄」と一概には言えないようです。ご指摘ありがとうございました。

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