著者
國仲 寛人 小林 奈央樹 松下 貢
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.66, no.9, pp.658-665, 2011-09-05 (Released:2019-10-22)
参考文献数
44
被引用文献数
1

正規分布は,数学や物理学において最も基本的で,重要な分布関数と考えられている.例えば,実験観測の測定誤差が正規分布に従うというのは,よく知られた事実である.だが実際には,自然界や人間社会に見られる「複雑系」とも称される系においては,べき分布や対数正規分布などの裾の長い分布関数が観測されることが多い.本稿では,対数正規分布が出現する数理的なメカニズムを紹介し,対数正規分布を基本としてべき分布や正規分布が出現し得るということを紹介する.また,自然現象や社会現象に見られる対数正規分布と,その出現メカニズムについて考察する.

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J-STAGE Articles - 複雑系にひそむ規則性 : 対数正規分布を軸にして(交流) https://t.co/1S8HhLw1HG おもろかった 電動ミルでコーヒー挽いた時とか、もののサイズ分布が対数正規的かどうかって時々気になるんだよな 消しゴム噛み砕いてかけらの大きさ分布調べてるやつとかいたなあ
複雑系にひそむ規則性 : 対数正規分布を軸にして(交流) https://t.co/n2bRlTRQYH
日本物理学会誌は宝の山。もやもやと疑問に思っていた問題にヒントをくれることも。 https://t.co/6FcRzACiY0 銀河の密度から児童の身長分布まで「歴史を背負った現象」は、正規分布ではなく対数正規分布をしめす。そうだったのか。ハタとひざを打つ。(当たり前な気がしてきた。かなり鈍い。)

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