著者
須藤 靖
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.311-316, 2012-05-05 (Released:2019-10-18)
参考文献数
38

宇宙膨張は(正しく理解されているかは別として)今や現代人の常識と言っても良いほど広く知られた事実である.理論的には一般相対論の自然な帰結であり,その膨張宇宙解は,ロシアのアレキサンドル・フリードマン(1922年)およびベルギーのジョルジュ・ルメートル(1927年)によって発見された.一方,それが単なる理論的な解ではなく,我々の宇宙を記述していると考えられる根拠は,遠方銀河があまねく我々から遠ざかっており,しかもその速度がその銀河までの距離と比例しているという観測事実である.この速度-距離関係は,1929年の論文で発表した米国の天文学者エドウィン・ハッブルの名前を冠してハッブルの法則,速度と距離の比例係数はハッブル定数と呼ばれている.しかし,ルメートルは1927年の論文(フランス語)ですでに「ハッブルの法則」を発見していたという.しかも1931年に出版された英訳版の論文では,その該当箇所がなぜか消えている.このミステリアスな事実が最近,一部の天文学者の間で注目を集めている.

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[近代史][科学][宇宙][物理] 面白い! ちっこい銀河ほど高速で遠ざかってるっぽいって指摘した人等が発見者にはならず断言したハッブルが発見者 https://www.jstage.jst.go.jp/article/butsuri/67/5/67_KJ00008055163/_pdf/-char/ja https://x.com/smbkrhyt_kinoko/status/1697453591962005951

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J-STAGE Articles - ハッブルかルメートルか : 宇宙膨張発見史をめぐる謎(交流) https://t.co/ywgwW1afly
J-STAGE Articles - ハッブルかルメートルか : 宇宙膨張発見史をめぐる謎(交流) https://t.co/kogIdbUTJN さっぱり 知らんが それよりも 前の問題  測定器の 存在 時空図での https://t.co/mIeOwrjLcN
読んだ文章(記憶)だと、ハッブルはおそらく理論的な考察からハッブルの法則を確信してて、その確信に基づいて観測データのグラフに線を引いた、大胆ですごいね! みたいな論調だったような気がしてる。 一応ネットの海から近い話題を扱ってる文章は見つけた。 https://t.co/1jOAGcCNTX https://t.co/ykWtyRS2F5

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