著者
金井 豊
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5-6, pp.143-157, 2015-10-16 (Released:2016-01-16)
参考文献数
19

物質循環に関する地球化学的知見を得ると同時に,福島第一原子力発電所事故後の地域住民の不安感の払拭にも貢献するため,地質調査総合センターにおいてエアロゾル中の放射性核種の観測を2011年から2015年1月まで継続して行ってきた.前報告に引き続き2014年1月から2015年1月までの観測データを報告すると同時に,これまでの長期にわたる観測結果を総括した.更に,2013 年の途中から1年半以上にわたるエアロゾルの重量測定 結果も報告した.放射性Cs同位体のエアロゾル濃度は,2011年10月には4月時点より3桁ほど低下して10-4 Bq/m3 前後を推移し,2012年,2013年,2014年の春季に段階的に低下傾向を示し,2015年1月のCs-137濃度は10-5 Bq/m3 前後となった.このような春季における濃度低下は,気象条件の変化が変動因子の一つと考えられた. Pb-210 とBe-7は,お互いに相関を有しながら夏季と冬季に低濃度となる傾向が見られた.また,微量のCe-141, Ce-144, Sb-125等も2011年における一部試料で検出された.

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産総研|地質調査総合センターにおけるエアロゾル中の天然及び人工放射性核種の長期観測 (2011 年 – 2014 年) https://t.co/HEblpHFmsR https://t.co/SN1D1JW6Ti
産総研|地質調査総合センターにおけるエアロゾル中の天然及び人工放射性核種の長期観測 (2011 年 – 2014 年) https://t.co/HEblpHFmsR https://t.co/SN1D1JW6Ti

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