著者
三上 かつら 植田 睦之
出版者
特定非営利活動法人バードリサーチ
雑誌
Bird Research (ISSN:18801587)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.A33-A44, 2011 (Released:2011-08-01)
参考文献数
20
被引用文献数
1 or 0

アンケートや文献調査から,亜種リュウキュウサンショウクイ Pericrocotus divaricatus tegimae の西日本における分布拡大状況を把握した.1970年代に南九州に生息していた本亜種は,2010年までに九州北部・四国・紀伊半島においても確認されるようになった.生息地では留鳥であるが,一部個体は冬には繁殖地より暖かい中~低標高地へ移動している可能性もある.生息環境について,亜種サンショウクイ P. d. divaricatus と比較すると,両亜種のニッチは似通っているもしくは連続的であった.現在,繁殖期は亜種サンショウクイの方が北の地域に生息しているものの,越冬期は亜種リュウキュウサンショウクイの方が北の地域に生息していることから,両亜種の分布の違いは寒さへの生理的耐性では説明できない.1980年代に亜種サンショウクイが減少し,空いた地域で亜種リュウキュウサンショウクイが夏に繁殖できるようになり,さらに越冬するようになったものと示唆される.環境条件から推定した生息可能域は,関東地方にまでおよぶことがわかった.

言及状況

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「西日本におけるリュウキュウサンショウクイの分布拡大」を読んでいます https://t.co/8rmt6ng1f0
リュウキュウサンショウクイの分布が北上していることは意外と知られていないようですので。5年前の論文。現在の状況を予言しているとか。 西日本におけるリュウキュウサンショウクイの分布拡大 https://t.co/D5Re5542MN
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