著者
内田 育恵
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.155-162, 2021-04-28 (Released:2021-05-19)
参考文献数
25

要旨: 脳内に病的な変化を有していても, 臨床的に認知症を発症せずに機能を保つ能力として, 認知予備能 (cognitive reserve), 脳予備能 (brain reserve), 脳の維持 (brain maintenance) などの概念がある。脳の衰えへの耐性を想定する予備能仮説で, 予備能の代理尺度として用いられる指標には, 比較的測定が容易な脳容積や頭囲, 脳重量という形態学的パラメーター, 教育 (教育年数や教育の質), 職業内容の複雑さ, IQ や識字率, 精神的活動, 社会的活動, 身体的活動などがある。難聴があると, 脳容積萎縮速度, より高度な学業達成率, 就労の継続, 社会交流などの側面で不利であることを示す多種の研究報告がある。認知症発症を遅らせる可能性のある予備能の強化にとって, 難聴や, 難聴が関与する事象が妨げとなるとすれば, 難聴対策はこれまで以上に重要になると考える。

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認知予備脳なるものがあることを 知るに至る。 https://t.co/bOLTYSKZBc
@petty_bonitas @HANA7589 このケースは認知予備能が高いことで認知機能が保たれていたようですね。 認知予備能は教育を受けたり、知的好奇心が高めることで発展すると言われています。 いくつになっても学びの姿勢を忘れないでいたいものです。 https://t.co/TLQ8c35N92

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