著者
大崎 茂芳
出版者
Arachnological Society of Japan
雑誌
Acta Arachnologica (ISSN:00015202)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.21-28, 1989 (Released:2007-03-29)
参考文献数
11
被引用文献数
11 11

季節ごとに採取したクモの牽引糸の光学的反射特性を, 400nmから700nmの範囲で調べた。同一地域で採取されたメスのジョロウグモの牽引糸は, 環境の季節的変化に伴って, 夏には白色あるいは半透明色であるが, 秋には黄色に変化することがわかった。秋における黄色化は, 成熟したメスのジョロウグモによる分泌物に起因し, またクモ自らを捕食者から防衛するばかりでなく, 餌を捕獲するために重要な役割を果たすであろうことが結論される。

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